ご連絡

 2016年8月27日からブログを更新しておらず、お問い合わせもいただいています。
すいません。シャレにならないぐらい、今年度は仕事に忙殺されています。
Facebookのほうは更新しております。
次年度も共同研究の話が多く来ており、引き続きブログのほうはお休みさせてください。

I knew that would happen. - やはりそうきたか!


(タイの郵便局、「郵便局の前に他の銀行のATM?」と危うく驚くところでしたが、そもそも郵便局なのに巨大銀行をやっている日本が特殊でしたね。危ない、危ない。)

 半年前のブログで、日銀のマイナス金利導入について触れました。

(参考リンク) Definition of minus - そのマイナスの意味は確かにセルシウス度の話とは違いますが…

 早くも半年で、上記のリンクで述べた③が発表されました。三井住友銀行です。「本支店ATMの時間外手数料及びSMBCダイレクトでの本支店宛振込手数料の一部改定のお知らせ」として、「ご利用口座のお取引時点での預金残高が10万円以上の場合、無料」だったものが「ご利用口座の預金残高にかかわらず、108円(消費税込/回)がかかります」となっています。

 ATMの時間外手数料が無料という点を目的として口座を開設した顧客にとっては、極めて残念なお知らせです。

(外部リンク) 本支店ATMの時間外手数料及びSMBCダイレクトでの本支店宛振込手数料の一部改定のお知らせ

 マイナス金利の行方、日本では今後さらに影響が広がりそうです。

    
 (タイの歩道は今日も活気が溢れていました。このお守り(プラクルアン)だけで個人ビジネス(商売)になっているんですね。この国にマイナス金利はしばらく関係なさそうです。)

Is it natural for me to get a good result? - 予想外の成果?

 明日の都内における複数の用務のため前泊が必要です。しかし明日の用務は確定したものの、お盆時期の土曜日の夜の都内のホテルって…。選択が少ないうえに、異常に高いわな…。大学既定の出張費では、いつものビジネスホテル系列ですら無理!(泣)

 また、ただでさえも、今年は仕事関係で忙殺状態のため、ホテルをゆっくり探す暇もない。仕方なく明日1つ目の目的地に歩いて行ける場所というだけで、取り急ぎ東京駅近くの某ビジネスホテルをとりました。

 出張の楽しみの一つは、私の場合、移動中のまとまった時間、食事、リフレッシュできる部屋であり、ホテルの部屋からの夜景なのですが、今回は全く期待せず、ただ寝るだけと割り切り到着、チェックイン。夜景は…、部屋は9階でありながら、「お?すぐ下が首都高!」でした。今回、AでもTでもない、はじめての某ビジネスホテルチェーンなのですが、しかしこれが新しく、雰囲気も良く、広さもそこそこで、設備もいい!さらに1年以内にさらに10ホテル以上開業予定らしく、その流行りようも納得です。偶然にも良いホテルに出会うことができました。

 「想定外がチャンスに変わる時、全くの偶然は存在しない。その要因には必ず過去の行動が存在し、そこから新しいチャンスを創る人が人生を変える」と述べたのは、クランボルツ(Krumboltz)とレヴィン(Levin)です。キャリアの分野で有名な方です。とすると、次元は全く違いますが、今回のような時間がなくて、用務先に近いだけという「たまたま」出会ったこの「想定外」も、今後の出張に活かすようにしようと思います。

 話は全く変わりますが、「想定外」というと、 オームロッド(Ormerod)が浮かびます。想定外と経済との関係といいますか、日本語訳の著書のタイトルが「経済は『予想外のつながり』で動く」とされているだけで、エッセンスとしては伝統的な経済学に対をなす論を述べています。彼は伝統的な経済学が想定した人の合理的行動ではなく、人は仲間を「合理的に模倣」していると述べました。これまでの行動経済学的な考え方とも異なる、新しい経済学のとらえ方ですね。

