旅行最終日

kabaho2007-06-20

フィラデルフィアから7時間かけてボストンへ。かなりの座席が埋まっている。この長旅で相席になったらちょっとした災難だ。
ボストンでは、昨日、傘を捨てたところへ雨に打たれた。まずはMITへ。川べりにあり、モヤっとした感じがかえっていい雰囲気に。
美術館ごとにガイドを買っていたので荷物のかさばりに耐えられず、郵便で直接日本に送ることに。ただ、その郵便局がなかなか見つからず、思わぬところで街歩きをすることに。ボストンは、フィラデルフィアをさらに下町っぽくしたような感じがした。地下鉄もかなり汚い上に、やたら古びている。ラミレスが受けるのも納得の街だ。
雨で身動きがとりにくいなか、アムトラックの駅へ戻り、駅裏の郵便局からなんとか郵送できた。ちなみにボストン連銀が駅のすぐ横にある。
イザベラ・スチュワート・ガードナー美術館、ボストン美術館と周り、空港へ。両美術館ともに内容は今ひとつ。散々回った後で、この作品群ではちょっとつらい。空港は街からさほど遠くないが、アクセスがバスに頼らなければならないのが面倒かも。最後は空港内のサミュエル・アダムス・バーで1杯。

MIT

駅から川沿いにかけての区画に広がる建物群の中には、殺風景なものも見られ、これまでいくつか見てきたところとは少し勝手が違い、少し日本の大学に近い感じがする。それでも、9時過ぎから図書館に多くの人が集まっているし、全然近くはないのだが・・・ Bookstoreが駅前にあり、ここもなかなか揃いがいい。そうは言っても、日本でも丸善が近くにあれば、アクセスできる本の種類自体は変わらないのかもしれないが、アメリカの田舎にいるとどうしても気になって長居してしまう。購買はハーバードと同じCOOPが運営していて、そのためか、ハーバードのマークの入ったMITのTシャツが売られていたりした。胸にそのマークがあり、その下に「なぜなら、MITに入れなかったからだ」と書かれていた。駅前のCOOPの向かいにはよく世話になるMIT PRESSの店がある。

イザベラ・スチュワート・ガーデナー美術館

多くの作品には、その横に紹介が付いていないので、作品がわかりにくい。また、照明がかなり限られていて、今日のような雨の日には、ほぼ見えないような作品まであり、小さい作品は全般的に見にくくなってしまっている。この美術館の目玉はフェルメールレンブラントだったのだが、1990年に盗難に遭ってそれらが不在の今は、知れた名前ほどの価値はないかもしれない。作家別作品リストボストン美術館同様、サージェントの作品が充実しているので、サージェントのファンには価値が十分にある。ボストン美術館から徒歩5分なので、行くのも悪くない、といったところ。実際に、ボストン美術館とセットで回る人が多く、数組の日本人にも会った。この美術館はカフェも評判のようで、確かにパスタ、パンプディングはいずれも美味しかった。

ボストン美術館

世界的な大美術館の1つだが、貸出等でかなりスケールダウンしているようで、ただえ食傷気味の身としては、何とも言いようがない。日本ではその恩恵に授かっていたから、文句は言えないが、わざわざボストンまで来て主要作品を見られなかった人にはガッカリだろう。ちなみに、その一つ、サージェントの『エドワード・ダーリー・ポイトの娘たち』は名古屋にあるらしい()。ネットの美術館のサイトはコレクションの紹介などはかなり充実しているのだが、出張情報はあまり見られないし。そうやって十数年前に日本で見たミレーの『種蒔く人』は残っていたが、高い位置にあり、見上げると暗くて見えず、遠くから見るほかなく、あまりよくわからなかった。