川島雄三、サヨナラだけが人生だ 作者:藤本 義一 河出書房新社 Amazon 『川島雄三、サヨナラだけが人生だ』藤本義一著を読む。 いまや伝説の映画監督となった川島雄三のもと、シナリオライターの卵、というかアシスタントとして作者は弟子入りする。男が男に惚れるというのか、師弟愛を超えて何やらプラトニックなホモセクシュアルな関係かと思えるほど、濃密な時間を共有する。 大概はシナリオライターが書いた台本は、映画監督がチェックして、改稿を重ねる。成瀬巳喜男のように、台詞をほとんどカットしてしまう監督もいたようだが。 川島は、作者とともに、まず、登場人物のキャラクターづくりや家の間取りから話し合ってシナ…