網野善彦、小沢昭一、宮田登、大隅和雄、服部幸雄、山路興造編集「大系 日本歴史と芸能 第十一巻/形代・傀儡・人形」(平凡社 ISBN:4582415210)

図書館で借りたビデオ・ブック。


(文章)
山路興造「あやつり浄瑠璃以前」

  • 日本における人形の歴史。

宇野小四郎文楽への道」

  • 文楽の「三人遣い」というのは、世界にも類例のない手法だとか。

川村邦光「ヒトガタ・カタシロ考」
神野善治「木子としての傀儡子」
★下記の2つは映像を見たかったなあ。ビデオブックなのだから、このビデオ映像を収録しれくれればよかったのに!

深沢徹大江匡房著『傀儡記』を読む」

  • 『傀儡記』には人形遣いではなく、遊女のことばかり書かれている。それはなぜか?

神田より子「女とカミとオシラさま」


(映像)
形代 夏越しの祓い(埼玉県秩父郡小鹿野町小鹿野神社)

  • 人型の紙の「形代(かたしろ)」を神社に納め、まとめて川に流す。

実盛人形 虫おくり行事(愛媛県東宇和郡城川町)

  • 「実盛人形」は斎藤実盛のことではなく、民俗学では「サノモリ」で田の神のこと。享保十七年に全国的に虫害が発生した時に、それまでのさまざまの「虫おくり形態」が武者人形にかわった。木製の「実盛人形」を先頭にした行列が部落をまわり、最期は川に流す。

オシラ講(青森県弘前市元久渡寺)
オシラアソバセ(岩手県宮古市堀内)

  • 棒状の木片に顔を書いた「家の神」「養蚕の神」である「オシラ様」を、寺・神社にあつめて年に一度、新しい服を着せて祝う。

古表神社の傀儡舞(福岡県築上郡吉富町

  • 三年ごとの放生会で、海上の船で披露される。舞人形(さまざまな神の人形が舞う)と相撲人形(様々な神が相撲をとるが、最期は小兵の「住吉大神」が勝つ)

天津司舞(山梨県甲府市小瀬町諏訪神社

  • 傀儡田楽。三人の奏者が、大型の人形を棒で操作する。

阿波の箱まわし(徳島県の山間部の三次町などで発達し、門付芸を行っていた)

  • 人形遣い(恵美須人形、三番叟など)と、鼓をうつ相方が、門つけをしてまわった。

佐渡の文弥人形(新潟県両津市湊若宮八幡神社

  • 佐渡は「芸能の島」で多くの人形座が存在した。

知立のからくり人形(愛知県知立市

  • 山車の上で、十数人の人が紐をひいて人形を動かし「一の谷合戦」を演じる。

淡路人形浄瑠璃兵庫県三原郡南淡町

  • 文楽同様の「三人遣い」