チラシの紹介が1カ月遅れでは

もう十月が終わってしまうというのに、9月のチラシを紹介してないなんてそうとう困る。
もう、11月からは心を入れ替えてまじめに更生したいのだが、なんだか調子が上がらない。酒量が増えつつあるのがわるいのか、プロバイダ料金分を生かし切れず(ウソ、動画など楽しんでるし)、何やら文章を練るのが億劫というのは末期的ではある。
ただのチラシ紹介としてでも機能させないといけないということです。明日から9月の文庫チラシ紹介ですと、キチンと発言しておきます。

 文藝春秋の新刊 2011・9 「湖西〜今津」© 大高郁子

あらら、青空に黒い雲が…って竹生島なわけだな、なんだかダウトといいそうになる。電車というか湖西線が見えるんで鳥瞰というかまあ山から見た風景なんでしょうが、琵琶湖畔が水面に見えなくては意味がないわな。なんとか濃淡で遠近とかが表現できればよかったのだが。
購入したかったのは竹内結子「たけうちマルシェ」ですが、現品を書店で見る前に「狩場最悪の航海記」を買っちゃいました。文春から出る料理本って、どうにもいまひとつ読者をキッチンに押し出す力が弱いんだよな、いままでの経験から。それにタレント本としてもたぶんイマイチ魅力がないのではとこれは邪推。まあなんだ、逆に裏切られたい気は強くあるんですがまだ現物を見ていない。
「狩場旅行記」イマイチ魅力がないんですが、どうしようか。スウィフトって岩波文庫「奴婢訓」に載っていた呆れたパンフレット「アイルランドにおける貧民の子女が、その両親ならびに国家にとっての重荷となることを防止し、かつ社会に対して有用ならしめんとする方法についての私案」をたぶんにこにこ笑って書ける方であって、まあ「奴婢訓」のほうは反面教師の“ブラックユーモア”で充分通用するけど「アイルランド…」のほうはもうぎりぎりシャレにならないでしょ─って沼正三筒井康隆平山夢明会田誠などなど20世紀後半以降の芸術家とは出現する場が違うでしょ。

http://www.e-freetext.net/mdstj.html

おっと、全文が載っていたのでアップしますね、16世紀にこれ書いちゃうんですよ、あとがきでは岩波文庫「奴婢訓」は品切れの様子で、まあ、ロリコン雑誌とかこういう書籍とか、むかしのほうが寛容な分野もあったということか。
でもって21世紀のガリバーに初代の黒く濁ったニヒリズムが感じられない。人間性としては悪い意味じゃないんですが、まだ全部読んだわけじゃないんだけど、山口雅也には「日本殺人事件」で「巨人の国のガリバー」ってたしかあったよね、あれはスモーレスラーの話だったけど。まあ、苦い笑いを醸す名人となると、荷が重かっただろうか。いやいや「日本殺人事件」は悪くないんですよ、ああいう悪夢めいたパロディは巧みな人なんですよ。

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