宇宙の無限の暗闇は、時として星々の光によって美しい模様を作り出していた。 その壮大な背景の前に、ジオンの新型MSリック・ドムが一機、静かに浮かんでいた。 赤く塗装されたその機体の中で、シャアは無線のノイズを静かに聞いている。 「シャア、木馬の位置を特定した。行けるか?」 ガルマの声が無線を通じて聞こえた。 シャアの目に一瞬だけ炎が宿ったが、すぐにその感情を抑えた。 ガルマとの関係、ガンダムとの戦い、それらはシャアの目標への道を照らす星々のように、心の中で輝いていた。 「了解だガルマ、木馬を強襲する、そのための機体だ。」 シャアはコクピットの中で深呼吸をした。 目の前には、壮大な星の海が広がって…