gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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日本の防衛装備庁ウェブサイトの「未来の戦闘機」が中国の戦闘機に酷似?―中国メディア - Record China

2017年10月19日、新浪軍事は、日本の防衛装備庁ウェブサイトに掲載されたシンポジウムのポスターに、中国の最新ステルス戦闘機・殲31(J31)に酷似した「未来の戦闘機」が描かれていると伝えた。
記事が紹介したのは、同庁が11月に開催予定の「防衛装備庁技術シンポジウム2017」ポスターに描かれている戦闘機のイラスト。イラストの下には“Future Fighter”(未来の戦闘機)と書かれている。記事は「このデザインが、なんと中国の最新の第5世代ステルス戦闘機・殲31(輸出時の名称はFC31)にかなり似ている。一方で、日本の『心神』とは異なる部分が多い。これはいったいどういうことなのか」とした。
そのうえで、「冷静に論じてみれば、第5世代戦闘機は設計上、どの国のものもかなり似通ってくる。向きが異なる部分を極力減らした輪郭、楕円形の機体断面、ステルス性と気流を考慮した曲線、機動性を向上させるためのストレーキといったステルス機の要素によってますます似てくる。同じ双発1人乗りとなれば、似てないと考える方が難しくなる」と解説している。
また、「F35に似ていると言う人もいるかもしれない。確かに機首部分をはじめ、似ている部分は多いのだが、翼や垂直尾翼水平尾翼の外観が明らかに違う。さらにポイントは、F35は世界最高レベルのF135ターボファン・エンジン単発であり、ポスターの戦闘機は双発機として描かれている」と指摘した。
記事は、「防衛装備庁は最新型戦闘機の外観デザインをポスターに描いたが、そもそも日本が自前で第5世代戦闘機を造れるのかという大きな疑問がある。間もなく開催されるシンポジウムで、われわれは日本の最新第5世代ステルス戦闘機のより細かなデザインについて知ることができるかもしれない」と伝えている。(翻訳・編集/川尻)

http://www.recordchina.co.jp/b194405-s0-c10.html

相変わらず中国人はお花畑と言うか、正しい順序認識が出来ないんだな…。
まず、J31が双発なのは、盗んだF35のデータでコピーを作ろうとしたが、F35の様な、単発で双発並の最大出力を得られる怪物エンジンを作る技術が無く、手持ちのエンジン2発で推力を稼いだから。
対して、日本がF3に双発を求めているのは、領空の大半が海上で、片方のエンジンが被弾・故障しても飛べる双発機を要求しているからで、F35ではなくF22を熱望していたのも、これが理由。
実際、ATD−Xでも最初から双発機で開発されている。
つまり、双発を選んだ出発点が全く違うし、日本が双発ステルス戦闘機の開発コンセプトを持って居るのは、2005年のステルス検証モックアップの時点からだし、2007年に「神心」の名前でステルス実験機の計画をぶち上げた時から変わっていない。23DMUから25DMUで知られる技研が公表した概念設計案*1でも、双発が基本である事からも、判るだろう。
23DMUは、頭の数字が示すとおり、平成23年度、つまり2011年案という意味。
ちなみに、J31が公に話題になったのは、2012年9月。
つまり、今更日本が中国のJ31をパクるってのは、2009年からのX−2実機製造から今までの積み重ねを全部捨てるって事と同義で、ありえないし、そもそも順序がおかしいって話になるんだよ。
結論から言えば、「双発で形状ステルス機だから似通った」以上の意味は無い。
…つか、アメリカからF35の設計データを盗み出した後に、F35そっくりのJ31を開発した国にだけは、パクリ言われたくねーわ。

*1:なお26DMU以降は基本的に非公開で、ポンチ絵で推測するしかなくなった