Carl A. Nielsen 1865-1931
デンマーク近代の作曲家。
14歳でオーデンセの軍楽隊のメンバーに合格し、コルネットとホルンを担当した。本格的な音楽の勉強は1884年からコペンハーゲンの音楽院で、メンデルスゾーンの弟子にあたる作曲家のガーデに作曲を学ぶ。
1889年からニールセンは王立劇場の第2ヴァイオリン奏者として、指揮者スヴェンセンのもと、オーケストラの各楽器に通暁するようになり、1908年にはスヴェンセンの後を継ぎ国内でも名声の高い王立劇場の指揮者として活動。(1914年まで。)
指揮者としての活動後、第一次世界大戦の最中であった1915年から音楽協会と王立音楽院で教育の仕事に携わりながら、北欧・東欧の作曲家の影響下に民族楽派的な作品を発表。やがて印象主義や多調、半音階的書法および新古典主義といった20世紀音楽の要素を旺盛に吸収し、6つの交響曲を始めとする独創的な多数の作品を生み出した。
晩年は鋭い風刺とユーモアに満ちた交響曲第6番などディヴェルティメント的な作風も見せ、すべての管楽器のための協奏曲を書く計画もあったが、その志半ばで66歳の生涯を閉じた。