ビジュアルデザイン科不肖園下山行記

皆さんこんにちは! ビジュアルデザイン科の園下です。


 今回の教員日記は、ビジュアルデザイン科専任講師園下の休日山行をネタに書かせて頂きます。
 9月も下旬に入り、すっかり秋めいて来た今日この頃ですが、みなさんはいかがお過ごしですか? 
 普段千葉の片隅でコンピュータに囲まれた仕事をしている自分ですが、歳を重ねるにつけ自然に触れる機会が少ないなーと感じる事が増えてきました。


 もともと子供の頃からボーイスカウトの活動やアウトドア好きな父親に連れられ、近所の里山、鹿野山から蔵王那須岳、富士山まで山行や野営の機会があったのですが、大人になってからは本格的な登山からは遠ざかっていました。最近はオフロードバイクによるダート行と野宿が中心だったのですが、数年前から毎年トレッキングに長野方面へ行く事が増えてきました。長野と言えば穂高連峰を中心に日本で最も美しく険しい山々の連なる北アルプスのある地域で、私事ではここ最近は上高地を中心に登山する機会が増えて来ました。毎度の自己開示ネタですが、今回は不肖園下山行記と称して9月の連休に登って来た燕岳登山を紹介させて頂きます。


 10月は無雪期の山行シーズンでは最後となる季節で、日本アルプスを中心とする山々では紅葉の季節となります。本格的紅葉シーズンを前に、9月の週末は積極的に山へ行く事を事を心がけていました。といっても毎週長野まで行くわけにはいかないので、丹沢や谷川岳等近くてよい山を中心にトレーニングがてら登っている訳です。結果、8月からはほぼ毎週山に行く様になりスタミナもついてきました。持続は力なりをまさに体感する最近で、1日の行動時間が8時間を超えてもバテづらくなってきました。願わくば冬山への布石としたい所です(ニヤリ


 ともあれ9月に行った、燕岳を回顧。

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いきなりのポートレートにて失礼しますが燕岳にて。安曇野にある燕岳山頂付近は花崗岩による奇岩がゴロゴロしているのですが、偶然にもグラビアのようなユニークなカットが撮れたのでまずは1葉。ちょっとスかした写真で申し訳ありません。全く意図してないのでご容赦を。といいつつも真っ青な空と白い雲の中、強い光を浴びる花崗岩の岩肌はちょっとクールな気分にさせてくれました。ぼーっと景色を眺めた写真です。腹がぽにょってるのはご愛嬌。


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燕岳。夕焼け? いえいえ。朝のご来光の瞬間、山の稜線が赤く染まる現象をモルゲンロートと言うそうです。朝焼けですが、真っ赤に染まる朝の山頂は神々しい。


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朝の槍様。日本のマッターホルンと呼ばれる槍ヶ岳のご勇姿です。燕岳は北アルプス登山の表銀座のスタート地点として有名です。朝焼けに染まる槍ヶ岳が格好良すぎます。


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燕山荘より臨む朝焼けもといアルペングリューゲン。雲海に浮かぶ山頂光。神々しい風景。けど寒い朝5時半。まあ早起きだと思いますが、山小屋内は朝4時前位からガヤガヤしてます。自然(無理矢理)と起きますってばよ。


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山小屋といったら生ビール! 涸沢名物的おでんは燕山荘の喫茶店サンルームにて。泡があまり立たないのは気圧が低いからでしょうか? 登頂後のビールは最高にうまいです。飲み過ぎると高山病併発する事もあるよ。ビールの良いところは酔っぱらって気持ち悪いのか高山病で頭いたいのかよくわからなくなることでしょうか? プロスト


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燕岳登山口のある中房温泉より4時間半上った山の稜線上にある山小屋「燕山荘」。左手の赤い屋根がそれです。燕岳山頂は、山荘から更に40分ほど登ったところにあります。ピークハント時、大きな荷物は山小屋にデボ(預け)して登るので気持ちも体も軽々動けます。結果、登山者みなテンション高し。山頂に向かう道々すれ違う人全員笑顔(笑) ニコニコして「こんにちわ!」って話しかけてくれるのでこっちも元気に「こんちわっ!」っと返します。こだまでしょうか? いいえ。だれでも。世の中の人がみんなこんなだったら平和になると思う(笑)


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鳥坂先輩曰く「逆光は勝利」。子宣わく「頭上の余白は敵だ」 「ピーカン不許可」「世はなべて3分の1」。……深い(笑)


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白い花崗岩の頂を持つ燕岳は北アルプスの女王と称されます。コントラストの高い山頂の光が照らす岩肌は美しくざらつき輝き、その姿は肉眼でみても絵画のごとく佇んでいました。目の前にしても眼を疑う、ほんとに奇麗で不思議な風景です。


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燕山荘前の道標にて。常念岳や西岳、槍ヶ岳へ向かう北アルプス縦走路の表銀座と称される登山道はこちらより。遠くに槍ヶ岳が映っていますが、表銀座はこの槍ヶ岳、その先にある穂高岳を眺めながら歩く事が出来ます。縦走とは複数の山の稜線を辿って次々と頂を登る登山のこと。何日もかけて山々を巡る旅は時間がないと行けません。長野まで行くだけで1日かかる千葉県人はそうそう行く事ができません。いつかは燕岳〜大天井〜西岳〜槍ヶ岳〜大キレット〜北穂〜奥穂〜上高地という王道ルートを辿ってみたいですね。移動日含めて1週間以上かかるだろうからたぶんクビになる。


