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青空学園だより

2016-07-15 一歩前進 このエントリーを含むブックマーク

f:id:nankai:20160715101747j:image:w180:leftf:id:nankai:20160715101725j:image:w180:right昨日は京都で授業.その前に四条烏丸あたりで,組み立てられた鉾を見てきた.長刀鉾函谷鉾(かんこぼこ)菊水鉾鶏鉾,これら四条烏丸交差点の四方にある.いずれも豪華な織物が下げられている.宵々山宵山ときて巡行は17日.祇園祭は平安時代,東北地方で貞観大地震のあった年にはじまる鎮魂の祭である.

鶏鉾のいわれを読んでもわかるように,中国古代の物語を踏まえ,そのうえに江戸期に輸入された西洋の絨毯などを下げているものが多い.それぞれ,有料で鉾にも登れる.またそれぞれがちまきなども売っていて,ちょうど夕立が上がった後であったので,人通りも多かった.一年にいちどはこの鉾を見ないと落ち着かないので,いっとき地上に出て見てきた次第.

さて,参院選は終わった.数で見ればまだまだ改憲派が多数なのであるが,中味を見るといくつかのところで一歩前進であった.安倍首相は不利な争点を隠して今回の選挙をおこなったが,沖縄,福島山形など,基地問題,核汚染問題,TPP問題などの争点がはっきりした選挙区では,野党統一候補が勝利した.東北各県は自民党惨敗であった.また比例区で投票したものとしては,最後の1人に生活の党と山本太郎の青木愛が入ったのも,無駄票にならずによかった.

量ではむこうが勝ったが,質において反ファシズムの側に前進があった.この質はいずれ量に転化してゆく.政治において最後を決めるのもは量ではない.少数であることを恐れることなく,確信と信念にもとずいて行動する.これがすべてを決めてゆく.もっとも兵庫県は3人区なので候補者の一本化はなし.4位が民進党で5位が共産党.もし2人が統一できていれば,2人をあわせた得票では1位当選.それは出来なかった.また比例区の統一名簿も出来なかった.結局は,もっと反ファシズム運動としての共有をすすめて,複数区でも比例区でも候補を調整できるまでにいかないと,多数にはならない.

f:id:nankai:20160715101702j:image:w180:leftf:id:nankai:20160715101640j:image:w180:leftf:id:nankai:20160714154520j:image:w180:right一定の質が,量に転じるという例が,昨日の野党統一の都知事候補の決定であった.前回の知事選では細川,宇都宮の統一がならず,敗れていただけに,どうなるかと心配した人も多かっただろう.しかし,前回のことを教訓に,ここでも一歩の前進があった.東京知事選で,昨日は鳥越氏と宇都宮氏のあいだで合意が成立,鳥越氏が野党統一候補となった.鳥越俊太郎候補は,第一声で,「困ったを希望に変える東京へ」を掲げ,宇都宮氏の政策を取り入れた.

今回の都知事選の争点ははっきりしている.安倍ファシズムを許すのか否か,である.「それは国政の問題で知事選の課題ではない」という意見がある.しかし,かつてのあの戦争を思い起こせ,である.戦争は国家が遂行したことであり,都の問題ではなかったというのか.東京空襲でどれだけの都民が犠牲になったのか.これを繰りかえすのか.

国が誤った方向にゆこうとしており,それが都民にとっても大きな問題であるならば,これに反対する候補を知事に選び,そこを基盤に国の政策を正すということは,当然である.かつてのあの戦争の教訓を忘れ,国家が同じ過ちを繰り返している沖縄,福島山形などでは,参院選でもファシズム側が敗れている.

