図書館本、読了。
著者は「爬虫類専門の動物商」だというが、その他の動物についても詳しい。
飴屋法水『君はケダモノと暮らせるか』以来の、「動物を売る立場」から書かれた動物本。動物輸入に関するさまざまな苦労話など、裏話多々。
なお、「ワシントン条約1類」は絶滅危惧種だが。「条約2類」は「取引量が多いため、国際的に管理しないと絶滅するおそれがある」。こういう分類があるのは初めて知った。
紹介されていたエピソードから。
- ライオン
- ライオンは多産であり、国内で増えすぎて捨て値で売られることもある。
- サル
- 2005年10月以降、エボラ出血熱とマールブルグ病の蔓延防止のため、ペット用サルの輸入は禁止。
- カバ
- カバの犬歯を象牙かわにする密漁が横行。
- キリン
- キリンの空輸の歳は、首をたたんでもらい、箱に入って。
- サイ
- イエメンでは成人男子が持つ短剣・ジャンビーヤの柄としてサイの角を使う。漢方薬利用とともに密漁に拍車。
- ツキノワグマ
- 飼育下のワンパターン行動はノイローゼ
- ゾウ
- ワシントン条約1類のため、「学術目的」の輸入のみ可能。サーカスにいるゾウは「帰国予定の滞日中」という解釈で飼われている。
- トラ
- ペンギン
- 糞は強烈に生臭い。
- ジャイアントパンダ
- 一緒についてくる「専属飼育員」の滞在費こみの「レンタル」で送られる(ワシントン条約で「売買禁止」のため)
- コアラ
- ユーカリしか食べないため、維持コスト高
- シャチ
- ラッコ
- ナマケモノ
- 体にはコケが生えており、これが外敵へのカモフラージュとなる
- シーラカンス
- 2002年ごろ、某水族館がシーラカンス飼育プロジェクトを建てたことがあったが。高価すぎる値段に対して、リスクが高すぎて断念。
- ヘビ
- カメ
- トカゲ
- サソリ
- エリマキトカゲ
- ピグミージェルボア
- 「小さなトビネズミ」。著者はパキスタンに住むこの動物のペット化を企画して大成功したが、2005年9月、げっ歯目の動物全面輸入禁止となった。
- プレーリードッグ
- 2000年ごろは年間5万頭が輸入されていたが、2003年にペストや野兎病を媒介する恐れがあるとのことで、全面輸入禁止。
- キジ
- 「放鳥」されているキジは狩猟用である。
- タンチョウ
- コウモリ