 今回の移動中は、ちょうど行動経済学関連の文献を読んでいたので、頭がまだそっち方向に向いています(笑)。

 ともあれ、出張としてはこんな時期の悪い時が幸いし、新たな発見がありました。つくづく偶然って何なのか考えさせられますね。最近は恐ろしく忙しいですが、このお盆で溜まったものもこなし、明日からも頑張りましょう。

It's worth paying money for its experience. - コトづくりの意味の変化から


シルバニアは、モノづくりも凝っているのですが、結構な値段ですね(^^;;))

 「コトづくり」という言葉は、「モノづくり」を語る際に、ずいぶんよく耳にするようになりました。この言葉、もとは組織論や経営管理の観点から、目標に向かって団結して取り組むという意味でした。しかしいつの間にか広義に解釈され、ここ数年ではむしろ当初の意味より、ストーリーなどの付加価値が込められたモノづくりというように解釈されています。経営学用語も、日々、変化しますね。

 「いちご狩り」では、その場で食べ放題であっても、おそらく一定の時間内に頑張って食べることが可能な分をスーパーで購入するほうが安価でしょう。「それだけ支払うなら、スーパーで買うよ。」と考えてしまう人もいるかもしれません。しかし比較すること自体がフェアーではありませんね。家族でいちご狩りに行き、良い思い出を作る経験は、スーパーでは得られないわけです。

 ハーゲンダッツのアイスクリームは1つ300円弱と、一般的に高いとされます(※)。しかし、そこいらのジェラート屋に行くと、1つ300円は超えます。でも高いと感じません。私は最近の休みは、時間を取ることができれば3歳の娘を連れてジェラート屋に行きます。ここのところ毎週ですね。でも娘が喜び、パパとデートしてくれるなら、安すぎます(笑)。いつまで一緒にお出かけをしてくれるか、恐々ですが…。

 外国人の爆買いは終息したものの、関心は「モノ」から「体験」に移っているという、昨日のロイターの記事がありました。円高の影響はあるとはいえ、爆買いは一時の現象であることは想定内でしたが、良い製品に代わるサービスを生み出すことが、今後のインバウンド戦略の鍵になりそうです。

 さて、ブログでもちょくちょく報告していますが、わが家には私の思いもあり(私の思いが強く?)、シルバニアファミリーのセットがあります。家、車、医院にウサ公一家4人(匹)などです。

 先日、娘がポロっと「うさのおうち、お友達、来てくれないの・・・」と言いました。うさ公一家4人(匹)と、家と医院だけでは、ストーリーは成り立たないらしい。「ストーリーが生まれなければ、効果はダダ下がりだ。よし、くまさん一家にくま赤ちゃんの6人(匹)追加で計10人(匹)でどうだ!」ということで、助っ人のくま達を投入です。

    
 (今日は七夕です。幼稚園で作っていたぐらい真剣な願いだったようで、かなえてやれて良かったです。右はしろたんフレンドパーク、しろたんもモノから体験にうつってきた!?)

 モノづくりもそうですが、日々の日常も、ただモノがあるだけではダメなんですね。そこにソフトを組み合わせ、どう価値を高めていくかが大切なようです。

(※)念のためですが、良いものを作ることは素晴らしいわけで、多くの世界の先端技術製品のみならず、ハーゲンダッツゴディバもそのものが価格相応またはそれ以上の価値があると考えています。

    
 (7月のしろたんはハワイだそうです)

Will problems arise because of the squeeze out? - それってパージそのものですよ!


