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審神者

(一般)
さにわ

「沙庭」「齋庭」とも書く。さにわ、元は神祀りの庭の意味が転じて、神と問答を行い、神の真意を質す役目をする者を指す。
『古事記』中巻に、

その大后息長帯日売命は、當時神を帰せたまひき。故、天皇筑紫の訶志比宮に坐しまして、熊曾國を撃たむとしたまひし時、天皇御琴を控かして、建内宿禰大臣沙庭に居て*1、神の命を請ひき。

また、『日本書紀』巻第九 神功皇后攝政に

皇后、吉日を選びて、齋宮に入りて、親ら神主と爲りたまふ。則ち武内宿禰に命して琴撫かしむ。中臣烏賊津使主を喚して、審神者にす。因りて千繪高繪を以て、琴頭尾に置きて、請して曰さく、「先の日に天皇に教へたまひしは誰の神ぞ。願はくは其の名をば知らむ。」とまうす。*2

とある。
スピリチュアリズムの用語としては、広く交霊会などで霊能者に憑いた霊と問答して見極める者を意味する。明治25年に出口なおが神がかって始めたお筆先を審神者として読み解いた出口王仁三郎が大本教を組織したのは有名。

*1:或いは:建内宿禰大臣を審神者にす。

*2:三月,壬申朔,皇后選吉日入齋宮,親為神主,則命武内宿禰令撫琴,喚中臣烏賊津使主為審神者。因以千虵高虵置琴頭尾而請曰:「先日教天皇者誰神也?願欲知其名。」逮于七日七夜,乃答曰:「神風伊勢國之百傳度逢縣之拆鈴五十鈴宮所居神,名-撞賢木嚴之御魂天疏向津媛命焉。」亦問之:「除是神復有神乎?」答曰:「幡荻穗出吾也,於尾田吾田節之淡郡所居神之有也。」問:「亦有耶?」答曰:「於天事代於虚事代玉籤入彦嚴之事代神有之也。」問:「亦有耶?」答曰:「有無之不知焉。」於是審神者曰:「今不答而更後有言乎?」則對曰:「於日向國橘小門之水底所居,而水葉稚之出居神,名-表筒男、中筒男、底筒男神之有也。」問:「亦有耶?」答曰:「有無之不知焉。」遂不言且有神矣。時得神語,隨教而祭。

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