幾何学

幾何学はかたちを決めるための道具です。建築にとって幾何学はイメージやアイディアを可視化するために必要不可欠なものですね。コンセプトを目に見えるようにするには、幾何学の助けがどうしても必要です。
一般に人間が美しいと感じるかたちには黄金比が含まれている場合がよくあります。黄金比は1:1.6 で表され、この割合が視覚的に最も美しいプロポーションだとされています。古代ギリシアの建築や彫刻などに黄金比を見いだすことができますが、我々が普段使っているカードの縦横の割合も実は黄金比なんですね。それから、フィボナッチ数列という規則的に並んでいるものを表せる数列は、巻貝の渦や植物の成長を実際どおりに描くことができます。中心からぐるぐる広がってゆくラインをこのフィボナッチ数列を使うと非常にうまく近似することができるのですね。また、我々がキャッチボールをする時、ボールが描く軌跡は放物線であることはよく知られていますが、この場合は二次関数を使えば簡単にボールの運動を再現することができますね。
一方、幾何学は、建築において建物の構造を考える際に大変重要な役目をもっています。美しいかたちは構造的にも合理的だとよく言われます。その「合理的」であることを実際に計算して確かめる訳ですね。とにかく、建築の美しさと強さは幾何学を仲立ちにして出会うものです。

geometry

We have a convenient instrument in order to visualize an idea. It's geometry. When both engineering matter and concern for beauty go on, geometry can lead uncertain idea to give rational and natural proposition.