(6月ですね。先日、タイの大学の先生がこられたので、ゆりの里公園にお連れしました。)

 先日のブログ「I tried to exercise my Share Option, but −権利は行使したものの…」(リンク)で、とある未公開会社のライツオッファリングについて触れました。今回、別の未公開会社から「株式移転による完全親会社設立」について連絡がきました。

 ここも10年以上前から株式を所有することになった、思い入れのある会社です。今回は前回のライツオッファリングではなく、株式移転です。

 「株式移転」って、聞いたことのあるようで、よくよく考えると聞き慣れない用語です。聞いたことがあるのは1999年の商法改正で導入された「株式交換」ですね。

 株式移転も株式交換も、買収される側の会社の株主は、その所有株式分に対し、親会社となる会社の新株を割り当てられ(交換し)ます。一緒のようなのですが、明らかに異なる部分は、前者が「新たに親となる会社を設立」して既存株主に新株式を割り当てるのに対し、後者は「すでに親(候補)となる会社が存在」していてその親会社が新たに発行する株式と交換する点です(ここでいう割り当てと交換は実質的には同じです)。

 つまり後者は、主にM&Aで使い勝手の良いスキームということです。しかも1999年までの買収は多額のキャッシュを準備して対象企業の株式を買い取りましたが、株式交換では新株の発行によりキャッシュレスで買収できるわけですから、買収する側には大きなメリットがあります(もちろん新株発行による既存株主持ち分の希薄化など、デメリットと想定されるものも存在します)。

 そのような「株式交換」に対し、よく似た「株式移転」のほうは、どういうときに使われるのでしょうか。もちろん新たに親となる会社を作るわけですから、これまでの「単純にA社がB社を買収する」というようなものとは少し異なります(もちろん同手法によるM&Aは可能で、そのような場合も存在します)。今回の表向きの目的を会社側はこう説明しています。
1.経営効率向上 2.組織再編の柔軟性と機動性 3.グループの最適化とカバナンス強化
 う〜ん、表向きの目的のような…といいますが、確かにそのとおりなのですが、これらの言葉の裏で重要な影響を及ぼす文言、「既存株式1000株に対し、新会社株式を1株を割り当てる」がポイントになります。どうやら「スクィーズ・アウト(squeeze out)」といわれる「少数株主の閉め出し」を目的と捉えることができそうです。もちろん締め出される少数株主には金銭が交付されます。反対株主(および反対でなくても少数株主)には、旧株式の一株純資産以上の額を提示されています(今回も未公開会社ですから、一株純資産額が基準のようです。ただし手間や期間、みなし配当、その他の税務も考えねばなりません)。

 同社はこれまで100株単位でしたから、今回の株式移転で一定数の株主が排除されます。その結果の1.2.3.でしょうか?(笑)

 今回の場合、端数にならないことから私は締め出しを食らわないので、引き続き同社を応援したいと思います。しかし「スクィーズ・アウト(squeeze out)」って、少数株主を会社の意向に反するとみなせば、政府等が反対思想の人々を締め出す「パージ(purge)」そのものですよね。そして今回の同社の決定は、裏に切れ者の存在を感じます。誰なんでしょうね?

 さてもう中旬を超えました。6月のしろたんは、イタリア「ゴンドラにゆられて」だそうです。

    

Its honesty is wonderful! Let's read a newspaper.−その潔さは気に入った!そして日本人よ、これからも新聞を読もう!


(今回の東京出張にてホテルでもらった新聞)

 今回の東京出張のホテルでも新聞をいただいたのですが、選択はできず朝日新聞でした。大きく国益を損なうともされる世紀の大誤報をしたことが、一時期の同紙のシェアを大幅に減らした要因であることは想像に難くないのですが、最近は各紙ともに部数を減らしています。

 また正確な数はわかりませんが、印刷して販売店まではいくものの、実際には配布されない部数を指す押し紙の問題もありますので、その部数の減少はデータ以上に激しいのかもしれません。20〜15年前ですが、自社の広告を、販売店や折り込みセンターに持ち込んだことが何度もあります。販売店の方と親しくなってきた頃、対応してくれた方が申し訳なさそうに「お兄さん、○千部扱ってるって言ったけど、実際は少し減らしていいから。」みたいなことを言われ、その時にはじめて押し紙問題を知りました。確かに問題ですよね。公表がとあるエリアの5つの販売店で2万部だったとして、最初は確か1枚4円の折り込み料、計8万円を支払っていましたが、実際には1.5万部しか配られていなければ5千部分2万円は無駄に折り込み料を取られてしまうわけです。それ以来、私は1割ほど少ない部数を持ち込むようにしていました。

