富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

懲役三百年、ひえ〜!

fookpaktsuen2013-07-16

農暦六月初九日。早晩に銅鑼湾。京都B氏と待合せに、ほんの少し時間あり誠品書店のあるHysan Placeのオフィスタワー10階のロビーに寛ぐ。抜群に眺め良し。KPMGなど大手数社しか入居してをらぬオフィスタワーで静か。抜群に眺め良し。これが誠品書店のHabitu Cafeにでも行こうものなら珈琲一杯買っても椅子に腰掛けただけで「ミニマムチャージが云々」と文句言はれるのだから。B氏とEast Endの屋外で麦酒飲む。この銅鑼湾のオアシスもパブなんかよりブランド高級商店に貸した方がいゝといふことで立ち退きも近し。Z嬢来る。抜け道のビルに古本屋「写楽」あり。B氏この書店が此処に移転後は未踏で「ベールボールマガジンとかもあるやろか?」と冗談がちゃんと六月二十四日号が古本であり。さすが。静かにドビッシーが流れる古本屋は素敵。雑誌『一個人』、これを香港的にはだうしても「ヤッコヤン」と呼んでしまふのが悲しいが、その去年の「日本国憲法入門」と「大人の鉄道大図鑑」二冊購ふ。B氏に誘はれThe Sake Shop 美酒蔵といふ日本酒専門の酒屋へ。日本酒四合瓶で二本求め同じビルにある秀殿といふオムライスなど評判の日本の洋食屋に飰す。香港の若い人で繁盛。バルコニー席もけして暑からず。
改憲議論よりも「政府や国会議員が現行憲法を実行しているかが問われるべき」、憲法改正は「可能であるべき」だが「それは理念としての超長期的な課題」で「主権者である国民の力量が高まったときに国民の側からの改憲はありうるべき」「だが現状は日本の民主主義が危うくなって」おり「その民主主義を保障する憲法さえも守られていない」谷岡郁子議員(みどりの党代表)。至極尤もな主張。かういふリベラルな方が小政党乱立で埋没せぬやう統一会派での結集が望まれるべきところ。
自民党の石破軍事さんTBSのテレビ番組で国防軍になると何が変はるのか?といふ問ひに、わざ/\軍事裁判所的なもの創設を挙げ

「これは国家の独立をを守るためだ。出動せよ」と言われたときに、いや行くと死ぬかもしれないし、生きたくないと思う人がいないという保障はどこにもない。だから(国防軍になったときに)それに従えと。それに従わなければ、その国における最高刑に死刑がある国なら死刑。無期懲役なら無期懲役。懲役三百年なら三百年。そんな目に遭うくらいなら、出勤命令に従おうっていう。人を信じないのかと言われるけれど、やっぱり人間性の本質から目を背けちゃいけない。

ひえ〜、何だこれは。殺人も無罪の戦争である、何もかもが超法規的で兵隊が軍事命令に背くとそんなものかもしれないが、選挙戦の最中に、これを死刑から懲役三百年(そんなに長寿国か)にまで言及する人が幹事長の自民党。しかも妖術師のやうに語るから、この人。明らかに今の自民党は「人間性の本質に問題がある」。今になつて思ふと小泉三世が「自民党をぶっ壊す」と宣はれ、結局、自民党大勝で「何も壊してないぢゃないか」と思つたが純一郎が壊したのは自民党の良識、良心で、その結果、自民党ハト派、リベラル派は見事に蹴散らかされ晋三ら保守ならぬ国家社会主義的なファッショ革新政党になつた、といふこと。それでも、目先の景気楽観でこの政党支持し大勝させるのが我ら民草なり。南無阿弥。