Masters Of War

Words & Music by Bob Dylan.
(1963年発表)*1




(原題直訳 「戦争の元締めたち」)




From Bob Dylan album, "The Freewheelin' Bob Dylan".
名作アルバム度 ☆☆☆☆☆

「フリーホイーリン・ボブ・ディラン」 (ボブ・ディラン*2




And you can listen to Bob Dylan 1984 live album, "Real Live".
名作アルバム度 ☆

「リアル・ライヴ」 (ボブ・ディラン




歌詞は、次のURLから
http://bobdylan.com/songs/masters.html






名曲度 ☆☆





邦題 「戦争の親玉」 (ボブ・ディラン








Come you masters of war
おい、おまえたち戦争の元締めども
You that build all the guns
あらゆる銃器を作るおまえたち
You that build the death planes
死を呼ぶ飛行機を作るおまえたち
You that build the big bombs
強力な爆弾を作るおまえたち
You that hide behind walls
壁の向こうに隠れているおまえたちだ
You that hide behind desks
デスクの向こうに隠れてるおまえたちだ
I just want you to know
ぼくは
おまえたちにちょっと知っておいてもらいたい
I can see through your masks
ぼくには、おまえらのその仮面の奥まで
お見通しだということをな




You that never done nothin'
ろくなことは何ひとつしてこなかったおまえたち
But build to destroy
ただ破壊のために作っているだけだ
You play with my world
おまえらはぼくの世界を弄んでいる
Like it's your little toy
まるで
それがおまえのちっちゃなオモチャであるかのようにだ
You put a gun in my hand
おまえたちはぼくの手に銃を持たせ
And you hide from my eyes
そして、ぼくの見えないところに隠れている
And you turn and run farther
そして踵を返して、走って遠くに逃げていくんだ
When the fast bullets fly
銃弾が素早く宙を飛ぶそのときに





Like Judas of old
大昔のユダのように
You lie and deceive
おまえは嘘をつき、人を欺く
A world war can be won
世界戦争に勝てるのだと
You want me to believe
おまえらは、ぼくに信じさせたがっている
But I see through your eyes
だが、このぼくは
おまえたちの瞳の奥までお見通しだ
And I see through your brain
そう、貴様らのその脳髄の奥々までもな
Like I see through the water
まるで水の中を見るようなものだね
That runs down my drain
どぶの中を流れる汚水ではあるがな




You fasten the triggers
おまえたちは撃鉄を起こす
For the others to fire
他の人間たちに引き金を引かせるためにだ
Then you set back and watch
そうやって一歩下がって眺めている
When the death count gets higher
死者の数が増えてくると
You hide in your mansion
おまえたちは自分の屋敷に身を隠す
As young people's blood
若い人間たちの血が
Flows out of their bodies
その体から流れ出し
And is buried in the mud
泥の中にへと埋もれていくそのさなかにだ




You've thrown the worst fear
おまえらが投げかけたのは最悪の恐怖だ
That can ever be hurled
かつてはありえなかったようなことだ
Fear to bring children into the world
子供たちをこの世に生み出す恐怖*3
For threatening my baby unborn and unnamed
まだ生まれ来ぬ、名前もないぼくの赤ん坊を脅かしているのだから
You ain't worth the blood that runs in your veins
おまえらは
おまえらのその血管の中を流れる血に値しないやつなのだ




How much do I know
ぼくはどれだけわかっているのだろうか?
To talk out of turn
とことん論破できるだろうか?
You might say that I'm young
おまえらに言わせりゃ
このぼくなどは若いというのだろう
You might say I'm unlearned
ぼくがものを知らないと言いたいのだろう
But there's one thing I know
だが、ぼくにも、ひとつわかっていることがあるんだ
Though I'm younger than you
ぼくがおまえらより年若いとしてもだ。
Even Jesus would never
エスでさえ、けっして
Forgive what you do
おまえらのしていることは
赦しやしないということをな




Let me ask you one question
おまえたちにひとつ訊いておきたいことがある
Is your money that good
貴様らの
そのカネっていうのは、そんなにいいものなのか?
Will it buy you forgiveness
おまえたちは、それで赦しを買おうとでもいうのだろうか?
Do you think that it could
そんなことができると思っているのか?
I think you will find
おまえたちも気がつくはずだとぼくは思う
When your death takes its toll
おまえの死がその弔いの鐘を鳴らすとき
All the money you made
おまえが稼いだそのすべてのカネをもってしても
Will never buy back your soul
おまえの魂は買い戻せやしないのだということをな




And I hope that you die
そう、ぼくが望んでいるのは
おまえたちに死んでもらうことだ
And your death'll come soon
そして、すぐにでもおまえの死がやって来たなら
I will follow your casket
ぼくはおまえの棺を追いかけていってやる
In the pale afternoon
青ざめたその昼下がりにだ
And I'll watch
そして、ぼくは見ていてやろう
while you're lowered down to your deathbed
おまえが死の床へと下ろされていくのを
And I'll stand o'er your grave
そして、おまえの墓の上に立って
'Til I'm sure that you're dead
おまえがちゃん死んだかどうかを
ぼくは確かめてやる









Translated into Japanese tonight by komasafarina.訳詞







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【A Year Ago−Go!】


ジャケットがつながるかな、、、、、


(1年前のエントリーを Playback♪)



・「マザー」 (ジョン・レノン
・「母の死」 (ジョン・レノン

http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20050301

*1:ディラン、21歳当時の妙に老成した青二才ぶりが存分に発揮されている名作。1984年のヨーロッパ・ツアーを収録したライヴ・アルバム「リアル・ライヴ」では43歳になったディランが歌うこの「戦争の親玉」が聴ける。

*2:フォークソングのシーンからボブ・ディランという「本物」がポピュラー・ミュージックの世界に出て来てしまって(困る人は困っただろうが)(というか適当にやってきた人たちにとっては大いに迷惑だったろう)(そして、それが多数派ではあったのだろうが)(圧倒的な少数者とはいえ)(心ある)当時の若いスターたちもこぞって次々にどんどん自分のやってることに本気になっていった(のが1960年代中盤からのイギリスとアメリカをはじめとするロックの隆盛を作り出すその創造性の原動力となったのだろうと想像されるが)その大きなきっかけとなったのがこの歴史的な名作「フリーホイーリン」で、アルバム冒頭には有名な古典的名作「風に吹かれて」が配されている。「若さ」と(いうことと)「才能」がひとつになって(出来事として)起こってしまうとき、そこに「天才」という「奇跡」がもたらされる。このアルバムからはじまるボブ・ディランのその後の5年間は(ビートルズの8年間とともに)確実に(直接的/間接的に)世界を大きく変えてしまったのは(やはり世に広く言われるとおり)事実だったのだと思う。

*3:この歌が作られた当時、核兵器開発の核実験による放射能が気流に乗って地球上に「死の灰」として散布され、人体やその遺伝子への壊滅的な影響が懸念され、胎児の奇形などの異常がしきりにマスコミなどで取り沙汰されたという。