 さて、朝日新聞の現在の報道姿勢について…。同紙を読んでみて思うのは、メディアとして「この程度の批判的な見解は当然では?」とも思います。ただ10日に「安部政治を問う(下)」という小見出しで「お、早速来た〜!」と思えば、11日には「ジャーナリストよ、原点に返れ」として、政府批判を遠慮するジャーナリストへの呼びかけ的な内容が続きました。徹底してますね〜(^^;)。元早大総長の記事として掲載されていましたが「『報道の中立』を声高に求める政府・与党と、政権批判に遠慮がちとも映る報道機関」という文言を載せている点で、同紙は中立な報道を目指していないことを公言する潔さ(笑)に、私はかえって清々しさを感じました。

 (一社)日本新聞協会のデータによると、新聞発行部数(日刊紙)は2000年の53,708,831部から、2005年の52,568,032部、2010年の49,321,840部を経て、2015年の44,246,688部と、特に最近の落ち込みが激しいようです。なんと2000年には世帯当たり1.13部をとっていたというから驚きですね。ちなみに2015年は世帯当たり0.80部だそうです。

 ただこの数字の落ち込みが危機的かというと、そうでもなさそうです。同法人は世界との比較データもとっています。成人人口千人当たり部数(日刊紙)として、日本は410.0部だそうです。同データを出している37カ国の中では堂々の1位じゃないですか?個人的なイメージとして、ワシントンポストなど有名な新聞社があるアメリカのほうが多いと思いましたが、同データではアメリカは157.4部とのこと、ちなみに上位は2位ノルウェー368.2部、3位フィンランド337.6部、4位スウェーデン302.9部、5位インド292.7部だそうです。インドが5位というのも失礼ながら少々意外だったのですが、もっと驚いたのはイタリアが61.0部だそうで、この少なさも驚きですね。

 さらに気になったので、同社データの都道府県別も見てみました。先ほど今の日本の世帯当たりの部数が0.80部という数字を出しましたが、同データで1位の県は…なんと我らが福井県の1.05部、2位富山県1.04部、3位奈良県1.03部、4位群馬県1.02部、5位石川県、鳥取県島根県1.01部です。

 こうやって見ると、国別でも、都道府県別でも、傾向として学力の高さと新聞普及率は正の相関にあるとみて良さそうです。よし、わが家も子供たちが文字を読むようになったら、数社から新聞をとることにしよう!できれば報道姿勢が正反対の2社を入れたいな(笑)

It is what it is, because we're only human.-メディアだって原稿を作るのは、思想を持った人間だもの。

 「沖縄の二つの新聞社は絶対つぶさなあかん」と作家の百田直樹氏が発言していたことが、以前、話題になりました(もちろん軽い冗談で発言されたのでしょうが)。

 今回、沖縄のホテルのチェックイン時に、「朝の新聞は、日経にしますか?地元紙にしますか?」と聞かれたので、迷わず「地元紙でお願いします。」と注文しました。

 「ほほぅ。これはなかなか(笑)」

 数日ですが、内容を読んでみたところ、確かに単に批判が過ぎるという以上の「何か」が根底にありそうな記事の書き方、姿勢を感じました。

 ただ「報道の自由」という精神が基本です。「メディアはイカン」と一方的に決めつける前に、「(個々の)そういう(姿勢をもった)新聞でしょ。」という認識を国民が持てばいいだけのことです。メディアに煽動されない、リテラシーこそ大切です。

* 今後、ITがヒトの仕事を奪うという話がありますが、ITはどうにか頑張って事実を伝えることはできたとしても、その根底の思想を含んだ記事を書くことはヒトにしかできないでしょうね。記者の仕事は、将来、より一層、重宝されるかもしれません。