孫さんのスピーチの話


 方々で話題になっている、孫正義 LIVE 2011」を観たんだ。観たといっても2時間半くらいの映像なので、「ごきげんよう」のトークみたいに3日に分けて観たって感じだよ。でね、これは確かに名スピーチだね。うん、君も観ておいた方がいいよ。でもなんか公開日が4月5日の今日までらしいけどね。


 でね、スピーチの内容をいちいち紹介してもきりがないから、僕が一番、ふむ、と思った孫さんのセリフにでも触れておくよ。それはスピーチのラストのラストで出てきた言葉だね。「99%の人が、しっかりと腹の底から自分の登るべき山を決めきれてない」だって。その通りだなと思ったよ。


 僕自身さ、バンドを辞めてから、契約社員的な立場も含め3回転職してて、つまりは4つの会社に勤めてるんだよね。その業種も、広告の電話営業、地域のミニコミ紙と地域Webサイトの編集、コミュニティサイトの運営、ECサイトの運営とバラバラなわけさ。その間、約半年のニート期間もあるしね。直近の転職のときも、エージェントに「なかなかユニークな経歴の方ですね」とか言われたけど、まあ、これを意訳すれば「何やってんだよ、オマエは」ってことだと思うな。つまりさ、「決めきれてない」んだよ。まさにそうだよ。孫さんの言う通りだ。


 でまあ、今の世の中、転職することにさほどのマイナス・イメージはないのかもしれないけど、さすがに30歳を超えて、「やっぱ辞めた、こっちがいいや」なんてことを軽々しく言えるわけもないわけさ。とはいえ、今の状態がベストか、このカンパニーで死ぬ覚悟はあるのか、と訊かれたら、お世辞としてのイエスくらいしか出てこないわけさ。まいったもんだね。もちろん、桑田さんのごとく「これも試練」と思って、立ち向かうってのも大いにアリなんだけどね。さらには、実際にまわりを見渡してみてもほとんどの人がそうであるように、残りの人生をのほほんと適当に生きていくこともできるんだろうけど、そればっかりは避けたいしね。てまあ、屁理屈だけは一人前なわけさ。



 スピーチの序盤には、「登りたい山を決める。そうしたら人生の半分が決まる」てな名言も飛び出してたけど、確かにね、その「登りたい山」を決めるための、決断力を鍛えたり、選択肢を増やしたりするために、僕らは小さい頃から「教育」ってのもを受けてるんだと思ったよ。技能や知識ってのは山を登るための道具ではなく、登りたい山を決めるためのツールなのだったと気づいたよ。今さらだけどね。


 まあ自分自身、これといった結論は出ないわけだけど、このスピーチは僕なりに考えさせられるものがあったね。とてもためになったよ、まじめな話ね。んでね、USTREAMYouTubeがあれば地域格差もないだろうし、孫さんほどでなくても、もっとこういった成功者の講演ってものに参加してみたいと思ったね。


◆孫正義LIVE2011 (全編)


◆孫正義、【志】を語る。「孫正義 LIVE 2011」書き起こし(その1)ツイッター総研


◆宝のスピーチ<Chikirinの日記 (2010.04/3)