風と、光と・・・

すべての人を照らすまことの光があって、世にきた。(ヨハネによる福音書1:9)

フェンネルのエストロゲン様作用が血圧を・・

うちの家族の問題は、体質が三者三様だというところにある。体質の全く異なる両親から遺伝子を半分ずつ受け継いで生まれてくれば、娘が第三の体質を持つというのは当然といえば当然のことではあるが・・。

過去記事の中で、「減塩食で夫の血圧が上がっていく一方で、娘は立ちくらみなどを起こして体調が悪くなっていった。…、娘も血圧を時折測っていたのだが、低い。…、ナトリウム不足だろうかと、ちらりと思っていた」と書いて、吉川敏一=著『ビタミン・ミネラル☆早わかり』から「ミネラルが血液中に溶けるのを助けるのも、ナトリウムの役割です」という部分を引用した後に、アトピーとの闘い’14−6(銅欠乏症から亜鉛過剰症としてのアトピー性皮膚炎1)」にアクセスして来られた方がいらした。ここには、やはり『ビタミン・ミネラル☆早わかり』から先天的に銅不足の人がいると書かれたところを引用して、娘は先天的に銅不足なのかもしれないと書いたのだった。それで、減塩料理にするとミネラルを血液中に溶かすナトリウムが足りなくなって、元々銅不足の娘の場合ますます銅が足りなくなって貧血を起こすということなのだろうか、と思わされた。

けれどここでは、女性ホルモンと血圧の関係で記事を書いてみたいと思う。

水野仁輔=著『スパイスカレー事典』(PIE)フェンネル」の効能に「高血圧」と書かれていた。それで、『NARD ケモタイプ精油事典 Ver.6』(NARD JAPAN)フェンネル(Foeniculum vulgare)について調べてみると、「注意事項」に「多量に使用すると…、血圧低下や…となる可能性もある…。(trans-アネトールを多く含むため。)」と記されている。このtrans-アネトールは女性ホルモンの一種であるエストロゲン様作用を起こす。やはり女性ホルモンの中のエストロゲンは血圧を下げるのだと思う。
そこで夕食で、夫の料理にだけフェンネルシードを挽いて振りかけた。すると翌朝の血圧がいつも以上に高くなったということがあった。『広田靚子のハーブブック』の「フェンネル」の項には、「三日月形をした種子は、パンや菓子に焼き込んだりピクルスに用いますが、消化作用にすぐれているため、脂っぽい食事の後に2,3粒嚙むと口臭を消して胃がすっきりとします」と書かれている。つまり、「消化が促進され過ぎたために翌朝いつも以上に空腹となり血圧が高くなった」ということではないか、と考えられる。
さらに調べてみると、グリーンフラスコ=監修『アロマテラピーのすべてがわかる事典』(ナツメ社)には、フェンネルの香りは交感神経を活性化し、脂肪の燃焼を促す効果があるといわれています」と記されている。

このフェンネルと同じような作用が考えられるのが、以前、降圧剤と一緒にジュースを飲んで亡くなった方が出たグレープフルーツである。グレープフルーツもまた血圧降下作用を持つ(カルシウム拮抗剤の注意事項にはグレープフルーツジュースによって、この薬の作用が強くなることがありますので、一緒に飲むことは避けてください」と記されている。だから降圧剤と共に多量のグレープフルーツジュースを飲んだために血圧が下がり過ぎて亡くなったということだと思うが、一方でグレープフルーツには「交感神経を優位にする」働きもあるように記されている。以下に引用する。

 グレープフルーツの精油を嗅ぐと、交感神経が優位になり、脂肪を燃焼させて体の内部から熱をつくりだそうとして体温上昇が起こります。(塩田清二=著『<香り>はなぜ脳に効くのか』(NHK出版新書)より)
ハーブやスパイス類は安易に使うと大変なことになる場合があるので注意が必要だ。長年使い慣れてきた地域の人々なら良いが、私たち日本人にとってはまだまだ新しい物であり、体がそれに馴染んではいないのだと思う。

今、ちょっと気になっているのがターメリック(ウコン)である。肝臓や胆のうに良いとされているウコンであるが、林真一郎=著『ハーブと精油の基本事典』(池田書店)の「ウコン」の「注意事項」には、「胆道閉鎖患者と胆石患者は使用を避けること」と記されているので、ターメリックのクルクミンがこれにどう関わっているのか知りたいと思っているのである。

食品成分表には主なスパイスの成分は記載されているのだが、ターメリックなどは載っていない。精油やハーブやスパイスについて書いた書物にはビタミンやミネラルの含有が記されていない。今、スパイスの成分表があれば良いのにと思っているところ。

下の方(↓)が食べたいと思うんだよね。やっぱり日本人だからかな?