NHK交響楽団の歴史は、1926年10月5日に日本発のプロ・オーケストラとして結成された新交響楽団に遡る。
その後、日本交響楽団の名称を経て、1951年に日本放送協会(NHK)の支援を受け、NHK交響楽団と改称した。
この間、ドイツからジョセフ・ローゼンストックを専任指揮者として迎え、日本を代表するオーケストラとしての基礎を築く。演奏活動の根幹となる定期公演は、1927年2月20日の第1回予約演奏会に始まり、第2次大戦中も中断することなく続けられた。以来、今日に至るまで、ヘルベルト・フォン・カラヤン、ストラヴィンスキー、エルネスト・アンセルメ、ロヴロ・フォン・マタチッチなど世界一流の指揮者を次々と招聘し、歴史的名演を残している。
近年N響は、年間54回の定期公演(NHKホール、サントリーホール)をはじめ、全国各地で約120回の演奏活動を行っており、その演奏は、NHKのテレビジョン、FM放送で全国に放送されるとともに、国際放送を通じて欧米やアジアにも紹介されている。また、1960年以来の定期的な海外公演、セミ・ステージ・オペラなどの斬新な企画、委嘱作品の充実、メジャー・レーベルとのCD録音など、その活動ぶりと演奏は国際的にも高い評価を得ている。
2004/05シリーズ(9月〜翌年8月)にN響が擁する指揮者陣は、2004年9月から2代目の音楽監督に就任する、ウラディーミル・アシュケナージをはじめ、名誉音楽監督シャルル・デュトワ、桂冠名誉指揮者ヴォルフガング・サヴァリッシュ、名誉指揮者オトマール・スウィトナー、ホルスト・シュタイン、ヘルベルト・ブロムシュテット、正指揮者 岩城宏之、外山雄三、若杉弘。またネッロ・サンティ、スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ、準・メルクル、ファビオ・ルイージら、多彩な実力派たちが定期的に客演している。
N響パンフレット(2004/05 Season)より