2012年01月22日(Sun)
■[メモ][見物][出席]MGM98

行ってまいりました。のんびりと出たので昼すぎに到着。
69SPあって、部屋はぎゅうぎゅう。人もいっぱい。
ここは2〜C4の会場な訳で、参加サークルは記録によると39SP→56SP→80SPと推移しています。*1今回のスペース数でこの密度なのでC4でここを出ざるを得なかったのが実感としてわかります。参加者は550人→500人→700人……。この会場に500人て拷問レベル。出入りした人数だと思うので、ここに500人なり700人なりが同時にいたということではないとは思いますが。
普段は創作系はあんまりまわらないので、物慣れないながらもウロウロ。在庫がなくなっていたと勝手に思っていた鴨沢祐仁さんの追悼本βver.を見本誌コーナーで見つけて購入できたのが収穫。ホントはこれの前に出たのもほしかった。
はじめてだったけど、知り合いの方々としゃべっているうちに15時近くに。ここまで残ったのだから事後集会に出ようと思ったら、「まだまわっている人がいるので30分延長します」とのアナウンスが。このゆるいところがいいなー。事後集会での意見の中では、下記2点が印象に残りました。
・広報の一本化
公認と公式あるのでーということみたいでした。
そんなに日にちを争う情報が掲載されている訳ではないので、私はそんなに混乱しているとは思いませんが。でも、本を売る側からすると「これに参加します」にぺたっとくっつけられるURLが決まっているとラクというのはあるのかな。メモなどとっていないので正確ではありませんが、そんなカンジの発言だったと思います。
・どういうイベントかの周知が必要では?
拡大嗜好ではなく交流重視のイベントと参加してわかったーという方の発言でした。MGMは遠くになったというか。いや、現役イベントなんですが。オンリーやコス系だと小規模で交流重視のイベントはけっこうあるかと思います……が、これも古い知識なのか……。
MGM99は板橋区立グリーンホールで開催するとのこと。そのうちお知らせが出るかと思います。
★
本日、迷宮スペースでお話させていただいたのを元に「亜庭じゅん大全」について書いた記事の補足をします。
以前書いた記事は↓。
http://d.hatena.ne.jp/mtblanc/20120102#p2
・「漫画ジャーナル(まんがジャーナル)」掲載のものは後に新批評大系に手を加えて掲載されているので、それを決定稿として掲載した。ので、未収録ではない。
・「大阪まんが史」の辰巳隆俊さんは亜庭さんではない。
*1:当時の数え方だと委託サークルも含めているとは思います。
2012年01月12日(Thu)
■[メモ][その他]NDL資料のデジタル化 その4

