次期主力戦闘機F35は納期守れるか・価格高騰なら機種選定をやり直せ!・日本の防衛産業維持の為には、現時点でユーロファイターしかない!・日本は国産開発の軍需産業を早期に確立すべし!

納入遅れなら契約中止も F35戦闘機で田中防衛相

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120229/plc12022913300008-n1.htm

田中直紀防衛相は29日の衆院予算委員会で、航空自衛隊への最新鋭ステルス戦闘機F35の導入について、納入遅れや価格高騰が避けられない場合は契約中止もあり得るとの認識を示した。「米側の提案が実現できない事態になれば契約を取りやめるか、新たな機種選定も視野に入れなければいけない」と述べた。


▲次期主力戦闘機F35


次期主力戦闘機を昨年末に決定したばかりであるが、早くも問題が生じているようだ。
元々F35は開発難航の話はあったし納期が間に合うかどうかも疑問があった機種だけに、これを選定してしまった防衛省の責任も大きいだろう。
F35の開発の遅れは、その戦闘機の優劣を決めるソフトウエアの開発に苦慮しているらしい。
現時点でこれだけの問題を抱えているようでは、日本の防衛力が弱まる危険性が生じる。



▲最終機を納入し生産がストップしたF2支援戦闘機


それと同時に日本の航空防衛産業は、昨年のF2戦闘機の最終号を納入したのをきっかけに製造ラインがストップしてしまった。
製造ラインがストップしてしまえば日本の防衛産業の衰退を呼び込む事になってしまう。
これを維持する為にはライセンス国産をどの程度相手国が認めるかが重要であったのだ。

日本は戦後、戦闘機技術を開発する手段をほぼアメリカに剥ぎ取られて来た。
戦前も、航空機エンジンはフランスなどから輸入していた為に、こうした戦闘機を作るノウハウと言うものは元々ない。
しかし零銭に代表されるように、世界をアッと言わせるものを作ってしまうのもまた日本の得意とするところだ。
だが、現代の戦闘機をすべて国産で賄うのは相当な時間がかかるだろうし、アメリカや欧州に比べると積み重ねたノウハウを持っていないのだからまず無理がある。
ただしアメリカの戦闘機でも基幹部分の大半は日本の技術によるものが多く、その他の部分で共同開発をしながらノウハウを得て行けば良いのだ。
その為にはやはりライセンス国産や戦闘機の共同開発は必須であると言える。



ブラックボックス無しのライセンス国産も提示したユーロファイター


その点で言うとブラックボックス無しのライセンス国産も提示したユーロファイタータイフーンを選定した方が良かったのではないかと思う。
もちろん価格高騰と言うネックになる部分もあるが、それは他国の戦闘機を丸ごと買い取るのだから仕方がない。
そう言う事ではなく、日本はこれから軍需産業の国産開発・製造を早期に確立して行かなくてはならない。
その為にも、日本の現在の防衛産業の後退・衰退はあってはならないのだ。

私はF35の契約をキャンセルし、ユーロファイターに変えて防衛産業を維持し、他国との共同開発の道を模索すべきであると思う。
そして出来るだけ国産開発の道を開けるよう、規制を緩和し予算をしっかりと付けて技術開発を急ぐべきだろう。