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2012-05-02

大阪市「育て方が悪いから発達障害になる」条例案について 04:00 大阪市「育て方が悪いから発達障害になる」条例案についてを含むブックマーク 大阪市「育て方が悪いから発達障害になる」条例案についてのブックマークコメント

 ひどいものを読んだ。

家庭教育支援条例(案)

http://osakanet.web.fc2.com/kateikyoiku.html

第4章 (発達障害、虐待等の予防・防止)

(発達障害、虐待等の予防・防止の基本)

第15条

乳幼児期の愛着形成の不足が軽度発達障害またはそれに似た症状を誘発する大きな要因であると指摘され、また、それが虐待、非行、不登校、引きこもり等に深く関与していることに鑑み、その予防・防止をはかる

(伝統的子育ての推進)

第18条

わが国の伝統的子育てによって発達障害は予防、防止できるものであり、こうした子育ての知恵を学習する機会を親およびこれから親になる人に提供する

 もし、この条例がこのまま成立するならば、大阪市の発達障害をもつ子どもたちと家族は一刻も早く、大阪市を脱出したほうがよいと思う。

 この条例の考え方において、発達障害の子どもは「予防に失敗された存在」であり、その親は「子育てに失敗した親」である。行政が条例の中でそのようにおっしゃる地域で、親も子もどんな顔をして生きていけばよいのだろうか。

 報道ではもっぱら「保護者に保育士体験」ばかり取り上げられているようだが、発達障害関係の部分のほうが遥かに深刻な内容をはらんでいる。条文に目を通せば「科学的知見」が家庭教育には大事だと書かれているのだから、当然この条例の主張もまた「科学的知見に基づく」と考えられていると理解せねばならないだろう。「伝統的子育て」が何を指すのかは全くわからないが、「伝統的な子育て」が科学的であったとは知らなかった。

 「発達障害は治る!」というセンセーショナルな表現を使ってきた関係者は数多くいる。「発達障害」が「定型発達」との間で断絶したものでなく、連続体としての側面を持っている以上、それは固定的なものではなく、早期からの子どもへの適切な関わりや環境整備によって、ずっと暮らしやすくなりうることは確かであろう。そのような事態を「治る」と呼ぶことに自分はずっと否定的であるが、今となって思えばこれはまだまだ「かわいい」ものであった。

 条例における「発達障害」観は、障害を固定的なものと捉えないものの、もっとタチの悪い「原因論」を持ち込み「育て方に問題があるから発達障害になり」「育て方を改善すれば発達障害は生じなくなる」という点ばかりを強調している(と書くと「学際的研究をするとも言っているのだから」という反論もあるのだろう。しかし、この条例中で唯一「発達障害」との因果性をもつものとして具体的に示されているのは「育て方」なのだから、そんな大らかな読み取り方などできるはずがない)。

 障害を個人化する「医学モデル」は近年「社会モデル」の台頭によって批判を受けやすくなっているが、この「育て方モデル」はいっそう最悪である。日本で「母原病」なんて言葉が広まったのはおよそ30年前。自閉症児の母親は冷淡な「冷蔵庫マザー」であると言われたのは1940年代から70年代ぐらいにかけてのことだったか。「科学的知見」とやらは、ずいぶん時計の針を戻したものである。

 被虐待児に発達障害と同様の「症状」があらわれることが有名な精神科医の著作によって指摘されたため一気に広まり、自分は「子育て」と「発達障害」の関連について問われれば「『一般的な子育て』の結果として『発達障害になる』ということはない」と説明をするようになったのだが、そんな現場の慎重な言葉選びさえもこの条例案を読めばバカバカしく思える。これが「親を追い詰める」のではなく「親支援」になると思っているのだから、おそらく障害をもつ子どもたちの親との関わりなんてほとんどない人間が考えたのだろう。

 「発達障害」による子どもたちのしんどさを軽減できるようにと考えて「社会的」な実践を積み上げてきたことが、このような形で「発達障害は予防できる」に飛躍されてしまったのだとしたら、もっと実践の中身を正確に見ろ、と言うしかない。そこでいう「社会」は「親子」という単位で完結するはずがないし、ましてや「育て方」などという相互作用に還元できるはずがない。

