涼宮ハルヒの驚愕 (前)

著/谷川流 イラスト/いとうのいぢ レーベル/角川スニーカー文庫

涼宮ハルヒの憂鬱シリーズ4年ぶりの新刊で、涼宮ハルヒの分裂の後編における前編。
分裂と同じく、2つに分岐したαとβの2本のストーリーが交互に展開してます。

α

SOS団新メンバーは渡橋泰水(渡橋ヤスミ)なる新一年生の女の子。元気一杯でハルヒの入団試験を見事突破します。今のところはまだあどけない1年生だけど、キョンの事を知ってる素振りなので何かあるのでしょう。

β

佐々木との仲を深めていく過程でハルヒに対する気持ちに気付きそうになったキョンが慌ててその想いに蓋をしたり、SOS団の1年を振り返って自分の一部の様に自然なものだと再認識して行く中で、最後に長門を救い出すために自分が今できることをしようと決意するお話。



αで放課後の勉強会を続けるハルヒがいじらしくてぺろぺろしたかった。βでさり気なく好意を持ってるとアピールするも華麗にスルーされた佐々木さんもいじらしくてぺろぺろしたかった。セーラー服とブレザーという、同じ学生服というカテゴリーでも全く別の魅力を持った二人ですからね!
魅力的な女の子2人から好意を寄せられているキョンは幸せ者だと思います。本人はもうハルヒ一択みたいですが、セーラー服とブレザーどちらも魅力的で心揺れる代物ですからね。大事なことなので2回言いました。
ヒロインは魅力的だし、主人公は精神的成長を遂げて流され系から脱却して格好いい主人公になってきたし、読んでて楽しい作品でした。
あと佐々木さんは本当に可愛い。ぺろぺろしたい(`・ω・´)キリッ

涼宮ハルヒの驚愕 (後)

著/谷川流 イラスト/いとうのいぢ レーベル/角川スニーカー文庫

渡橋ヤスミはハルヒの無意識が顕現したものでした。そして彼女がキョン秘蔵のMIKURUフォルダを見つけたと言う事は、ハルヒもその存在に薄っすらと気付いてるってことなのでしょう。知ってて知らない振りしてるのは正妻の余裕なのかもしれません。むしろ制裁の余裕? いつでも締め上げれますよっていう。ヤスミはハルヒの無意識の体現なので、ヤスミの行動こそがハルヒの本当の気持ちなんでしょうね。「嫌わないで」とかその他もろもろ。ハルにゃんが可愛すぎて生きてるのが辛い。
βルートは佐々木の登場によって心乱されたハルヒが、佐々木の登場にキョン目的以外の何らかの理由付けをするために作り上げた世界かなとか思ったものの、実際はβが現実世界でαが分裂した世界でした。それもハルヒ自身の為じゃなくてキョン(と長門)を守るための行動だったりして、佐々木にジェラシー感じたとかハルヒのことを過小評価してましたごめんなさい。
分岐中に小泉が自身の存在を希薄に感じていたり、ハルヒがたまたま2つのルートで重なるように料理をしてしまったり(作中で言う処の未来人にとっての規定事項)、エンディングに至る過程も興味をそそられるような肉付けがされててとても面白かったです。
それと最後の方の失恋した佐々木さんの挿絵が可愛かった。キョンと同じ大学でイチャつくハルヒも可愛かった。ハルにゃんの放課後教室個人レッスンを受けたいです。ネタバレサーセン
次巻がまた楽しみでゲソ。
SOS団は「世界を大いに盛り上げるための涼宮ハルヒの団」だから頭文字がSの佐々木ならそのままSOS団でいけるのね、とかちょっと思いました。もちろん最後のは雑感と言うか内容にはあまり関係無い感想です。どうでもいい細かいところまで良く作りこまれてるなーっていう。
ちなみに渡橋泰水のアナグラムには気付けませんでした。

涼宮ハルヒの秘話

著/谷川流 イラスト/いとうのいぢ ゲストイラスト/ツガノガク ぷよ レーベル/角川スニーカー文庫

涼宮ハルヒの驚愕初回限定版特製小冊子で、佐々木とキョンの中3のある夏の日を書いた描き下ろし短編&描き下ろしイラストとコミカライズ2人による佐々木のイラスト、あと製作秘話など。キョンの口癖「やれやれ」が佐々木由来だったり、佐々木が雨に濡れて下着や肌が見えるカラーイラストがエロ可愛かった。でも一番好きなイラストは驚愕後編の振られたときの佐々木のシーンです。