仮面ライダーフォーゼ THE MOVIE みんなで宇宙キターッ!

テアトル6、評価★★★
仮面ライダーフォーゼ」の単体映画版。キャラクターの造り込みが素晴らしい番組という事もあり、メインライターの中島かずきが脚本を手がけた事もあって手堅い仕上がり。ほんと、如月弦太郎と仮面ライダー部の仲間というキャラクターを、よくぞここまで…という感覚にはなる。
勿論、アストロスイッチに関するトンデモ展開はあるのだけど、展開の良さも含めてひとまずは相殺か。むしろ、ホロスコープスのスイッチの扱いは気になってしまってねぇー。
今回の目玉となるのが、「宇宙鉄人キョーダイン」のリメイク版たる、スカイダインとグランダイン。これが思った以上にオリジナルの要素を踏まえていて驚き。
もうひとつの目玉である「大鉄人17」ことXVIIも、存在理由や内部構造のアレコレは置いておいて、変形シーンのカッコよさにはひたすら感動。デザインも、ヒーロー的なそのままのものではなくて、要素をうまく取り込んだものであるのもいい感じ。ただ、スカイダインの腕や腹部が薄手の生地だったのが残念で…。
謎の女として登場したインガ・ブリンクではあるが、デザインやキャラクター共に好みなので良しとする。原幹恵キューティーハニーも演じていたらしく、アクションも綺麗にこなしていた印象。まぁ、バイクシーンでスタントと思われるシーンは胸元で判別ついてしまうのが難だったがw
パンフでキャストも言ってるけど、「アルマゲドン」を想起する映画。だけど、そう考えれば何も考えずに観れば素直に楽しめるハズかな。<以下核心メモ>
XVIIが、キョーダイン達の能力を抑える為の仕組みとは良く考えたものだ。その破壊を拒むインガの存在の使い方は好き。と、言うか原幹恵のプロポーションと合ったインガのデザインだけでも、この映画はいい様な気がしないでもないwただ、そこまでカッコよかったので、最後の女の子らしい服装にはギャップが。流星へのキスは、一人ではなく友達と戦う大切さを説いた事からの流れとしては妥当でいいけど。勿論、その後の怒る友子もいいのだけどね。
終盤で日本へのXVIIのグラビトンをそらす為にスイッチのコズミックエナジーを使い果たしたフォーゼ。スイッチも使えずに宇宙鉄人に挑むが敵わない。そこに、XVIIのコンピュータから、新しいスイッチのフュージョンの設計図が送られてきたがコズミックエナジーが無い。そこで、みんなの絆で40個のスイッチを同時に押して絆のパワーでエナジーを…となるのだけど、どうも丁寧に描きすぎた感があって40個のスイッチを配るくだりが長い。過去に本編で出演した人たちを登場させるという流れも演出も好きなんだけど、弦太郎がやられてる事を考えるとねぇ…という感が。ただ、ここの一連の流れはフォーゼらしい素敵な演出だけに悩ましいところが。
期待していたキョーダインの変形はちゃんとあって安心。グランダインが口パクした!…と思ったら、スカイダインもオリジナルの如くシャークマウスをパクパクしたので、それはそれで満足。ゴンベスも、XVIIへの侵入シーンで劇パトのガードロボットの如きスタイルと動きで登場したのは嬉しいか。
お約束の、次作品であるウィザードの登場は、ダミーとはいえホロスコープスとの戦闘時の助けとして入ったせいか、あまり違和感が無かった。ウィザードに対し、フォーゼが仮面ライダーとして…と話したところで、メテオが「そんなに簡単に仮面ライダーを名乗るな」と言った台詞は、ファンの言葉の代弁としか聞こえなかったのだがww