 社会的な実践の行き着く先は「多くの人々に発達障害の特性を理解してもらうこと」となるのが必然である。社会の中で生きることを急ぐ必要はないが、社会の中で生きることを堂々と放棄する(させる)わけにもいかない葛藤の中で、親も子も支援者もゆっくりと理解者を増やす努力をしてきた。「発達障害」という概念がこれほどまでに広がってきたのは、さまざまな事件がらみの否定的な注目を契機としつつも関係者が「正しい理解」を普及させようとしてきた結果でもあっただろう。

 そんな努力の成果を一気にぶち壊すような条例が、このまま当事者も支援者も研究者もみんな黙り込んだままで可決するようなことになるならば、既に大阪市の関係者には抗えばどんな目に合わされるかという「恐怖」と「あきらめ」が蔓延していると思わざるをえない。

 そして、条例の中でかなりの分量を「発達障害」が占めているにもかかわらず、それを何も報道しようとしない大手マスコミは本当に役立たずである。

堺からのアピール事務局・前田純一堺からのアピール事務局・前田純一 2012/05/03 08:23 弊blogにこの論考を、貴blog名、URL明記で、全文転載させて頂けませんか?多くの方に読んで頂きたいのです。よろしくご検討下さい。誠に厚かましいお願いで恐縮ですが、もしご承諾頂けるようでしたら、メールでご一報頂けると嬉しいです。

lessorlessor 2012/05/03 09:18 メールの送り先がわからないのでコメント欄で失礼します。全文転載していただいてかまいません。

まうみまうみ 2012/05/03 09:39 はじめまして。
発達障害のお子さんをもつ母親である友人(大阪在住)が、この条例を知り、とても心配しております。
lessorさんのご意見に、心から賛同します。
ブログに転載させていただいてよろしいでしょうか?
よろしくお願いします。

さすけさすけ 2012/05/03 11:46 我が二男も立派な発達障害!二次的な障害がおこらんように、できることを手を尽くしてやってます!
障害は、治りませんが!
得意分野や、強みにしていくことは教育でできます!
医学的レクチャーをきっちりと受けて活字になさるようお願いしたい、。。。それか、発達障害を医学的に理解した上でのこのような条例??なら、意図的な差別化、排除化のような企てを背景に感じますが、どぅでしょか???

帆足帆足 2012/05/03 11:56 高橋という人の主張がそのまま取り入れられてるらしい。

https://twitter.com/#!/giraffe_gp/status/197840582977130496

@norishiroyukiya
家庭教育支援条例元ネタ?
『脳科学から見た日本の伝統的子育て―発達障害は予防、改善できる』の著者、高橋史朗氏は埼玉県教育委員長など経験、「新しい歴史教科書をつくる会」の役員で、親学も提唱。
つくる会と安倍元首相といえば、なんで、切り離さない方が…。

「親学」の関係者が関ってるようだが、すると第7条の部分も心配になる。

第7条 すべての保育園、幼稚園等で、年間に1度以上、保護者会等での「親の学び」カリキュラムの導入

親に講習を義務化するという「親の学び」は、「親学」をそのまま取り入れるつもりなのでは?
なおこの「親学」の中身は大変ひどい。
以前自民が義務化しようとしたが、結局親に反発されて頓挫している。

「親学」ってどうよ?お母さん達のホンネ(1)
http://www.nikkeibp.co.jp/style/biz/feature/imadoki/070530_19th/

ところが、その親学を強硬に推進していた安倍元首相が、最近また親学推進運動を始めている。
なんとなく、大阪の動きと連動してるような・・・。

「親学」議連が発足 安倍、鳩山氏ら超党派
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120410/stt12041016550009-n1.htm

michikomichiko 2012/05/03 12:13 障害児の児童館のようなところに勤めています。
本当に酷い記事ですね。涙が出てきそうになりました。

Mr_WhoMr_Who 2012/05/03 14:20 私自身が発達障害者。(アスペルガー症候群)しかし私は、健常者とほとんど同じような生活が送れる人間です。この記事には言いたいことが山ほどあります!

