財布を買いに行く

 先日財布を落としてしまい、やむなく「自分にクリスマスプレゼント」を買いに行く羽目になってしまった。とはいえ、どうせ買うなら、まぁ、そんな高いやつは要らないものの、さすがにスーパーなんかで売ってるような安い財布は年齢的にもイカンので、元々、美術館へ行く予定にしていたのに合わせて大阪高島屋へ買いに行ってきました。
 で、行ってみてわかったんですが、私的にはそんな高い財布は要らなかったので、1万5千ぐらいから2万というまた中途半端な金額の財布を捜してみたんですが・・・、まぁ、はっきり言いましてこんな中途半端な金額の財布はあまり置いて無いですね。1万以下か、2万5千から3万以上については種類も豊富なんですが、中途半端な価格帯では種類が無いです。
 私的には、ブランド名とかは正直どうでもいいので、使いやすくて、革が硬すぎず柔らかすぎずというのが欲しかったんですが、結論いいますと、バーバリーのライセンス品の無難なものを買いました。正直、バーバリーって名前でお金取ってる部分がでかいですが、いろいろ見た結果、値段的にも使いやすさ的にも丁度よいかなと思って選びました。(ホントいいますと、2万ぐらいので丁度良い感じの硬さの財布があったんですが、まぁ、次回購入時にしようかなと・・・)。
 ちなみに、ライセンス品のバーバリーの財布なんですが、大阪高島屋では今年のクリスマスで取り扱いを終了するみたいです。まぁ、値段的に中途半端だからなのかもしれません。(逆に言えば、もうちょっと値段が高いもの品揃えするのかも???)
 とりあえず、今度は財布を落とさないようにしなければならないですな。

秋の美術鑑賞第3弾

 さて、元々は美術展を見に行くために大阪までやってきたので、ここからは本来の美術展の感想を書いていきたいと思います。
 今回は、和歌山県立近代美術館にて「〜日本画が結ぶ心〜 平山郁夫追悼展示、小沢道治展」。国立国際美術館にて「ウフィツィ美術館 自画像展」。大阪市立東洋磁器美術館にて「ルーシー・リー展」を見てきましたので、以下順番に書いていきます。

和歌山県立近代美術館「〜日本画が結ぶ心〜平山郁夫追悼展示、小沢道治展」

 私が見に行った日は、和歌山の美術館としてはまずまずのお客さんの入り具合だった今回の展覧会。主に、小沢道治氏の展示がメインとなっており、しかしながら、平山郁夫氏の大作も2点ほど展示されていました。今回、小沢道治氏については私は始めて知ったのですが、基本的に風景画をメインとして描かれていたようで、初期・中期・晩年と進むにつれて、初期の細かい描写を継承しつつ、東山魁夷氏のような薄もやのかかったような幻想的な雰囲気が出てきたり、また、小野竹喬氏のような自然の小さな季節の変化を取り入れていたりという画面が感じられたりしました。その中で、地元和歌山の山と紀ノ川を一つの画面に描いた作品があったのですが、風景が広大に描かれており、しかしながら、視点はスケッチをしたと思われる少し高台の場所から描かれているのが印象的で、川や山や森といった一つ一つの視点だけではなく、自然とは全てを含めてのものということを再確認しました。

国立国際美術館「ウフィツィ美術館 自画像展」

 続いて、大阪に移動し、国立国際美術館にて「ウフィツィ美術館 自画像展」を鑑賞してきました。以前にTVで、このウフィツィ美術館の通常は非公開(予約者のみ鑑賞可能)の回廊にある自画像コレクションが今回やってくるということで、是非とも見に行こうと思っていたものでした。
 実際に見てみると、設立当初から年代順に現代に至るまでそれぞれの多種多様な自画像が展示されており、なかなか興味深いものでした。面白いのは、自画像といってもただ単純に自分自身の顔だけを描いたというものは少数で、実際には趣向を凝らしたものが多いというのは興味深い点でした。例えば、自分自身ではなく、自画像を描いているキャンバスと自分自身を観察するための鏡に映った「間接的」な自分自身の姿であったり、その時代時代に応じた雰囲気が反映されていたり(例えば、写実的であったり、抽象的であったり)、時代を皮肉ったものであったり(←これは、週刊新潮の美術コーナーで紹介されていた作品。「裕福と精神的豊かさは反比例する」という過去の格言が、「現代では通用しなくなっている」という二重の意味での皮肉を表現した作品)、バラエティーに富んだものが多かったです。
 その後、常設展へ足を運びましたが、今回は国立国際美術館が収集した日本の現代作家の年代順のコレクションが展示されていました。見ていて気が付くのは、現代美術は案外独創的なもの(言葉を変えれば難解なもの)が多いように私なんかは感じるんですが、こうやって年代別に並べられると、明らかにその時代時代の雰囲気を敏感に感じ取った作品が生まれており、それは、その先10年後を示唆する内容ともなっているのに気が付かされました。第二次世界大戦後から朝鮮戦争安保闘争の時代、大阪万国博覧会ベトナム戦争、先進国の仲間入り、バブルの生成と崩壊、失われた20年・・・。これらの時代の変遷を思いながら作品を見てゆくと不思議とリンクしている部分が多いように感じました。

