木立朝鮮朝顔

秋も終わりに近づいたのになんだか今年は皇帝ダリアを見かけないなあ、天候不順だったのかなあと思いつつ昨年書いた記事を読み返したら、なんと昨年と同じ勘違いをしていて自分の記憶力にがっかり。


皇帝ダリアはこれからでしたね。また車窓から見えるのを楽しみにすることに。


ところで、今年は今頃になって朝鮮朝顔があちこちで咲いているのを目にします。
今まではもう少し夏の終わり頃のイメージがありました。


それで検索してみると、なんだか私が求めている写真とは少し違います。
あれ?おかしいなともう少し探してみると、私が「朝鮮朝顔」と思っていたのは「木立(キダチあるいはコダチ)朝鮮朝顔」という種類でした。


その中の「チョウセンアサガオ属との違い」には明瞭に書かれています。

高木または低木で、下向きの花をつける。

それに対して、チョウセンアサガオ属は「一年草または多年草で、上向きの花をつける」と書かれているように、私がチョウセンアサガオだと思っていたのは木立の方で、下向きにたくさんの花をつける木のことでした。


この木立朝鮮朝顔を目にするようになったのは、やはり40代に入った頃で、たぶんそれまでも目にすることはあったのに意識に残らず、なんだか初めて見たような、そして急に周囲に増えて来たような感覚になったのでした。


でも江戸時代からある木のようです。


「季節の花300」の説明では、開花は6〜11月と結構幅があるようなので、今年はもしかすると例年に比べると遅いのは確かかもしれません。


今回検索していて驚いたことに、この花には香りがあるということでした。
見た目の華やかさに引かれて近づくのですが、香りがほとんどない花の印象でした。
「夜になると香る」
なるほど、私がその花を見るのはほとんどが日中でしたから、気づかなかったのですね。
それにしても、夜になると香るのはどういう仕組みなのでしょうか。


冒頭のWikipediaの説明では「かつては近縁のチョウセンアサガオ属に含めていた」とあるので、現在は似た名前でも違う種類とされているのでしょうか。


ついでにチョウセンアサガオを読むと、私の仕事にも身近な植物であることを知りました。

日本へは、江戸時代(1684年)に薬用植物としてもたらされ、現在は本州以南で帰化・野生化したものが見られる。

経口後30分ほどで口渇が発現し、体のふらつき、嘔気、倦怠感、眠気。ヒオスチアミンHyoscyamine、スコポラミンScoplaminなどのトロパンアルカロイド

ベラドンナハシリドコロなどと同様にアトロピンを含んでおり、過去には鎮痙剤として使用された。世界初の全身麻酔手術に正久下江戸時代の医学者である華岡青洲は、本種を主成分としていた精製した麻酔薬を使用していた。このことから日本麻酔科学会のシンボルマークに本種の花が採用されている。


手術前に注射していた前投薬の硫酸アトロピンがこの花と大いに関係があったのですね。


キダチチョウセンアサガオもチョウセンアサガオも、検索すると花の美しさよりもその毒性の強さに関する記述のほうが多い印象です。



美しい花なのでつい近寄りたくなるのですが、これからはちょっと遠目に楽しむことにします。