4まで書く気はなかったのですが、気づいてしまったので簡単に。
新NDL−OPACの件ではありません。こちらはまだ未完成なようなので、安定するまで様子見中。
「美術新論」(美術新論社)という戦前の雑誌がありまして。割とフツーの美術誌(ややプ寄り)なんですが、漫画関連の連載や記事があったりして、漫画に好意的な雑誌です。つうか、このころの漫画って大人のものですし。
それに「漫画號」というのがあり、それは何巻巻号か?というつぶやきをみかけた訳です。
https://twitter.com/#!/smallboxman/status/140299417956782080
で、そんなのデジタル化資料の検索http://dl.ndl.go.jp/#magazinesですぐにみつかるわーと思い、検索。
その時は7巻7号ではないかと思いました。当該号の目次は以下のとおり。
7(7)(69) [112]
表紙素描 / 葛飾北齋/表紙
作家言/中川一政
室?裝飾品では是れが第一 / 南?造/p2〜2
畫家と大道藝人 / 社?/p3〜3
街頭雜觀 / 齋藤與里/p4〜8
街頭美術座談會 / 東光會同人/p10〜16,18,20,22,24〜31
街頭の招欖藝術に就て / 古田立次/p32〜35
漫畫の藝術上の地位 / 長谷川如是閑/p40〜44
新聞漫畫漫語 / 鈴木文史朗/p46〜48
婦人雜誌の漫畫を主として / 山?神斧/p50〜51
體驗から來た漫畫論 / 岡本一平/p52〜58
ジャーナリズムと漫畫 / 池部鈞/p60〜62,46
漫畫家の生活 / 前川千帆/p66〜68
噴泉/p36〜39
寫生地/p74〜84
喝/p81〜84
ドーミヱと語る / 服部亮英/p72〜73
スポーツ美術 / 福原洋吉/p74〜80
巴里だより / 松尾邦之助/p86〜91
チャツプリンに國展を觀せる / 宮田重雄/p92〜93
革命の畫家ヱドアール・マネー / 熊岡美?/p124,126〜130,132,134〜135
現代美術家とは何か / 松尾邦之助/p136〜138
靜物畫と風景畫 / 高間惣七/p139〜142
原色版
口繪
ね、漫画號っぽいでしょ?*1
で、年があけてから現物確認してみたところ、「漫画號」は2巻8号でした。
なんでこんなことがおきるのかといいますとですね。目次採録で、特集記事が「特別記事」としか入力されていないんです。
以下、2巻8号の目次のコピペ。
2(8)(10) [90]
作家言/小杉未醒
家 / 齋藤與里/p2〜2
夏期講習會――社?/p3〜3
漫畫小論 / 齋藤與里/p4〜9
フランス近代畫の搖籃 / 大久保作次觔/p10〜11
エル・グレコ / 小池正雄/p12〜19
浮世繪版畫に於ける裸體畫 / 武井樸介/p20〜28
特別記事/p38
隨筆/p88〜99
展覽會/p102〜107
講座/p108〜121
雜件
滯歐の思ひ出/p124〜130
原色版・寫眞版
4〜9ページの「漫畫小論」(齋藤與里)は、特集外です。
「特別記事」は50ページに渡って、31本の記事や作品が掲載されています。細かい作品も多いので、口絵類と同様でまとめてしまったのかと思われます。しかし、5本ほどですがけっこうまじめな記事もあります。これを採録せずしてどーする?と思います。
戦前の漫画論をたどりたくても、これではたどりつけません。
実見が鉄則なので多くは望みませんが、せっかく目次採録をしたのだからもうすこしなんとかならなかったのかなーという感想は持たざるを得ないです。
末尾にふたつの号の目次キャプチャをつけます。
*1:一部、正字になっているところが文字化けしています。以下同。なるべく環境に左右されない入力を望みます。
2012年01月02日(Mon)
■[メモ][ひとこと]新年

あけましておめでとうございます。
昨年は、なんとなく復帰して、けっこう更新しまた。今後の更新頻度がどうなるのかわかりませんが、これからも気のむくままに続けていきたいと思います。
今年もよろしくお願いいたします。
■[購入][新刊][同人誌]漫画新批評大系vol.16

夏に予告された「亜庭じゅん大全」は、冬に「漫画新批評大系 vol.16」として刊行されました。800ページを超える大部。なんとか31日に入手。
すでに高取さんが紹介されています。
http://yaplog.jp/takatoriei/archive/1341
まだパラ見ですが、私の印象でも簡単に紹介を。
おおざっぱに前半分がまんが関係の文章で、うしろ半分がMGMを中心とした同人誌関係の文章です。まんが関係の文章は相当がんばれば掲載誌で読めるものが多いとは思いますが、同人関係のものは難易度高すぎなので、まとまったのは本当にうれしいです。
各文章に注がついており、どういう媒体に掲載されたのかがわかるようになっています。手書きで掲載された800ページ分の文章を打ち込む作業だけで気が遠くなるのに、さらに注まで。この労力に頭がさがります。
まんが関係のものはぽつぽつと読んだことがあるものがまじっていますが、大半は読んだことのないもの。同人関係のものはほぼ読んだことがないものです。私がこれまで読んでいた亜庭さんの文章は、全仕事量に対してほんの一部だろうと思ってはいましたが、ここまでたくさんあったとは。これからでも読めるのは幸せなことです。
C81はあくまでも先行販売で、MGM98で売るのがメインだそうです。*1
以下、ちょっとだけ読んでみた範囲での感想などを書いてみたいと思います。
『コミックマーケット創世記』(霜月たかなか/朝日新書)に一部採録された「マニア運動体論」が全文読めます。もともと6回連載なんで長いです。序説では理想を語り、一種の言挙げのように「マニア」をあおっていましたが、2回目以降は現状に対する批判の色が強くなっていきます。理想を語り、批判していく一方で、マニアの活動の限界を認めているのはさすがというか当然というか。問題がCOMに収斂していくのは時代ですね。*2
新批評大系13号掲載の「夢の明日・明日の夢」が↑に対するひとつの答えなのかなーと思います。こちらは掲載誌で読んでいますが、こうして続けて読んではじめてこういうふうに思いました。
末尾に初期評論の章があり、「COM」に投稿されたものも掲載されています。これは割と最近に誌面で読んで「めちゃくちゃやなー」と思っていたもの。「あっぷるこあ」掲載の「薄明の現在」も初期の章に入っています。*3
この本には「漫画ジャーナル(まんがジャーナル)」掲載のものは収録されていません。それが残念。
2012/01/22の追記あり。
→http://d.hatena.ne.jp/mtblanc/20120122
2011年12月31日(Sat)
■[お知らせ]このマンガがすごい! 2012