帆足帆足 2012/05/03 15:16 よく調べたら、そもそも親学の資格を持った人間に税金突っ込んで、親への指導に使うらしい…。
まさか本当に親学がでてくるとは。

大阪維新の会「家庭教育支援条例案」のネタ元は?
http://togetter.com/li/297349

維新の会の条例で話題になっている「親学」について。2年前にまとめた拙エントリ。http://t.co/V3eX8aOG
sora_papa 2012/05/03 09:30:02

当時の文章:”この「親学」というのは、古い誤った主張が「脳科学」で古さをカモフラージュしつつ、ある種の政治思想を伴って復古してきたものであり、
思想的にはむしろ障害・障害者への差別・排除意識がある、ととらえるべきものであろうと思われますね。憂慮すべき動向だと思います”
sora_papa 2012/05/03 09:31:36

と書いたんだけど、そのとおりになっちゃったよ。
sora_papa 2012/05/03 09:31:48

維新の条例案21条”親としての学び、親になるための学びを支援、指導する「親学アドバイザー」など、民間有資格者等の育成を支援する”
これはひどい。親学アドバイザーというのは高橋史郎氏が理事長で4万円近い受講料をとって得られる民間資格らしい。http://t.co/cM5BNIWS
sora_papa 2012/05/03 08:49:26

[発達障害][親学]維新の会のトンデモ条例が話題になってるけど、実は不気味に国会でも似たような動きが出てきている。
/ “「親学」推進議連 | 下村博文” http://t.co/RDfYq849
sora_papa 2012/05/03 09:51:44

kuzetyannkuzetyann 2012/05/03 18:13 「わが国の伝統的子育て」が家父長制を指しているならば、それは封建制を支える社会制度であったもので、子育てを主眼にした教育システムではなく、現代でいう家族の概念とはかけ離れているのでDVの容認も含有される。星槎大学の講座で、発達障害は障害であり脳に何らかの異常があるものと繰り返し教えられた。つまり、後天的な人格ではないということ。ハシズムは本当にファシズムになるのではないか。「劣等民族」を絶滅させようとしたナチの思想まであと一歩と思う。学識皆無の条例案に対して、研究者がものを言うべき。研究者がものを言えなくなれば、かつてのポルポト・カンボジアに等しくなる。
…と思います。

みーままみーまま 2012/05/03 20:43 軽度発達障害児を持つ親です。こう、言われてはやはり、自分のせいなのかと胸が痛くなりました。子供はもとより、親も悩み、苦しんでます。親学?学ぶのはいいと思いますが、特定の障害を矢面に出すのは疑問です。障害に理解の無い方が机上で考えたのでしょうか・・酷すぎます・・発達障害=親なまけ病って聞こえます。

zionszions 2012/05/03 20:52 条例案を策定した維新の会市議団のブログをざらっと調べてみましたが、
辻 淳子議員が最も積極的のようです。

辻議員のブログ
http://tuji-j.cocolog-nifty.com/blog/2011/10/post-93a5.html
「日本の伝統的な子育てが、子供達の心、脳の健康的成長を促すことが、
脳波などで科学的に証明された。さらに発達障害の症状の出現の予防にも
なっている。」

肝心の橋下市長はこんな事言ってます
https://twitter.com/#!/t_ishin/status/197959342383828992
「発達障がいの主因を親の愛情欠如と位置付け愛情さえ注げば発達障がいを防ぐことができるというのは科学的ではないと思うという僕の考えを市議団長に伝えました。これからこの条例案について市議団内での議論が始まります。是非大阪維新の会市議団に様々なご意見をお寄せ下さい。」


