「今日のはやぶさ」更新
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「はやぶさの大いなる挑戦」が 6/2 に NHK 教育テレビにて放映
あの第 48 回科学技術映像祭で文部科学大臣賞を受賞した「はやぶさの大いなる挑戦」が,6/2 の 15:40 から NHK 教育テレビで放映されます.録画の用意をどうぞ!(注:当初アナウンスされていた 5/20 より変更になりました.ご注意ください)
【タイトル】 第48回科学技術映像祭入賞作品から
【チャンネル】教育/デジタル教育1
【放送日】 2007年 6月2日(土)※5月20日より変更
【放送時間】 午後3:40〜午後4:55(75分)
放送は入賞作品のうち,「里山の猛きん オオタカ 〜那須野ヶ原からの旅立ち〜」(35 分),「『はやぶさ』の大いなる挑戦!! 〜世界初の小惑星サンプルリターン〜」(22 分),「科学のフロンティアシリーズ10 放射光が解明するタンパク質の構造 〜 SPring-8 で加速するタンパク質の構造解析〜」(14 分)の 3 本です.
アストロアーツでも紹介されていますね.
なお,この 3 作品を含む全入賞作品は,各地で行われる上映会でも見ることができるようです(大都市はもう終わってしまったところが多いようですが…).
また,はやぶさの映画は JAXAi でも連日上映されています.
JAXAi で 5/29 はやぶさトークショー
5/29 に JAXAi で行われるマンスリートークは,清水先生によるはやぶさの話題です!
5月29日(火)に開催 「はやぶさ」地球帰還に向けて
2003年5月に打ち上げられた「はやぶさ」は、約20億kmを旅した後、2005年9月に小惑星イトカワに到着し、同年11月にイトカワへの着陸に成功しました。
その後の燃料漏れなどのトラブルで出発が延期されていましたが、プロジェクトチームによる懸命な復旧作業の結果2007年4月、「はやぶさ」は地球に向けて出発しました。
2010年6月の地球帰還に向けて、3年間の長い旅路をさらに続ける「はやぶさ」の今後の動向について詳しくご紹介します。テーマ:「はやぶさ」地球帰還に向けて(仮)
日 時:2007年5月29日(火)18:30〜19:30
解説者:JAXA宇宙科学研究本部 主任開発員
清水 幸夫
聞き手:科学ジャーナリスト 寺門 和夫 氏
場 所:JAXA i ミニシアター
※見学席の事前予約は行いませんので、予めご了承ください。
※イベントの様子は、入口付近のモニターにおきましても同時上映いたします。
北野宏明先生がはやぶさをベタ褒め
ロボティクスやシステムバイオロジーの第一人者である北野宏明先生のインタビューが出ています.
北野 「はやぶさ」はスゴイですね。世界初づくめで誰もやったことのない技術の塊でしょ?難しいミッションに自律航法で、着陸まで人工知能システムでしょ?あそこまでミッションの中核のところで人工知能を使ったのは初めてだと思うな。NASAのディープスペース1ミッションで人工知能システムを使ったけど、15分ぐらいしかやっていない。リスクがあるから。あとは火星ローバーのソジャーナーとかが半自律制御。それなのに、「はやぶさ」は重要なサンプルリターンで自律制御でしょ。あれは立派。世界に誇れると思いますよ。
はやぶさベタ褒めですね〜.北野さんといえば人工知能や自律ロボットの大御所ですから,その北野さんがこれだけ絶賛しているというのはなんだか嬉しいですね.DeepSpace 1 の自律制御は確か AutoNav という自律光学航法かなんかだったと思いますが,たかだか 15 分程度だったとは知りませんでした.
ロボカップ宇宙リーグに向けたデモと宇宙ロボットコンペ
北野先生のインタビューですが,ロボカップ宇宙リーグについても情報が出てきていますね.
北野 実は去年の春頃からJAXAとロボカップ宇宙リーグの実現性について話を進めていて、NASAやESAも関心を持ってくれたことから2007年7月のアトランタ大会で宇宙リーグ発足に向けたデモンストレーションを行なうことになりました。
基本的にはローバーを使ったミッションを今考えているところ。ジョージア工科大学にNASAの火星ローバーの研究をしている人がいるので、そこの研究室を使わせてもらう予定になっています。
今年 7 月のアトランタ大会でデモンストレーションとのこと.
こちらには詳しい Call For Tenders が出ています.ローバに限らず広くロボティクス関連のプロポーザルを募っています(もう締切られていますが).
さらに,2008 年に Pasadena(JPL があるところですね!)で開催されるロボティクス分野の国際会議 ICRA 2008では,宇宙ロボティクスのコンペティションが開かれるそうです.
完全自律の探査ミッションと,人間ロボット協調作業ミッションの 2 つを課題として考えているようです.
国内に目を転じると ROBO-ONE 宇宙大会を目指した ROBO-ONE in the Space が既にはじまっていますし,
来年浜松で開催される ISTS でもローバ競技会が行われるという情報が先日の宇宙ロボットシンポジウムで出ています.
今までありそうでなかった宇宙ロボティクスコンペ,かつて衛コンや ARLISS が衛星技術者を育ててきたように,宇宙ロボット研究者を育成するよい機会になりそうです.
今年の宇宙研一般公開は 7/21
とりあえず日程だけ出ました.7/21(土)とのことです.
ポッドキャスト「ヴォイニッチの科学書」ではやぶさ帰還開始の話題
日本地球惑星科学連合プログラム
今週末から幕張メッセで開催される日本地球惑星科学連合のプログラムが出ています.
