中郡衆のなかで、内藤氏の領域は三篠川の最上流側にあって、現在の行政区域では唯一安芸高田市に属している。 『芸藩通志』巻68 の城墟欄では次のように記す。 田屋城 茶臼城 並に長田村にあり、田屋は毛利家人内藤河内守所守、茶臼武安某といふ、 1 田屋城 2 茶臼山城 3光明寺跡・尼子氏ゆかりの墓 4真徳寺 5 長田神社 (地理院地図Vectorより作成) 内藤氏が本拠とした田屋城は比高100mほどの尾根上に築かれている。城の北麓にはかたくりの自生地が広がり、花の時期にあたる四月初めには多くの人出で賑わっている。 城の背後を遮断する二重堀切は下方斜面に伸ばされて合流する。その長さは延長100mを越え…