自転車で荒川区めぐり

今日も寒いなあ。〈ラピュタ阿佐ヶ谷〉のモーニングショーを観て、その足でフィルムセンターに行ってもう一本観るツモリでいたが、布団から出られず、断念。12時ごろまで布団で本を読み、自転車で出る。よみせ通りの〈オリンピック〉で手袋を買い(ずっと片っぽしかなかったのだ)、谷中銀座のスーパーと酒屋で買い物して、ウチに帰る。昼は鶏肉とトマトソースのパスタ。例によって、《噂の東京チャンネル》を見る。


3時ごろに、帽子・手袋・マフラーの重装備で自転車に乗って出発。折悪しく雪が降り出してきた。宮地の交差点を三河島に折れ、そこから適当に三ノ輪方面に走る。この二年ほど、この辺を自転車で走り回ったおかげで、だいぶ地理が判ってきたが、それでもときどき、自分がどっちに向って走っているかが判らなくなるコトがある。今日も、三ノ輪に出た辺りでちょっと迷った。


〈遠太〉の近くにある〈えどや〉という古本屋を覗く。文庫の棚で、色川武大の『花のさかりは地下道で』『離婚』(文春文庫)、『無色無宿虫の息』(講談社文庫)、小林信彦ビートルズの優しい夜』(新潮文庫)、中町信『草津・冬景色の女客』(ケイブンシャ文庫)を見つける。この棚は全部150円らしい(前は一冊ずつ値段ついてたと思うけど……)。コレは安い。


さて、南陀楼の図書館探訪シリーズ、今日は荒川区南千住図書館だ。三ノ輪から昭和通りをまっすぐ行き、素盞雄神社のところを左に入ると、図書館がある。ぼくは荒川区に住んでいるが、西日暮里近辺には分館がなく、文京区の本駒込図書館や北区の田端図書館をつかってきた。荒川区役所近くの荒川図書館に行ったことはあるが、あまり使えないという印象だった。だけど、つい最近知ったのだが、荒川区の中央館は荒川図書館じゃなくて、この南千住図書館なのだった。


1階は「荒川ふるさと文化館」になっていて、入場料100円で展示を見せる。また、郷土関係の資料を閲覧する部屋もあった。ココで、こないだ田端ヒロアキくんと話していた、『消えた娯楽の殿堂 君は東京球場を知っているか!?』という、数年前にこの文化館でやった展覧会の図録(500円)を買う。図書館は2階(児童室)と3階。全体的にちょっと狭いかなと思ったが、本はよく揃っている。とくに、荒川区関係の資料はやっぱりスゴイ。ほかに都電に関する本だけで何十冊もあった。利用者カードをつくり、本を数冊とビデオを2本(戦前の松竹映画)借りる。カバンがパンパンになってしまった。


帰りは、「コツ通り」から南千住駅に出て、歩道橋をわたり、〈大島書店〉を覗いてから、泪橋から三ノ輪に出る。そこから根岸方面に走り、適当に曲がってまっすぐ行ったら、日暮里に着いた。うん、だいぶ感覚がつかめてきたぞ。日暮里駅前の〈又一巡〉で、ビールとシューマイ、エビチャーハンを食べて、ウチに帰る。雪は止んだが、雨に変わってきた。


この二日読んでいた、スティーヴン・キング『ダーク・ハーフ』上・下(文春文庫)を読了。小林信彦のエッセイで紹介されてたので読んでみた。小林も云うとおり、相当ムリのあるストーリーだがオモシロイ。そのあと、ビデオで中平康監督・小林旭主演の《黒い賭博師》(1965)を。2回目だが、同じように脱力した。主題歌は、マヌケな駄洒落ソング「賭博絶唱」(「自動車ショー歌」のギャンブル版)だし、外人の俳優勢は全員どうにも救いないほど大根だし。でも、同じ中平監督作品の《黒い賭博師 悪魔の左手》のDVDが出たらしいと知り、いちおう観ておきたくなった。