24,原田→桂川(15:56→16:24)

キハ31-1(WCなし)
さて、ここからは今回の旅行初の非電化区間への乗車です。30分弱の短い乗車区間ながら、車内は2+1の転換クロスシートであり、乗客も12,3人程度と、比較的快適な乗車率でした。

桂川駅で撮影したものですが、モケットのカラーは暖色系のオレンジ色。空いていたので一人掛けの席を二つ合わせてボックスにして寛いでいました。
さて、原田駅を過ぎると鹿児島本線と分れ、のんびりとした田園風景の中に入っていきます。かつては筑豊地方が炭鉱の町として賑わっていた頃には大阪からの寝台特急「あかつき」を始めとして多くの列車がこの線区を通っていたのですが、民営化後、全ての鉱山が閉まってしまった現在はそんな昔話もむなしく、1両の気動車が入るには長すぎるホームに草の生い茂った交換施設の跡が静かに往時の名残を伝えているばかりの様子でした。また現在は運転される列車が軽量のキハ31ばかりであるせいか、路盤もそれほど規格は高くない様子で少々揺れが多いのが気になりました。
それでも筑前山家を過ぎると車窓には山が迫ってきて、一気に峠越えらしい雰囲気になります。所々に30‰を表す標識が立っており、随分と急勾配の区間なのだな、と実感。途中で長いトンネルを抜けると、車窓の雰囲気は鹿児島本線沿線とは随分変わり、一気に筑豊地域に入ってきたのだな、ということを実感させられます。真夏を象徴するかのような青い稲の連なる水田が一面に広がっており、いかにも北部九州らしい雰囲気です。そうして景色を楽しんでいるうちに線路は次第に平坦になって来て、終点の桂川に到着しました。乗っていた乗客の乗り降りもあまりなく、何でもないような路線かと思っていましたが、思っていたよりも車窓の風景の変化は見ていて飽きの来ないものであり、乗っていて楽しい路線でした。

桂川駅で下車した際に撮影した1カット。車両自体はシンプルな作りですが、窓の位置も座席とぴったり合うように設計されていたりと割合乗客への配慮が行きとどいた車両だったように思います。