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この日の宿は燕山荘。もう一度泊まってみたい山小屋アンケートで1位になった事のある、山小屋と言うには大変奇麗で立派な施設です。料理やサービスも大変行き届いていて快適な山小屋泊が楽しめます。この日は200人くらいが泊まっていたようです。定員は600人位だそうですが、繁忙期に廊下や玄関まで人が寝ているという事も稀にあるらしいです。夕食時にはオーナーの赤沼さんの山の話やアルペンホルンの演奏があって楽し。


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山小屋って行った事ない人も多いと思いますが燕山荘の新館はこんな感じです。2段ベッドになっていて、1区画4畳程度の広さに6人の定員。狭っ(笑) なんでそんなに限界まで押し込むのかというと、山小屋は登山者の保護の役割も持っているので、来た人は全て泊めてもらえる仕組みになっているからなのです。といいつつも、8月のお盆時期などの最繁忙期以外はある程度ゆったり使わせてくれます。この時は1区画4人で寝てました。布団は燕山荘がMizunoと共同開発した寝袋型布団。つか寝袋じゃないですかこれ? 快適でした。


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燕岳山頂付近より燕山荘を臨む。稜線にガスが掛かってますが日差しにあたり消失していく様子。という事は……晴天時稜線付近でガスが水蒸気に変わる際散乱現象が起こり太陽を背にするとあの「ブロッケン現象」が……(後述)


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てことで、ブロッケン現象。ガスによる光の散乱現象により、虹の輪と自分の影が空中に大きく浮かび上がる現象。実際はもっと3D的な見え方です。初めて見ました。写真に写らないよーって周りの人が行ってたけど割と映ってるっぽい。肉眼でみていると自分の影が空中に浮かび上がり、巨人の様に見える現象なのです。真ん中に光の輪というか円形の虹が映っています。条件が揃わないと観測できないちょっと不思議な現象です。みんな稜線上で自分の影と戯れていました。観れるとラッキーかも。


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まー、ため息出る程奇麗な山々。クラスのみんな連れていきたいと思う。苦労して登った風景は忘れがたいですね。校外学習で燕岳、どうでしょー?>行事のリーダー川名先生へ


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登山口の中房温泉。6時になると東京からの直行便が着き、登山者が増えます。私は登山口下の市営駐車場にて前泊するか、登山口まで15分くらいの有明荘に泊まる事もあります。中房温泉宿も有明荘も、源泉掛け流しの温泉が素晴らしいです。入浴料500円くらいなので、下山後利用する人が多いです。

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燕山荘への登山道には約1時間ごとに休憩できるベンチが設置されており、道もしっかりと整備されているため大変登りやすいです。

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第1〜第3ベンチと登り、富士見ベンチを経ると「合戦小屋」という休憩所として営業している山小屋があり、名物のすいかが売っています。合戦小屋にはスイカ専用のロープウェーがあり、水分と塩分を同時に補給できる大変美味なおやつを食する事ができます。山登り中の行動食にはフルーツなども持って行きますが、冷えたスイカを持参するのは難しい故、もの凄くうまいです。写真は頼みましたが表情はガチで。演出も無く、役者は不在、ただそこにある現実のみ。人生は劇的に。(゚Д゚)ウマー


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燕岳の頂を下から撮影。どこまでも抜ける様な青空をみて坂の上の雲を思う。希望の象徴のよう。


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燕岳山頂にて。山登りはピークハントだけが楽しみではないと思いますが、これだけ天気がいい中で頂上踏めるのはとてもラッキーだと思いました。






 暴走気味の凝り性なので9月だけで四峰と少しオーバーペース気味に登攀していますが、今回はその断片という事で。



 登山の良いところは、困難を目の当たりにしつつもじっくりと、こつこつと取り組めば必ず克服できる事を思い出させてくれるところです。進歩と克服。少しづつですが前に進んでいる感じ。天候や体調に左右されつつも準備し、あきらめず取り組めば、だれでも必ず頂を踏む事ができるんです。そんな当たり前だけど、「達成感」と呼ばれる類いの、日常的には文字通り観念でしかなかった「達成感」を実際的に本当に実感できる機会は、自分の日常の中ではずいぶん貴重なものになってしまったとつくづく感じます。



 頂きに達する度に、深い喜びを感じるのと同時に、この目の前に広がる素晴らしい風景を学生達に見せてあげたいと毎回思います。若い時分に味わって欲しい、写真や文章ではわずかにも伝わらない経験が山にはある様な気がします。





 ……山については機会があればまた書きます(笑)ノシ







【2011年 ITC祭(学園祭)のお知らせ】
 テーマ「つながり」
 開催日時:10/30(日) 10:00〜16:00 入退場自由
 会場:国際理工情報デザイン専門学校

※内容に関してはこちらから!⇒http://www.itc.ac.jp/topics/2011_1.html

★高校生のみなさんへ★
ITC祭に来てくれた高校生のみなさんには、屋台村・ITCフレンドパークで使える
「無料チケット+ITCルーレット券」をプレゼントします。お友達と一緒にぜひ、
ご参加ください。
※OB・OGのみなさんへ
  当日は、最寄りの公共交通機関を利用してお越しください。車での来校はご遠慮ください。



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