大阪市立東洋磁器美術館「ルーシー・リー展」

 最後に大阪市立東洋磁器美術館にて「ルーシー・リー展」を鑑賞してきました。「ルーシー・リー」という陶芸家を初めて知ったのは、NHKの「日曜美術館」で見たのが初めてだったのですが、ヨーロッパの陶芸家にも関わらず、どこか日本的な感覚を感じる作品だなーと画面から感じたものでした。
 今回、代表作が約170点、大阪で見ることが出来るという絶好の機会ということで、今年楽しみにしていた展覧会の一つだったんですが、結論をいいますと、想像以上に良いもので、京都で河井寛次郎の作品を初めて見たときの様な感動がありました。
 作品には、第二次世界大戦という時代をはさんで戦中戦後を生き抜いたという時代背景はあるにしても、その作品自体が持つ独特な雰囲気は他の追随を許さないものがあり、絶妙な釉薬の調合による見事な色使い、シンプルながら絶妙なカーブの造詣などなど、一つ一つが非常に興味深いものでした。
 面白いのは、基本的にヨーロッパの作家の方なので、紅茶を入れるようなティーカップやサラダボールのような大皿、花を生ける花瓶なんかがメインなんですが、これがもし、日本の和室に置かれたり、実際にそれが茶室なんかで使用されたりしたとしても、意外にも違和感が無い、むしろ、空間に似合うというような感じを受けました(作品には、奇麗な群青のような青の陶器やピンクの陶器、ボーダー状の線が描かれた陶器が多いんですが、不思議と和室をイメージしても違和感が無いと私は感じました。)

今回の展覧会(その他の感想)

 今回のその他の感想ですが、お客さんの割合としては「日本画が結ぶ心〜平山郁夫追悼展示、小沢道治展〜」では、ほとんどが年配夫婦の方でした。中には、グループで来ている人も多くいたようで、美術館とは思えないような賑やかな話し声が聞こえてきたりと、いつもとは違う雰囲気でした(美術館ではあまり大きな声で話すのはマナー違反ですが・・・)。国立国際美術館ウフィツィ美術館 自画像展」では、これが予想以上にお客さんの入り具合が少なかったです。どうも、美術関係の学生さんが多かったように感じました(結構、メモを熱心に書いている人がチラホラと見ましたので)。最後に大阪市立東洋磁器美術館「ルーシー・リー展」では、以前に見た「京都国立近代美術館「上村松園展」」と似通ったお客さんの年齢、男女比といったところでしょうか、簡単にいえば同じといっても良いと思いました。
 

高校時代の同級生と忘年会

 さて、この財布買うと一緒に美術展を見に行った同じ日に、急遽(本当に急遽)決まった毎年恒例の高校時代の友人との忘年会に参加してきました。まぁ、急だったこともあり、参加者も少なめで、N君、T君、H君、自分の4人でした。
 驚いたのは、N君がお見合いをしていたのは聞いていたものの既に婚約までしていたこと。既にそれぞれの両親に挨拶も済ましているというのには驚きました。その他にも、いろいろ驚く話が聞けてなんだか自分が年末に財布を落としたことが「小さい出来事」のように感じてしまいました。
 年一回ですが、こうやって会える機会に会って話を聞くのは楽しくもあり自分自身を振り返る面もあり、また、反省する部分、頑張ろうという気持ちを起こす部分、いろいろありますが、これから先、年一回でも会うのが難しくなってくる(それぞれ家庭も持つ者が増えるでしょうし、または仕事で参加が難しくなってくる等々)事も考えると、年一回でも会えるときに会うのはかなり大事になってきていると感じます。特に、笑い話の間に潜むそれぞれの本音は、おそらくは、気を使う必要が少ないがゆえに出てくるものであり、それを聞いて、自分自身を振り返り、また自分自身を考えるきっかけになったりします。ホント、大切な時間であると改めて感じました。
 とにかく、間違いないのはN君は来年結婚の予定が発表されたので、私は、それに準備しとかないとダメになりました。