タイミング遅いんですが「このマンガがすごい! 2012」(宝島社)のオンナ編アンケートに回答しています。いつもは1本は比較的若い作家さんのものを1本は入れているのですが、今回はどうしても入れられず、懐漫度MAXな回答となりました。
読み返してみたら2011版のお知らせをしていませんでした。昨年も回答しています。
- 作者: このマンガがすごい!編集部
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2011/12/10
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- 作者: 『このマンガがすごい!』編集部
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2010/12/10
- メディア: 単行本
- 購入: 4人 クリック: 120回
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■[お知らせ]米ト本5号

同人誌「米ト本5」に「武富健治の白峯」という文章を書きました。出たばかりの「ユリイカ」2012年1月号(特集:武富健治)に掲載された「白峯」について書いています。「白峯」は「雨月物語」の"漫画訳"で、全編漫画化する企画のトップとして描かれました。これを読んで「タイトルと名前でウケがとれるのは私だけだろーなー」と思い、書いたものです。
「米ト本5」の内容は下記。
https://twitter.com/#!/yonetobon
https://twitter.com/#!/yonetobon/status/152022760028254209
https://twitter.com/#!/yonetobon/status/152022791347109889
https://twitter.com/#!/yonetobon/status/152022820707254272
2011年12月22日(Thu)
■[メモ][見物][Y!]「日出処の天子」ミニ原画展

初日に行ってまいりました。
出展は下記6枚。
・2回目扉
・3回目扉
・新年っぽいカラーの本文*1
・モノクロ本文1
・モノクロ本文2
・モノクロ 6回目扉(アダムの創造厩戸版)
いずれもほぼ1巻もしくは前半からのピックアップ。脳に焼き付けたつもりでしたが、忘れてます……。興奮しすぎていたでしょうか。
2回目扉の原画は本当に見られたことがうれしいです。ひたすら嘆息。つうか息をつめて見ました(どっちだ)。黒がすごい。印刷時、この絵の黒の調整に苦労されたのではないかと推察します。
3回目扉は白泉選集に入っていたカラーに入っていたと思います。色もすごいけどこの緊張感のある描き込みがすごい。
6回目扉、私はこれを後半の扉だと記憶していましたが(だって、後半はモノクロ扉が多いんだもの)、完全版1巻に入ってました……忘れてました。
「モノクロ本文1」は三輪君逆が云々ってページなんだけど、完全版1巻を見直したらどれかわからなくなりました。メモしておげはよかった……。
「モノクロ本文2」は6回目の魑魅魍魎シーン。完全版だと1巻266ページだったと思うんだけど、こちらもメモとってないので自信ないです。
6枚だけのこじんまりとした展示でしたが、ぬいてあるのはものすごくいい絵ばかり。山岸先生の原画はなかなか見る機会のないものなので、ぜひご覧ください。
少しはなれた新刊台のところに色紙が飾ってありました(たぶん他の書店さんにも配られたものかと思います)。厩戸とタイトルが印刷で、サインが直筆のもの。こちらもお忘れなく。
私はこれを書こうとしたらいろいろ忘れていたことに気づいたので少なくとももう1回行くと思います。
開催概要を下記よりコピペ。長いのでたたみます。
*1:前半だと思うんだけど?
2011年12月14日(Wed)
■[メモ][見物]石子順造的世界

