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加藤保憲

(読書)
かとうやすのり

加藤保憲。
帝都・東京の滅亡を画策する魔人・アンチヒーロー。
荒俣宏『帝都物語』の実質的主人公である。「魔人加藤」とも呼ばれる。

明治の初頭から昭和73年(1998年)にかけて、表向きは大日本帝国陸軍の将校(少尉、後に中尉)として、帝都・東京の滅亡を画策、暗躍した魔人。

物語の中では、平将門の子孫を依代にして怨霊として甦らせようとしたり、大地を巡る龍脈を操作した結果、関東大震災を起こしたりした。

長身痩躯で、こけた頬にとがった顎、さっぱりとした刈上げといった容姿。眼光は鋭く、体の大きさに似合わないほど軽い身のこなしが特徴的である。道魔晴明(ドーマンセーマン=五芒星の紋様)の紋様がある白手袋を着用している。

紀州・龍神村の生まれとされるが、詳しい出生などについては一切が不明である。いかなる時代においても、老いの感じられない外見をしている。『帝都物語異録』により、最初は平安の世に生まれ、陰陽師の末流である加藤家で育つ。安倍晴明を對抗するために、晴明の師である賀茂保憲から保憲の名を襲名した。また、尸解仙になって不老不死の体を持つ事になる以前は怨念の共同体の人々の転移をしつづけていた。長い時を生きるというより、その代々の怨念が加藤保憲に引き継がれていくという状態。

強力な霊力を持ち、あらゆる魔術に精通している。屍解仙の秘術を用いて転生したこともある。とりわけ陰陽道・風水・蟲毒では、並ぶ者のいないほどの達人である。天皇直属の陰陽道の名家、土御門家一門ですら、彼一人にかなわなかった。

昭和73年に、東京の地下に眠る平将門を目覚めさせ、大地震によって東京を壊滅させた後、将門との最後の決闘の間に行方不明となった。

魔人ではあるが、物語が進む度に加藤保憲が日本史の闇に葬送された声無き人々の英雄であることが解る。

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