先週2024年3月16日(土)の「雑談会」で話題になった、科学史学者で科学哲学者の村上陽一郎(むらかみ・よういちろう)氏(東京大学名誉教授)による『新しい科学論――「事実」は理論をたおせるか』(1979)を紹介します。 公害、資源有限論などで科学が失権を呈したとされる1970年代を背景として「科学は、客観的な理論から成り立っている」という「常識的な考え方」に再考を促した文献です。 [文献] 村上陽一郎, 1979,『新しい科学論――「事実」は理論をたおせるか』講談社. https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000129000 【一分間スピー…