条例案に異論のある方は、辻議員に意見を寄せるのが良いかと。

リリコリリコ 2012/05/03 21:24 発達障害の子供2人(双子ちゃん)を家庭教師でみていたことがあります。
週1〜2回、ほんの1時間ほどみるだけでも、慣れるまでとても大変でしたし、とても苦労した時期もあります。
お母さんは、2人が少しでも勉強できるように、少しでも特技を延ばせるようにと、子育ての方法を模索し、不器用ながらも毎日毎日子育てに奮闘しているようでした。
発達障害の子を持つ親のストレスが相当なものであるということが、目に見えて分かりました。
なので、上のみーままさんという方の意見がとてもよくわかります。この条例、障碍者とその親への理解があまりにもなさすぎる。

lessorlessor 2012/05/03 22:55 皆さん、コメントありがとうございます。

転載を希望される方はご自由にどうぞ。他にもネット上では多くの関連記事が出されているようなので、自分としてはもう付け加えることがなさそうです。

このようにネット上で話題になっても大阪市民の圧倒的な「維新」支持は変わらないし、市長への支持も変わらない、という声もありました(むしろこの条例案を冷静に「科学的でない」とたしなめた市長は株をあげたのではないか、とも)。それはその通りだと思います。

そもそもこの記事はただ間違っているものを「間違っている」と言いたかったから書いたものなので、それ以上の「政治的な」機能を期待されても困ってしまいます。黙っているわけにもいきませんし。

明白な誤りがあることと、条例案に強い憤りを感じている人が数多くいるのだということが伝えられれば、この記事を書いた意義は十分にあったと思っています。

alicealice 2012/05/03 23:16 ツイッターに記事をのせさせていただきました。
発達障害の子供がいるので
たとえ県外だとしたとしても、ほっとけない条例だとおもいます。
発達障害は千差万別だし、条例としてきめるのはどうかと?って思います。
愛情注けばいいなら、先天性の障害を持つ親の方ならみんなしてるはずです。
そういうとこもしっかり、しらべてから言ってほしいことだと思います。
ただ 橋元さんの科学的なものじゃないっていうのも人ごとにしかきこえません。
子を持つ親として考えてほしかったと思います。

うさぎ&ペンギンうさぎ&ペンギン 2012/05/03 23:52 ブログで紹介させてもらいました。
アスペルガーの息子を持つ親で、現在、大学に行き直し発達障害について学んでいます。

KAZEOKAZEO 2012/05/04 00:11 拙ブログにも引用させていただきたいのですがなにとぞよろしくお願い致します。

rikuriku 2012/05/04 01:55 こんばんわ。TwitterのRTで流れてきてブログを拝読しました。今日、橋下市長の方から、ツイートで現在作成で、検討するモノが報道されたようです、との「発信」がありました。大阪市議団の方に意見を寄せて欲しいとの事ですので、そちらに意見をしてみたはいかがでしょうか?大阪を脱出するのではなく、「大阪を変える」のも自治からです。私も発達障碍の疑いのある後天的障碍者です。さらに大阪府民です。この件に関しては、地元の維新の会の府議員にリプを飛ばしてみたりしました。お互い頑張りましょうね^^

いのうえいのうえ 2012/05/04 09:03 親を再教育したいと思う気持ちはわからんでもないが、まずこういう事言える奴の親を再教育したいな
まあ子供がとし食いすぎてて既に本人の問題だが…

朝倉幹晴朝倉幹晴 2012/05/04 09:12 この問題を多くの方に知っていただきたく、シャアさせていただきます。よろしくお願いします。

rihrih 2012/05/04 09:51 掲載のソースは本物でしょうか?
全文に「本県」との記載があるのですが。(大阪市議会にへ出す条例案としては変ですよね。)

matukaze60matukaze60 2012/05/04 12:14 親に愛情を注がれずに育つと自尊感情がもてなくなる子が多いと思います。
だからおどおどしていたり、反対に動き回りすぎたり粗暴になったりする子もいます。
でもそれと発達障害とは関係がありません。
また「親の良いなりになる子がよい子」とは思えません。
なんだか家庭教育を一律の価値観で強制するようで嫌な気持ちになります。

(’A`)(’A`) 2012/05/04 12:35 そりゃね、古典的な発達障害、重度自閉症等については育て方云々じゃないのは誰でもわかってる

でも近年はやりの、学校で座ってられないのは多動性とかバカはLDとか暗かったら社会性ナンタラとか
どんどん対象というか概念そのものを拡張しまくってるモノについては
そんなん親のしつけだろとしか言いようのないものがガンガン混じってるよね
なにしろ故意に混同させまくってるわけだから