- 出版社/メーカー: 美術出版社
- 発売日: 2011/12/28
- メディア: 単行本
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府中市立美術館の企画展「石子順造的世界 美術発・マンガ経由・キッチュ行」へ行ってまいりました。
http://www.city.fuchu.tokyo.jp/art/kikakuten/kikakuitiran/ishiko/index.html
「美術」「マンガ」「キッチュ」の3パートに分けて展示。
私は基本的にはマンガ論の部分にしか興味がないので、他の面も知ることができたのは収穫。美術やキッチュの部屋にあるものは普段の私はわざわざ見に行かない種類のもので、見てよかったと思いました。
図録はこれ系(?)に興味ある人なら絶対買うべき。とりあえずネット書店には出てないようですが、美術出版社さんが刊行しているので書店注文がかけられるはず。*1展示に行けない方もぜひ。
*1:美術出版のサイトにないので、問合せてからのほうがよいと思います。館のカタログ通販利用が確実かと思いますが、在庫がある限りのことなのでこちらも在庫を問合せからのほうがよいと思います。12/22追記:カタログ、amazonに入っているので買えます。
2011年12月12日(Mon)
■[メモ][見物]樹なつみ原画展 その1

西武ギャラリーの「樹なつみ原画展〜花咲ける初の原画展」へ。
http://www.hakusensha.co.jp/itsuki/
こちらは原画200点以上に加えて、舞台関係のあれこれの展示。デパート展ですのでもちろん物販もあります。
初期作品のコーナーは扉が中心。超絶テクニックの文字の切り貼りに感心。ネームを貼るの自体、原画のためにはよろしくないことはわかっているのですが、こーゆーのって今はないですよ。完全手作業。
樹さんのカラーって私は実はそんなに印象が深くなかったのですが、生はすばらしかったです。水などの光っているものの表現がていねい。印刷した状態で見て私がパステルだろーと思っていたものはことごとくエアブラシでした(たぶん)。つうかですね、樹さんのエアブラシ、すごいです。マスキングやっていらっしゃる方もすごい。これだけ細かいのをホントよくやるなー、と。その一方で感心したのは、画面のたいていの部分が2〜3段階のトーンで処理されていること。実際には何度もチェックして手を加えていらっしゃるとは思うのですが、ある程度こう塗るというのが見えていらっしゃるカンジの塗りでした。そうじゃないとエアブラシは使えないと思いますし。工程がハッキリしているということは、時間が読めるということで、プロだなー、と思いました。「獣王星」あたりからPC塗りなのかなーと思っていたら、そんなことはなく、最新作までエアブラシでした。職人さん、えらい。って、私、ずっとアホの子のように「えらい」と言ってますね……。
樹さんの同人誌として数冊展示してあったのだけど、緑と黄緑の2冊は合同誌だったよーな??? ちがいましたっけ? 他に置いてあったのはザ樹と花咲け完了本2バージョンでした。
樹なつみ原画展 〜花咲ける初の個展〜
■会期:12月7日(水)〜12日(月) 午前10時〜午後8時
■会場:別館2階=西武ギャラリー
■入場料:一般/700円、大学生・高校生/500円
※中学生以下は無料、「クラブ・オン」「ミレニアム」会員のお客さまは500円(優待料金)にてご入場いただけます。
■お問い合わせ:リブロ池袋本店 03(5949)2910
※ご入場は閉場の30分前まで
※最終日12月12日(月)は、当会場のみ午後5時で閉場いたします。
1978年のデビュー以来、尽きることない想像力で次々に人気漫画を執筆する樹なつみの初の原画展を開催。
代表作「八雲立つ」「OZ」「花咲ける青少年」を始め、デビューから最新作までの原画200点以上が一堂に登場。
【特別展示&限定ショップ】
<特別展示1>
「花咲ける青少年」「OZ」舞台写真や貴重な舞台衣装などを展示いたします。
<特別展示2>
「花咲ける青少年」のキャラクターが美しいカスタムドールになって会場に登場いたします。
<限定ショップ>
会場限定オリジナルグッズの販売や直筆サイン入りの会場限定オリジナル版画を販売いたします。
【スペシャルイベント】
■12月7日(水) 午後5時から<先着50名さま>
劇団Styudio Life トークショー&サイン会(舞台:OZ〜オズ〜キャスト)
■12月9日(金) 午後5時から<先着50名さま>
舞台花咲ける青少年トークショー&サイン会(舞台:花咲ける青少年キャスト)
■12月10日(土) 午後3時から<先着50名さま>
樹なつみ先生トークショー
■12月11日(日) 午後3時から<先着100名さま>
樹なつみ先生サイン会
★イベント整理券について
各日、会場内にて、税込2,000円以上の商品を購入されたお客さま対象(先着順・各定員数)にイベント整理券をお渡しいたします。
■[メモ][見物]樹なつみ原画展 その2

