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農暦十一月二十日。晴。早晩に銅鑼湾。バーＢで早酒独酌。先日とある人に「早酒」の意味尋ねられたが基本的には日没前。夏なら良いがこの季節、冬至も近ければ日没が午後五時四十分なんてころになると多少人目憚れる時間。ドライマティーニとニッカ宮城峡一杯ずつ。曼谷Ｙ氏来港にてＺ嬢と某日本料理。最近少し評判盛り返したと聞く食肆だが塩焼きの鯖は明らかに冷凍の而も安物で若鶏唐揚げは焦がすし極めつけは最後に頼んだ「かけ蕎麦」で一口食べたら指を入れるも平気な温ま湯の蕎麦汁に驚くばかり。作り直し命ず。味つけから盛りつけ迄かなりいろ／＼不満足だつたがお勘定で明細見ると酒代付け漏れあり。これ幸ひと急ぎ撤収す。この肆でサッカーワールドクラブカップの中継あり準決勝で巴西サントス対柏レイソルの試合中継眺める。ネイマール君の一点目も見事だが2−1から勝ちを決めたダニーロのフリーキックの素晴らしさ。曼谷Ｙ氏は大阪の人で橋下のこと尋ねると投票したなら橋下との答へ。元社会党の市議会議員だかされたご尊父も母上も橋下支持だらう、と。平松前市長も昔から毎日放送で馴染みあるし悪くはないが世の中こんなで平松氏ではこれ以上悪くもならないが良くなるとも思へず「どうせダメなら若くて威勢のいゝのにやらせてみる」と。でダメなら一期で終わりだし極端な話、リコールだつてあり、と。大阪らしい現実主義なのかしら。でもこれの前例が横山ノック。東京も青島に石原と芸人知事では大阪のことを笑へないが。だが気になるのはこの橋下現象が大阪に留まらずみんなの党や自民党までが橋下維新党に擦り寄り勢ひが名古屋、横浜と飛び火すると取り返しのつかぬことになるのではないかしら、と。村上憲郎氏の言ふ通り「あれが嚆矢だつた」とあとになつて後悔したくないのだ。東海村に昭和32年に灯つた原子の火と同じで。