やたら対象を広げるのが「理解」なんかでは決してないからね
そういうのは本当に助けの必要な人をどんどん犠牲にしていくことであり
たとえばヤクザとかの生活保護不正受給とかとまったく同じ構造
だから(雑なところはあっても)橋下がやり玉に挙げること自体にまったく不審はない

用語・概念の混乱の一助になる というような批判はありうるけど、それはまた別の取り組みが必要な、もっと大きな案件。

只野折造只野折造 2012/05/04 12:41 条例案の問題点についての記事を興味深く読ませていただきました。ありがとうございます。
辻淳子議員について少し調べてみました。

http://homepage3.nifty.com/tuji-kouenkai/sub2.html
辻淳子議員の後援会のプロフィールのページです。
以下の記載があります:「教育再生地方議員百人と市民の会 理事長」

この「教育再生地方議員百人と市民の会」ですが、以下のページを見ると、理事長は辻淳子議員で事務局長は増木重夫氏となっています。
http://www1.ocn.ne.jp/~h100prs/
今、なぜ「教育基本条例」か ―破壊的教育改革を大阪から東京、全国へー

この増木重夫氏は小学校の校長先生を脅した容疑で逮捕された事があります。
http://d.hatena.ne.jp/dj19/20090406/
2009-04-06
■[右翼][ヲチ][メモ]「教育再生 地方議員百人と市民の会」の事務局長・増木重夫と、会員の遠藤健太郎が逮捕される。(追記あり)

また、増木重夫氏は、統一教会が進める教育思想を広げようとしているのではないかとの関連を指摘されています。
http://www36.atwiki.jp/theradicalideology/pages/19.html

今回の動きも統一教会の「真の家庭運動」と何かしら関係があるのだろうかと思った次第です。

lessorlessor 2012/05/04 13:55 >rihさん

ソースは確かなもののようです。なぜ「県」となっているかは定かでありません。埼玉県でも知事が同様の考えを支持していたという事情から他県の文書からの「コピペ」説も出ていますし、議員ではない「ブレーン」が書き間違えた可能性も言われていますが、今のところはっきりした答えはなさそうです。

algernonalgernon 2012/05/04 18:55 いつも愛読し、励まされています。同じような仕事をしている者です。橋下氏がらみの記事ではいつも反響が大きいようですね。さて、発達障害が環境要因か器質的要因かに関しては、40年前にマイケル・ラターにより、決着がついてますね。ただ、1999年に同じラターの研究チームが、「早期に広範な剥奪を受けた子どもの類自閉的パターン」という論文で、その環境的要因を示唆してもいます。我が国でも杉山登志郎氏が「第4の発達障害」として、児童虐待との関連で指摘をしてもいます。その意味では科学的知見と言えるのでしょう。私自身も日常の仕事のなかでそういったことを多く実感します。実際、発達障害に限らず、子どもの育ちは、器質的要因と環境的要因の相互作用ではないでしょうか。だから、私たちはその子の器質的要因を踏まえて環境調整していくべきでしょうね。この環境要因のみにスポットを当てるやり方は確かにフェアではありませんが、「科学的知見」の危険さも示していますね。

lessorlessor 2012/05/04 20:13 いろいろな読者の方がおられるので、少し整理すると、そもそも「発達障害」はその「原因」で診断されるものではなく、その「状態」から診断されるものであったわけです。
先天的な脳機能の障害として「ある状態」が起きる以外に、深刻な虐待等によるトラウマによっても同様な状態が起きることが明らかになってきたため、「先天的な脳機能の障害からも『発達障害』になるし、虐待でも『発達障害』になる」という主張が可能になってしまいました。同様の状態でも、支援のあり方を検討するときに「虐待」が原因ならば方法は全く変わってきます...。
こうした事情から「第四の発達障害」という表現を用いて、精神科医の杉山氏は現場に「虐待」への注意喚起を促したかったのでしょうが、支援アプローチが異なるものを同じ「発達障害」というカテゴリーの中に含んでしまったことがこのような不幸な事態を招いたのだと思います(「発達性トラウマ障害」なんて表現を精神医学的に導入していこうという動きもあるようですが)。
原因論に基づく発達障害を強調すると、多くの関係ない保護者が責められる「巻き添え」を食う形になるわけで、単に虐待防止施策と児童精神医学関係者が深く結びつくことの重要性を言っておけばよかったんじゃないか、と思っています。
自分からのコメントはこれでおしまいにします。ありがとうございました。

