フェイレンとシーナの二人がトゥエンを追い走り去っていく背を見送り、ルックは小さく溜め息を吐いた。(くだらない) 心の中で呟く。 くだらない──どれも、これも。 戦時中にも関わらず、毎日楽しそうに笑っている軍主も。 お祭り気分でそれを煽るどこぞの放蕩息子も。 戦いを嫌っているのに、苦しむと解りながら自ら戦いに関わる『元』軍主も──。 下らない。 鬱陶しい。 面倒臭い。 師の命でもあるし、星に定められた『天間星』としての役目がある。 関わり合いになりたくなくても関わらざるえない。 自ら望んだワケではないが、関わらねばならない今。 こんなものを定めた『運命』に、憤る。 何より──。 そんな毎日を悪く…