第二次Z再世編第29話『戦士達の叫び』

クワトロさんに連れてこられたヒイロ。そこはトレーズが幽閉されている場所だった。
トレーズはガンダムパイロットと心ゆくまで語り合いたいと思っていた。
だが、当然ヒイロは興味なし。あくまでもトレーズ曰く、平和の事だけを考えて欲しいとの事だ。
敵とは誰か、その為に何をすれば良いのか。
そして、トレーズはもう一度世界を変えるつもりはないのか。
それを語り合った所で、ヒイロは新たなガンダムを譲り受ける。
ガンダムエピオン。
ゼロシステムと同等のエピオンシステムを搭載しているもう一つのガンダム
トレーズは戦い続ける事こそが人間の存在意義だと考えていた。
しかし、そこに答えを見いだす事は出来なかった。
自分の戦いは終わったが、戦いという行為に回答を見つけなければならなかった。
その為のモビルスーツとして、ガンダムが最もふさわしいと考え、エピオンを作り上げた。
勝者とは何か、敗者とは何か。
トレーズはこの機体に乗るのなら、勝者になってはならないとだけ告げると、ヒイロを見送っていた。


そしてアザディスタンには、記憶を失ったトロワが、かつて潜入していたサーカス団にいた。
キャスリンさんの弟として、サーカス団の一員として毎日を生きていたのだ。
……キャスリンさん、約20年後でも殆どが意見変わらないんだよなぁ。


一方宇宙では、何と廃棄処分になっていたウイングゼロイノベイターの手によって破壊されようとしていました。
イノベイター達ではゼロシステムを起動できない。何故ならイノベイターは未来をも見通す存在だからこそ、システムが見せるみたいに脳が反応しないから。
一応、ウイングゼロイオリアの計画に関係しているようだが、どんな役割を果たすのかは分からなかった。
そこに現れたウイングゼロを手に入れようとしているゼクス、いやミリアルド。
トールギスと別れをし、ウイングゼロに乗り込むと、モビルドールを瞬時に破壊してその場を離れた。
行く先は決まっている。
アザディスタン。


その頃ZEXISは、イアンさんの犯罪――主にロリコンが発覚しました。
25歳年下の嫁さんとか犯罪でしょう。


沙慈「わ、若い!」
アレルヤ「犯罪ですよ」
シン「何かが間違ってる!」
ルナマリア「そこでどうしてシンが怒るのよ!」


スタッフの心の叫びですね。
ちなみに奥さんはちゃんとオーライザーを持ってきてくれました。
まだドッキングにまでは至らないので、今はその間に王留美が極秘に入手したヘビーアームズの回収作業に入ります。
イアンは始め渋っていたけど、一番初めてガンダムが出てきた時に――破界編第2話の時、デュオはGN粒子散布下でも通信できていた。
ついでに、コロニーガンダムイオリアの計画にどの立ち位置なのかも知る必要があったのです。
そして、カミーユは刹那が何か印象が変わった事を、敏感に感じ取っていました。
この二人が関係する事と言えば、おそらくは26話の時の事なのでしょう。
次の目的地はアロウズが介入するアザディスタン。
今のアザディスタンは、反連邦の象徴にもなっているので、アロウズにとっては邪魔なのでしょう。
アロウズは、同様にレッドショルダーの生き残りも使っていた。
その中には、イプシロンの姿もありました。
モビルドールの前で殺意を抱くイプシロン。それを察したブシドーは、モビルドールに対して同じ考えを持つ事に共感を持っていた。
戦いとは人間同士が誇りをかけて行うべきものなのだ。


アザディスタンを訪問していたリリーナは、そこでマリナ姫と話し合う。
今までも何度か平和について話し合っていた二人は、そこにユフィがいない事を残念に思っていた。
だからなのか、代わりと言っては何だがナナリーが来ていた。
表立っては無理だけど、平和を求める心には変わりないのだから。
マリナ姫は、その中で平和を求めたい世界の女王の話をする。
他でもない、月のディアナ・ソレルだった。


ところが、この直後アザディスタンが焼き討ちに遭ってしまう。
サーシェスが、アロウズが、ナイトオブラウンズのスザクがこちらを攻撃してくる中、それは起きる。
焼き討ちを行ったのはZEXISという責任にしている中、それは起きる。


レッドショルダーマーチ。


通信回線に強引に割り込まれた音楽は、キリコの心を大きく揺さぶる。
更に戦場を見て、トロワが記憶を取り戻し、同時に現れたエピオンが戦場を混乱させる。
続きブシドーの乗るマスラオには、自力でたどり着いたトランザムが搭載されていた。
だめ押しと言わんばかりに現れたミリアルドの乗るウイングゼロ
マップ兵器の応酬に、もはやアザディスタンは焦土と化しそうになっていた。
次いでリント少佐が送り込んできたデストロイガンダム達モビルドールによって、もはやアザディスタンは風前の灯火。
ヒデェよ、アザディスタンが何をした?
せめてどれかだけでも止めなくては。
そう思ったデュオは、刹那にトランザムを要求する。
自分がウイングゼロに取り込まれた時、刹那はトランザムを使った事で意識を取り戻した。
理屈など分かった物じゃない。だが、経験があるのならやってみる価値は充分にあった。
オーライザーも無い状態でトランザムを全開させると、カミーユが何かを感じ取る。
だからこそ、沙慈赤ハロと一緒にオーライザーで行くしかなかった。
ダブルオーライザーになった事で、安定化したGN粒子は人間の心をきく。
怒り、悲しみ、欲望、信念。この戦場にいる人間の叫び。沙慈はそこで、初めてルイスがモビルスーツに乗っていた事を知ってしまう。
偶然とは言え、元恋人同士の二人が戦場で敵対していた事に、衝撃を隠せない。
声を聞く。
たったそれだけの事を、出来ない不器用な人間達が多くいた。
GN粒子の影響で記憶を取り戻したトロワ。


ヒイロはかつて、刹那に言った。ガンダムになれと。
ならば刹那はヒイロに言おう。


ガンダムに打ち勝て。


システムに取り込まれるな。戦うべき敵は他にいる。それを討つ為には、システムに負けない強い心を持つのだ。
それらは全て夢ではなかった。
何故ならZガンダムのバイオセンサーが反応を示していたから。
お互いに平和を求める心を理解した所で、ヒイロとミリアルドはお互い機体を乗り換える。


……しかし、ダブルオーライザーウイングゼロとトロワ加入と沙慈&ルイスとバイオセンサーいい、今回はイベント盛りだくさんだな。
リボンズの中にもツインドライブとゼロシステムの事は知らなかった。
リジェネは何に使うのか分からなかったが、一つリボンズの中で可能性を見いだした。
ゼロシステムとヴェーダを直結させたら何が出来るのか。
パイロットに与えるデータを全世界を知るヴェーダから供給される物だったとしたら。


カミーユはゼロシステムとツインドライブの結果を見た事で、何かに気づいたようだった。
そして、レッドショルダーマーチを聞いた時のキリコの動揺は、静かに彼を蝕む。


だが、それらを全て解決するよりも先に、インド北部にインサラウムによってZONEが作られてしまっていたのだった。