atsuyasamaatsuyasama 2012/05/04 22:34 lessorさま、はじめまして!
大変参考になる記事でしたので、私のブログのほうで、
内容を抜粋して紹介させていただきました。ありがとうございました。

yutakayutaka 2012/05/05 02:43 後天性もあります。http://natural.blogzine.jp/yama/2010/07/post_62f8.html

aiai 2012/05/05 02:45 こいつら政治家?100年前の考えを条例にしようとするとは(´Д`)

rikuriku 2012/05/05 02:57 結局維新の会のバッシングで埋まっていく形になりそうですが、lessorさんの記述には、たくさんの大切なことが込められています。結局、そこを無視して個人攻撃を加えていくというのは卑怯だな、という印象。発達障碍と議員一人一人の資質は別問題で、ここで晒す必要もないでしょう。lessorさん、お疲れ様でした。ただ、少し感情的に文章がなってしまっていた点がもったいなかったかな、と思います。ご自愛くださいね。

yutakayutaka 2012/05/05 02:58 http://www.amazon.co.jp/gp/aw/d/4620313157
も参考にどうぞ。

kokikoki 2012/05/06 02:38 生まれつきの発達障がいを持った子と小学生の頃接していました。お母さんは一生懸命愛情を注いでおられましたし 弟君もしっかり者で面倒を見てました。多くのご家庭が こんなに一生懸命になってるのに それを全否定する発言、規定に憤りを覚えます。人としてあり得ないですね。思いやりの欠片もない。

ふみふみ 2012/05/06 22:00 発達障害という言葉に多くの方が反応しておられますが
それはあくまで「枠」としての概念であると捉えたほうが、この条例文の真意を汲み取ることができるのではないでしょうか。
現在、社会的に問題になっている、引きこもりやニート、あるいは発作的衝動的に行動してしまうお子さん、
学校の授業が成り立たないほど落ち着きの無いお子さんなどを対象とした意味での「枠」なのではないでしょうか。
その解決にはやはり一義的な親による躾が不十分である
という認識を親自身に徹底させるべき、というのが、この条例の真意の一つだと、私は捉えています。
発達障害という言葉を選んで条文に使っているのは、おそらく、今後も変化し続ける子供を取り巻く環境に配慮し、多様な場面に適用させるためではないかと思います。

大阪府民大阪府民 2012/05/08 01:23 親橋下、親維新の会のつもりでしたが、発達障害児を持つ1人の父親として反対側に回ることにしようと思います。今回の件はそれぐらいガッカリさせられました。大阪の明日は暗いね。

shorinshorin 2012/05/17 10:25 こんにちは。発達障害のお子さんのいる共同教育の学校の保護者です。FBにリンクさせてください。

sakuwasakuwa 2012/06/14 20:00 東大に入りたくても、入れない!これも発達障害?

ともとも 2013/04/23 10:48 発達障害の子がいます。予防できたり、治ったり、できるもんならしたい。

大阪市民大阪市民 2014/04/12 10:18 もっと推進しろ。
維新嫌いやけど、これだけはがんばれ!

なななな 2014/05/05 15:24 他県ですが、発達障害と2次障害を一緒にしている気がします。
我が子は発達障害。生まれたときからいろんなことがうまくできませんでした。
IQも低いです。
でも、支援学級の中には、明らかに知能は普通で二次障害じゃないか?という子もいる。
完全に放置されているので。。
そういう子は支援次第で治るような気がします。

支援学級の中でも、うちの子のような先天的な子と、
家庭環境下で落ち着きのない子の支援は全く違うものが必要だと思う。

この記事の内容は何でもかんでも一緒にして、勉強不足な感じを受けるが、
支援次第でかなり落ち着く子が出てくることも否めない。

そこの切り分けをちゃんとしてほしい。

ちなみに、うちの子も治るなら治してくださいな(苦笑)
無理ですけどね。。

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