西武ギャラリーの原画展に駆け込みで行ってやれやれと思っていたら、リブロのまんが売り場でもやっていました。羽海野さんの展示の時もギャラリーとまんが売り場で開催していたのだから、油断してはいけませんでした。つうか、白泉のコーナーではちゃんと両方とも同じページでお知らせしてあるのですよ。気づかないほうがどうかしていました。ギャラリーと一緒にしたいので12日の日づけでアップしますが、実際に見に行ったのは石子展と同じ日です。
こちらは『花咲ける青少年特別編 2』より、モノクロ原画10枚、カラー3枚の出展。ギャラリーは圧倒的にカラーで、モノクロはその間に時々というカンジでした。モノクロページしかないような作品はともかく、連載作品のモノクロ出展分は場面としてじっくり見るカンジではなかったです。カラーに目が奪われてしまいますし。
こちらの会場ではまとまったページのモノクロ原画*1が出ていたので、じっくりとモノクロ原画を堪能できました。満足。
概要を http://www.libro.jp/news/archive/002273.php よりコピペ。
リブロ池袋本店
12月5日(月)〜21日(水) 樹なつみ原画展
『花咲ける青少年特別編2巻』『花咲ける青少年プレミアムファンブック』(白泉社)の同時発売を記念して樹なつみ先生の原画展を開催致します。
樹先生の華やかな原画を是非ご覧下さい。
12月7日(水)〜12月12日(月)に行なわれる個展・イベントも併せてお楽しみ下さい。
会期:12月5日(月)〜12月21日(水)
会場:西武池袋本店書籍館4階リブロコミック売場特設会場
*1:ルマティとクインザのやりとりの場面。
2011年12月08日(Thu)
■[新刊][購入][Y!]完全版「日出処の天子」まで

メディア・ファクトリーから『完全版 日出処の天子』1が発売されました。ということで他の記事も書きますが、4月までは山岸祭りの予定。
とりあえずでこれまでの刊行情報をまとめてみます。
初出を含めた基礎情報はサイト「山岸凉子のカテゴライズの夜は更けて…」を参照。
■HC版
巻数:11
刊行時期:1980年〜1984年
「日出処の天子」は「LaLa」1980年4月号〜1984年6月号まで掲載された後、白泉社・花とゆめコミックスで刊行されました。カラーページの収録はナシ(表紙はもちろんカラーです)。11巻が異常に薄いことで有名。
雑誌掲載時、前回の最終ページが今回の1ページ目ということを山岸さんは時々なさる(「妖精王」あたりからか?)のですが、そういう重複ページははぶかれています。
■作品集版
巻数:6
刊行時期:1984年〜1985年
白泉社より全12巻が刊行されたB6ハードカバーの作品集のうち半分が「日出処の天子」。当時としてはお高い980円のまんが単行本が出始めたころ。
未完ですが「馬屋古女王」の「LaLa」掲載や作品集の刊行などがありますので、HC11巻刊行後に即白泉社との仕事の縁が切れたということはないのです。作品集最終巻刊記の1985年1月はおくづけ表記なので、ほぼ1984年いっぱいまでは白泉のお仕事がメインだったということになるかと思います。角川では1985年6月発売の「ASUKA」(角川書店)創刊号から執筆されています。*1
■全集版
巻数:8
刊行時期:1986年
角川書店「あすかコミックス・スペシャル」のワクで何人かの作家さんの全集が刊行されたうちのひとつ。B5ソフトカバー。回ごとにくぎって収録。
■文庫版
巻数:7
刊行時期:1994年
白泉社より刊行。この年はひさしぶりに「セリエミステリー」「LaLa」など白泉社の雑誌のお仕事をされています。各巻に解説がつきました。ページの都合か、巻末の回は途中までしか収録されない場合があります。
■完全版
巻数:7
刊行時期:2011年〜2012年(予定)
メディア・ファクトリーから完全版として刊行。A5ソフトカバー。扉ページとカラーページが全部入るのは初出以来はじめて。文庫版と同じ巻数ですが、(少なくとも1巻は)回ごとにくぎって収録されていますので、巻ごとの内容はちがってくると推察されます。
完全版のすばらしいところは、カラーです。作品集版もカラーはがんばっているのですが、今の印刷技術と比べてしまうと劣ります。
私、前から思っていたのですが1、2、3回目の扉を見てください。このカラー絵だけで1ヶ月かかりそうな気がしませんか? このレベルの絵を3ヶ月連続で繰り出した上に本文までがっつり描かれた山岸先生はおかしいんじゃないかな? と思います。実際、このころはおかしかったと「ダ・ヴィンチ」2012年1月号掲載の完全版刊行記念インタビューでもおっしゃってますけど。完全版が出て、こういう話もできるようになりました。刊行終了までこういう感動を忘れずについていきたいと思います。
★
発売を記念して原画展も行われるそうで。
http://natalie.mu/comic/news/60770
http://otalab.net/news/detail.php?news_id=2156
私が把握している範囲で、過去に「日出処の天子」原画を見られたのは1998年「少女まんがの世界」展、2002年「ぼくらのヒーロー&ヒロイン」展の2回。出てきたことのないものが見られるとうれしいです。
*1:このあたりの仕事関係については「山岸凉子のカテゴライズの夜は更けて…」を参照。白泉と角川の間に「プチフラワー」(小学館)、「ぶ〜け」(集英社)などで仕事されています。
2011年12月05日(Mon)
■[メモ][同人誌]「ポルの一族」