特に「太陽系小天体の科学と今後の展望」というセッションで,はやぶさ・イトカワ関連の発表が目白押しです.
予稿集(日本語・英語)も PDF で読めますよ.個人的には,2007 年度中に相模原に惑星物質試料受け入れ設備が完成するという話が興味深かったですね.
小惑星ライトカーブ研究会で矢野さんが招待講演
相乗り衛星の選定結果決まる
H-IIA 相乗りで打ち上げられる小型衛星の選定結果が出ました.平成 20 年度の打ち上げになります.
- JAXA|平成20年度夏期打上げのH-IIAロケットに相乗りする小型副衛星の選定結果について
- http://aerospacebiz.jaxa.jp/topics/2007/topics20070516_j.html
打ち上げられる衛星は以下のとおり.
- まいど 1 号(SOHLA-1)(東大阪宇宙開発協同組合)
- SPRITE-SAT(東北大笠羽研・吉田研)
- かがやき(SORUNSAT-1)(ソラン株式会社)
- PRISM(東大中須賀研)
- STARS(香川大能見研)
- KKS-1(都立航空高専)
テザーあり,ブームあり,膜ありと,技術的にも楽しみですねえ.あと,JAXA の小型副衛星(70cm 角)も一緒に上げるみたいですね.
大気球観測所を大船渡から大樹町に移転
大船渡の三陸大気球観測所を今年度で閉鎖し,北海道大樹町の多目的航空公園に移転することが正式に表明されたそうです.理由はスペースと安全面とのこと.
- http://www.hokkaido-np.co.jp/news/environment/24458.html
- http://www.hokkaido-np.co.jp/news/environment/25443.html
- (via 2007-05-14)
宇宙航空研究開発機構(宇宙機構)は十一日、岩手県大船渡市にある三陸大気球観測所を本年度で閉鎖し、来年度から十勝管内大樹町の多目的航空公園に移転することを正式に表明した。
同観測所は一九七一年に設置された国内唯一の気球実験場。この日、大船渡市役所で宇宙機構大気球観測センターの吉田哲也センター長が会見し、気球の大型化で施設が手狭になったことなどを理由に、三陸の施設を閉鎖し大樹へ移転すると述べた。大樹での実験は来年春から始まる予定。伏見悦夫・大樹町長は「移転により、雇用など地域経済への波及効果が期待できる」と話している。
5/17 の実験では到達高度世界記録を狙うほか,金星大気観測やパラフォイル自律制御など面白そうな実験をいろいろ行うようですが,大船渡での実施は今年度いっぱいということですね.
月惑星探査推進グループの詳細
今年 4 月に発足した,月惑星探査推進グループの詳細が ISAS メールマガジンの最新号に書かれています.執筆者はグループ長の川口先生です.
航空や有人環境利用はいわば親本部から分裂して組織されたのに対し、この月惑星探査は、宇宙研、総研と基幹本部、丸の内管理部から人材を集めて組織された、いわば組織上のモデル実験ともいえるものです。月惑星探査推進グループの最大の特徴は、なんといってもJAXA発足後初めて、旧3機関の垣根を越して機構横断的に組織されたという点にあるわけです。
月の内部構造、太陽系創生や進化に関わる謎の解明、そして生命探査と、月、火星、始原天体を手始めに外惑星やそれらの衛星への直接探査へと広い範囲で積極的にミッションを投じていく方針でいます。
月惑星探査推進グループは、ISASとともに、本拠を相模原キャンパスに置いています。月惑星探査推進グループの英語愛称はJSPEC(JAXA Space Exploration Center)とすることに決まりました。どうそよろしくお願いいたします。
本拠が相模原キャンパスというのはちょっと安心しました.
第 1 回宇宙ロボットフォーラム
宇宙ロボットフォーラムよりメールが来ました.以前から告知のあったように,5/28 に日本科学未来館で第 1 回宇宙ロボットフォーラムが開催されます.アナウンスメールより引用します.
* 日時:平成19年5月28日(月)午後2時〜午後5時
* 場所:日本科学未来館7階みらいCANホール
(参加者多数の場合、サテライト会場(同一フロア内)にご案内することがあり
ます。)<プログラム>
14:00 開会
14:00 宇宙ロボットフォーラムの進め方 小田 光茂(総研本部)
14:30 最近の国内外における月探査の動向について 加藤 學 (科学本部)
15:00 月探査用ロボットに要求される技術 西田信一郎(総研本部)
15:30 休憩
15:40 国際宇宙ステーション日本実験棟の組み立てとロボティクス
上野 浩史(有人プログラムグループ)
16:10 有人宇宙活動支援ロボット 澤田 弘崇(総研本部)
16:25 JAXAにおける産学官連携 三輪田 真(産学官連携部)
16:55 今後の進め方について(次回予定等) 小田 光茂(総研本部)
17:00 閉会(今回は懇親会は予定していません)
今回は総研本部の方の話が主みたいですね.
ちなみに,
3月に「宇宙ロボットシンポジウム」に参加したとき、「産学官でやる」という話を確かに聞いたし、大学生には頑張って欲しいとも聞いたし、そして今回のメールでも、参加登録証には「学校名」を書く欄がちゃんとある。大学生には積極的に参加して欲しいという考えが見て取れる。
にも関らず、5月28日(月)、つまり平日に開催するって、何を考えているんだか……。
という意見が出ているようですが,管理人が思うに,フォーラム(というか産学官連携本部)が対象として想定しているのは大学生よりも大学の研究者なんじゃないかな.企業や大学の研究者が業務の一環として参加するのであれば平日のほうが望ましいわけで.