映★画太郎の MOVIE CRADLE 2

もう一つのブログとともに主に映画の感想を書いています。

『塔の上のラプンツェル』


※以下は、2011年に書いた感想に一部加筆したものです。


ボルト』のバイロン・ハワードネイサン・グレノの共同監督によるディズニー・アニメーション映画『塔の上のラプンツェル』。2010年作品。日本公開2011年。

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何やら『崖の上のポニョ』(感想はこちら)にあやかったような邦題ですが、原題は“TANGLED(こんがらがって)”。

ラプンツェル」という女の子の名前をタイトルにすると男子が観に来ないので、こういう題名にしたんだそうで。

ディズニーはいつでも男性の集客に苦労してんだな。


この『ラプンツェル』は、ピクサーの『トイ・ストーリー3』のときと違って公開当時には字幕版と吹替版、3Dや2Dとさまざまなヴァージョンが上映されてて迷ったんだけど、まず2Dの日本語吹替版、その後IMAXで3D字幕版を観ました。

3D版では無数の灯りが夜空に舞うシーンで手前のランタンが浮かび上がって見えて、とても綺麗でした。


吹替版で主役のラプンツェルの声を演じているのは中川翔子

作品はこれからも残っていくものだから洋画の吹き替えやアニメのアテレコは実力がある専門の声優さんにやってもらいたいし、話題作りのためとか業界のしがらみなんかで安易に有名人やTVタレントを起用してほしくはないんですが、この作品での中川さんは予想以上に巧くて(ディズニーからのじきじきのオファーだったんだとか)これはアリだと思いました。

多分、知らずに観たらしょこたんがやってるとは気づかないと思う。

でもやっぱり歌は英語によるオリジナル版の方がいいなぁ、と思っていたんだけど、これまた全然違和感がありませんでした。

ヴァイキングみたいな荒くれ男たちとヒロインが一緒に唄う場面なんかはかなり愉しんでしまった。

作曲はおなじみアラン・メンケン

ラプンツェルの歌声を担当しているのは小此木麻里

オリジナル英語版のラプンツェルマンディ・ムーアは本人が歌も唄ってます。

When Will My Life Begin オリジナル英語ver. 歌:マンディ・ムーア
When Will My Life Begin (自由への扉) 日本語ver. 歌:小此木麻里
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I See The Light (輝く未来) 歌:マンディ・ムーア&ザッカリー・リーヴァイ
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しょこたんも歌手ではあるけれど、小此木さんはミュージカルにも多数出演している女優さんなので、やはりモチは餅屋ということでこのキャスティングは正解だったんではないかと。二人の声質は似ているので知らなければおなじ人だと思うでしょう。

ほかにもいろんな国の人たちの歌声聴いてたらなんだか感動してしまった。

フランス語版は一番キュートで、ドイツ語版には「なるほど、ラプンツェルはほんとはこういう言葉をしゃべってるのか」と思ったり。

それ以外にイタリア語やスペイン語のもあったりして。

今回はオリジナル版は声優さんご本人が唄ってるけど、作品によっては日本語版同様にあちらでも声優と歌手が別のこともあります(『アラジン』→感想はこちら など)。


いわゆるディズニー・タッチの絵柄の作品を観たのって、僕はもしかしたら1999年の『ターザン』以来かもしれない(あいにく2009年の『プリンセスと魔法のキス』→感想はこちら は観ていないので)。

あの映画はフィル・コリンズの主題歌が好きでした。サントラも聴きごたえがあったと記憶してます。

Phil Collins - You'll be in my heart
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あれからもう10年以上。

この『ラプンツェル』はキャラクターデザインは従来のディズニーのものだけど、ピクサーアニメと同じように3DCGアニメとして描かれてて、セル画風の絵からより立体的なものへ変化している(『プリンセスと魔法のキス』は2次元的な描かれ方でした)。

アニメの絵をCGで立体的に描くととても違和感があるものだけど(日本アニメの『アップルシード』などがそうだった)、これは意外とその辺をクリアしていて、観てる最中にその絵柄やキャラクターの動きにCGアニメ特有の気持ち悪さを感じることはほとんどありませんでした。

多分物凄い技術が使われてるんだろうけど、テクニカルなことはわからないんで、とにかく非常に巧みに描かれていた、ということだけ強調しておきます。

ディズニーアニメって、静止画だとその魅力がなかなか伝わらないんだけど、動画を観ると一発でわかるんだよね。

以下、ネタバレあり。

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