滋賀の国宝建築を巡る その3:御上神社


苗村神社大笹原神社と2棟の国宝本殿に参拝した後、
この日最後に向かったのは御上神社


そう、“近江富士”で有名な三上山の西麓に鎮座する神社です。
天之御影命(アメノミカゲノミコト)がその三上山に降臨し、
それを祀ったのが始まりと言われています。


近江富士こと三上山

古事記」や「延喜式」にも記述されています。
藤原秀郷(俵藤太)による大百足の退治伝説も有名ですね。


まずは鳥居の前で一礼し、境内へ。

養老2(718)年に遥拝所のあった三上山麓の現在地に社殿が造営され、
御上神社が形作られました。


こちらも重要文化財に指定されているものは多いです。


重要文化財・楼門

これまた重厚感がある立派な楼門です。
三間一戸楼門、入母屋造・檜皮葺。
鎌倉時代に建てられたこの楼門。
同じ日に巡った苗村神社同様に神仏習合の様相が感じられます。


まずは本殿の左側にある重要文化財・摂社若宮神社本殿

これは美しい一間社流造・檜皮葺の社殿。
最近はこの絶妙なバランスの神社建築を見るとゾクゾクします。
流造フェチの領域に入りつつありますね・・・


そして、国宝・御上神社 本殿

鎌倉時代に完成したという本殿は入母屋造で、
神社というよりは寺院の仏堂を彷彿とさせます。
とはいえ、やはり立派にそびえる千木と鰹木が、
風格のある神社であることを示してくれます。


神社・仏堂・御殿の3様式が合成されたこの造りを
「御上造」と呼ぶそうです。
左右に建つ摂社とともに見ると、また美しいその姿、
目に焼き付けてきました。


この日は合計三社を巡り、
国宝本殿を愛でることができました。


しかし、まだまだ滋賀には国宝・重文建築物がたくさんあります。
今年は、じっくりと滋賀の文化財を巡っていきたいと思います!

御上神社
滋賀県野洲市三上838
アクセス:JR琵琶湖線野洲駅」下車 バス 10 分 御上神社


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