農暦二月十五日。深更三時に寝て起きて朝九時のフェリーでＺ嬢と澳門。昨日の日経夕刊で「日本からマカオ訪問２月の減少幅47％に拡大」
と記事あり。２月に日本から受け入れた来訪者は前年同月比で47.7％減の2.1万人とほぼ半減だといふ。「尖閣諸島の国有化をきっかけに中国本土で反日機運が高まった昨年９月以降の減少」は事実、だが澳門ぢたい世界遺産ブーム収まり大陸の田舎漢相手の三流賭場都市では致し方ないところもあり。路線バスでソフィテル。午前十時半だがプラチナメンバー特権で下榻。客室のアップグレードもあり。「リバービューでございます」に「シティビューは？」と問ひ返すと「えっ……」と、やはり彼ら的にはゴミ／＼した市街景は売り物でもなんでもないらしい。路線バスで氹仔。 百年一日の如くXiolas O Castiçoで昼餉。午後二時過ぎに昼食に現れる葡萄牙人に敬服。昼酒にかなり酔ひ超級市場で調味料など購ふ。香港であれだけ探してなか／＼見つからぬDubonnetが普通に超級市場にあるのは有繋、澳門だがAmarulaといふ南アフリカ産のリキュール、Marulaという果実が原料のこれ、クリームリキュールでめちゃアタシ好み。ホテルに戻り昼寝貪る。昏刻に出街。マカオソウルはお休み。Pin-to Bookshopで本眺める。何年ぶりかしら、でAlfonso IIIに夕餉。女給の不機嫌さは相変はらず格別で言葉もなし。折からの雨空、十五夜の月も隠れたまゝだが珍しくセナド広場も人影まばら。甜香園麥師傅甜品で喳喳。昼、夜と赤葡萄酒１本ずつ、で心地良く熟睡。
