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来週までダイヤルアップ接続に甘んじなければならないのだけど、ダイヤルアップ接続者からみるとここ[インターネット]はひどいインターネットですね。
メノン宮台
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contractioさんが『メノン』から引用していたが:
おや、ソクラテス、一体あなたは、それが何であるかがあなたに全然分かっていないとしたら、どうやってそれを探究するおつもりですか? というのは、あなたが知らないものの中で、どのようなものとしてそれを目標に立てた上で、探究なさろうというのですか? あるいは、幸いにしてあなたがそれを探り当てたとしても、それだということがどうしてあなたに分かるのでしょうか-----もともとあなたはそれを知らなかったはずなのに。(『メノン』80D)
(現在『メノン』読み中ですが)ぼくはこれを読んで宮台真司のロゴス論文を思い出した。
社会理論家は、例えば組織理論家であれば“組織”を、家族理論家であれば“家族”を記述しようとする。ここでも我々は、研究に際して、組織に帰属する事象(行為接続)・家族に帰属する事象(行為接続)を予め知っていたかのように選別=排除している。だから“組織”について“家族”について語り得る。これを「社会システムに於けるシステム先取」と呼べる。
……社会システムに於けるシステム先取を可能にするものは、一口で言えば、観察者が、家族・組織などに帰属する行為ないし行為接続を知っている、という「事実」である。ある2つの行為がともに“家族”に帰属するものだ、という観察者の見做しは、その2つの行為が或る同一のコンテクストに於いてその可能性を開示されたものであることを想定していることと等価である。我々はこの同一のコンテクストのことを「制度」として定義できる。すると、社会システムに於けるシステム先取とは、制度の先取であることになる。
ところでいわゆる「ロゴス論文」が本になるようです。*1
21世紀の現実(リアリティ) 社会学の挑戦
著者:
宮台真司編著
鈴木弘輝編著
税込価格: \2,730 (本体: \2,600)
出版:ミネルヴァ書房
サイズ:A5判 / 264p
ISBN:4-623-04021-6
発行年月:2004.5
オフレコでのcharlieさん情報によれば、東氏による注釈が面白いとのこと<オフレコなのに言うなって。ああ、これでぼくの元ネタがひとつ消えた……さよなら、ミヤディー(T_T)/~~~
「オートポイエーシスは社会学に使えない」など、いろいろ書いてあります。
あれ?http://www.asvattha.net/soul/index.php?itemid=330によれば「院生本」、てことは、ロゴス論文が載るのはこれではないのかな?
*1:コメント欄も見よw
北田講演会
>id:seijotcp
>http://d.hatena.ne.jp/contractio/20040514#1084496142
どうも、北田と申します。一時間ばかりお話させていただきます。今日のテーマは「アメリカ的プラグマティズム:リベラリズムと<帝国>」というものです。本日は、元々はアメリカ的プラグマティズムの系譜をデューイあたりから遡って考えようと思ったのですが、ちょっと変更しまして、今日は、ローティの話に少し深入りしたいと思います。
http://seijotcp.hp.infoseek.co.jp/text/kitada.htm
正確には:
今日のテーマなんですが、えータイトル的には「アメリカ的プラグマティズム:リベラリズムと<帝国>」というタイトルに、してあります。[略]少し、内容的には、えー本来的にはですね、アメリカのプラグマティズム、まあ事実上デューイのあたりからですね、たどっていって、少しプラグマティズムの系譜と、それとアメリカにとっての、あのー愛国主義といったものについて考えてみたい、というのがひとつのテーマだったんですが、私自身の息切れということもありまして、それともうひとつ、あのー、リチャード・ローティという人が今日の主人公にあがるんですが、その人に関して必ずしも皆さん共有した知識をもっているわけではないと思いますので、ローティに少し深入りするためにもですね、えー、系譜、という部分ですね、歴史的な部分は少しはしょりながら、えー話を進めてまいりたいと思います。
ですね。
序・1章・2章
『基本権』のルーマンが、パーソンズ図式に乗っかっていることまでは間違いないですが、AGIL図式をベタに採用している、とまではいえないかも。
|とりあえず、3章くらいまでの記述を見る限りは。
ありゃ。先日我々は、「四つの基本権機能」として挙げられている(@2章)、
- 人格の自己表出(第4章で議論)
- 信頼しうる行為態度予期の形成(第5章で議論)
- 経済的欲求充足(第6章で議論)
- 共通なものとしての拘束力をもつ決定を下す可能性(第7章で議論)
を、上から順にLIAGだろう、ということで結論づけちゃいましたw(あとで詳しいことはMLに流しますが)。
「AGIL図式を採用している」といえるためには、
1)システムが存続するために解決しなければならない一般的問題が
2)4つある
という、擬似生物学的-論理的-分析的な強い前提まで込みで採用している必要がありますが、ルーマンが、そこまで強い主張に従っているところは、私はみた記憶がありません。
という意味での「ベタな採用」はしていないでしょうね。
「これ、なんで4つなの?」とぼくが疑問を投げかけたら、「AGILじゃネーノ?(笑)」(K氏)、で、「あー、これがLで、これがGで…」とやっていって、ASN氏も「そう思う」と。そういう話し合いをしておりました。