『水辺の怪談 つり人社出版部編 ¥1089』一般人の釣りマニア18人が体験した怪談集。一般人の投稿とは思えない素晴らしい文章で、恐ろしさがジワジワと伝わってきます。出版にあたってもちろん校正かけてるでしょうが、プロの実話怪談作家に全くひけを取らない、体験者のそばでその現場を体験しているような、そんな気分で読み終わりました。マニアの語る釣りの楽しさがとても具体的に描かれ、ウキウキ気分で満喫しまくっている釣りの最中での霊の目撃。「喜」と「怖」の振れ幅の大きさが恐怖を一層かきたててくれます。釣りの合間に河口の松の木の根元で仮眠した時の体験「磔の松の下で車に霊が乗り込む」、毎年なぜかこの町に死にに来る…