まず前フリ。
コンテンツ文化史学会2011年大会「オタク・ファン・マニア」の2日目だけ行ってまいりました。
http://www.contentshistory.org/2011/11/17/1051/
三崎尚人さんの発表は、女性むけのパロディ同人誌の動向についてざっくりおさらいという内容。そのなかで、言い方はちがったと思いますが「「ポルの一族」はやおい……ですよね?」と小首をかしげておっしゃっておられました。*1
http://www.st.rim.or.jp/~nmisaki/
これについて考えるーというか考えるためのメモを出してみたいと思います。「ポルの一族」を私がきちんと読んだのは「萩尾望都に愛をこめて」(再版)を2007年1月1日に購入した時です。
それ以来読んでいなかったので、昨日は「性的なネタはあったけどずばりのやおいかというとちがうよーな」というぼんやりとした記憶はあったものの、自信を持って言える状態ではなく。今日、さっそく「萩尾望都に愛をこめて」で「ポルの一族」を確認。ご存知のない方も多いようなので、自分の備忘を兼ね、メモしてあった内容とあわせて概要をまとめてみます。
「漫画新批評大系」の基礎的な書誌情報は↓を参照してください。
サイト:図書の家 > 【米沢嘉博の仕事:暫定版】─少女漫画関係を中心に > 版元別[掲載状況調べ] > 迷宮
http://www.toshonoie.net/shojo/05_list/yonezawa_works/yonezawa_list_before3_mk.html
初読時も再読しても思ったのは、これは批評男子の描くものだなーということです。後に「文学的」とさかんに評されることになる萩尾作品をまったく別のノリでおちょくりまくることにより、本物のシリアスさ、スキのなさが浮かび上がります。
ということでここから本題。長いのでたたみます。
*1:スライドで「漫画新批評体系」となっていたのは「漫画新批評大系」のタイプミスだと思いました。
2011年12月02日(Fri)
■[メモ][その他]今年聞いたふたつの訃報

twitterで書き捨てのつもりが長くなったのでこちらに。ということでブログ記事としては短いです。
今年は元貸本まんが家さんの訃報がふたつまわってきた。
今日聞いた訃報は荒木伸吾さん。*1聞いてまっさきに思い出したのが今年の春に亡くなられた出崎統さん*2。おふたりとも貸本短編誌「街」(セントラル出版社)の新人コンクールでデビュー。その後、虫プロに入社し、アニメの仕事をされています。
貸本や雑誌で仕事をして、そして今ではまんが家としては消えた(ように見える)人はいっぱいいらっしゃいます。貸本や古い雑誌を読んでこの人たちはどこへ行ってしまったのだろうと思うことは多い。そのなかで、数少ない「その後」を知ることができるおふたりでした。
荒木さんはまんが製作の意欲を晩年まで持たれており、昨年からご自身のウェブで発表されていました。アニメを経たのだなと思える色彩が美しい「ユメ」の作品。「消えた貸本まんが家」であった荒木伸吾の45年ぶりの新作は若々しかった。4話で中断してしまったのを残念に思う。カタルシスが得られたにちがいない最終回が読みたかったなー。
「街」に投稿され、後に虫プロのお仕事をされたみやわき心太郎さんは昨年亡くなられました。昨年から今年にかけて「街」の新人のことを悲しいニュースで思い出すことが多かったです。