「猫町」とは萩原朔太郎が唯一描いた小説の名前である。副題には、「散文詩風のロマン」と記されている。
昭和十年(1935)十一月「版画荘」より刊行された。このとき詩人が居住していたのは東京世田谷区代田であった。この作品の第1ステージは、自宅近辺の散歩で不思議な経験をした。とんでもなく美しい町に出くわしたと思ったが、気づいてみると、なんのことはない自身がよく知っている町だったと気づく。
萩原朔太郎は、代田に住む前は下北沢の駅近くに住んでいた。彼自身がよく知っている町は、すなわち、下北沢すずらん通り(現:一番街)に他ならない。そのことから下北沢を「猫町」だと言う場合もある。
事実、2009年度、世田谷文学館主催で行われた文学散歩も、「シモキタザワ 猫町散歩」となっている。また、同名の文学地図が文学館によって作成され、配布されている。
萩原朔太郎が居住していた代田には痕跡はなにもない。が、詩人の家のすぐ近くには特徴的な鉄塔がある。これを一帯の文化を掘り起こしている「北沢川文化遺産保存の会」が世田谷区に風景資産に推薦し、選定された。
「代田の丘の61号鉄塔」と言う。彼の「猫町」への発信基地はその下だった。
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お店の名前は、萩原朔太郎の「猫町」に由来します。落ち着いた、アートっぽいインテリア・デザインの店内は、良く見ると「猫、猫、猫、猫、猫、猫、猫。どこを見ても猫ばかり(萩原朔太郎「猫町」)」です。あちこちに隠れている猫に出会えるのも猫好きには楽しい。
カウンター(10席)と3つのテーブル席のほかに、店の奥には、ちょっとしたお食事会などに10名まで入れる小部屋があります。春から初夏、秋などには窓際のテーブル席(6〜8名)がお勧めです。夜はいつもいっぱいなので、大人数の時には予約しておいたほうが無難です。
猫町は、北白川、修学院、エリアにあります。