歴史はいかに紆余曲折を経ても,到達すべきところに到達する.資本主義が終焉にむかうという客観的な条件のもとでは,ファシズムに土台はない.新しい,つぎの時代を担う人間が歴史に現れつつある.われわれの世代は,歴史の教訓を次に引きつぐ責任がある.出来るところから一歩一歩,である.

hatehei666hatehei666 2016/07/21 20:23 福島は接戦で民進が共産の支援を受けて当選しましたが、勝因はやはり原発事故とその処理の仕方、やみくもの復興推進、恩恵に与れないアベノミクスに対する覚めた目の人が投票所に向かったためと見ています。負けた岩城はそこにほとんど言及していませんでした。
大勝した自公、五輪を前にしゃにむな帰還推進と名ばかりの復興を掲げれば、保守の福島といえども、もっと次の選挙でも負けると思います。
とにかく自公の勝利のために、マイナスのスパイラルへと向かうのではなく、一歩でも半歩でも前進という思考をとられる貴兄の気概に賛同します。

nankainankai 2016/07/22 08:57 歴史が少しずつ動いてゆく。その中で考え,行動する。私にもほんとうに貴重な経験です。できるところから,できることを,と思っています。

2016-07-10 京都相国寺 このエントリーを含むブックマーク

f:id:nankai:20160710090504j:image:w220:leftf:id:nankai:20160709190127j:image:w260:right昨日は年に一度,京都は相国寺の僧堂で,智勝会OBとして現役の智勝会員や雲水とともに座禅をする座禅会の日.午前中は地元で夏祭りの実行委員会があり,そこを少し早めに退席させてもらい,いそいで阪急に乗り,途中乗り換えて京都線の烏丸駅まで行く.一度そこで地上に出る.祇園祭が近づいているが,鉾の組み立ては十日からということで,まだ提灯がでているだけであった.四条烏丸の辺りで,それを一通り見て,地下鉄に乗る.

それにしても京都の街は懐かしい.一つ一つの通りや建物に小さい頃からの思い出の歴史がつまっているからだろうか.歩いていても他の街とは皮膚感覚がまったく違う.自分の体の一部のような感じである.それから地下鉄今出川駅で降りて軽く昼食.御所北側同志社大学の間を通り,相国寺に行く.二時集合であった.

この座禅会のことはこれまでも書いてきた.2012年7月14日:相国寺僧堂2013年7月13日:夏の京都の一日2014年7月13日:京都の夏2015年7月11日:夏のはじめの金曜行動

と言うことで,もう5回目の座禅会であった.20人ほどが集まる.九十歳の上田閑照先生もお元気であった.まず読経と焼香,それから僧堂で坐を二柱.柱というのは線香のこと,これが一本燃える時間がおよそ三〇分である.これを二柱.それから僧堂の老師の提唱をうける.僧堂を出て一休み.皆で精進料理をいただき,老師が書かれた色紙をいただき,記念撮影のあと夜の七時に解散してきた.今年もらった色紙の言葉は「十方通貫 三界自在」であった.この言葉の境涯にはほど遠いが,いい言葉である.

f:id:nankai:20160710090434j:image:w220:left見送ってくれた雲水さんにあいさつして僧堂を出ると,ちょうど鐘楼で鐘とともに四弘誓願文の読経がはじまっていた.しばし聞き入る.それから境内を抜け,四条烏丸から戻ってきた.

f:id:nankai:20160710090424j:image:w260:right2012年に44年ぶりに僧堂に入ったとき,「お前はこの44年間どこを放浪していたのだ.僧堂は常にここにあったのだ」と言われているような気がした,と書いたが,それだけに毎年一度は,時間を作ってでも僧堂に行かなければと思う.このような在家のものの座禅会は,古くから京都や鎌倉臨済宗の寺で行われてきたし,故郷の宇治にある曹洞宗の興聖寺でも日曜日の座禅会が行われていた.父親は晩年,興聖寺の座禅会にかよっていたようだ.

座禅会はそれぞれにほんとうに長い歴史がある.日本列島に仏教が伝わり,その後,黄檗,曹洞,臨済禅宗が伝わり,その時代その時代にあわせながらそれ以来続いている.日常とは異なる長い歴史のなかの時間に身をおくことは,ほんとうに大切である.坐って最初は,こちらの数学の問題の解答の不備な点が浮かんだり,自治会の仕事の段取りが浮かんだり,また,今改訂している原稿の骨子が浮かんだりと,いろいろ浮かぶが,一通り出つくすと,少しは何もない時間が過ごせた.などなどいろいろ考えた次第である.合掌.

hatehei666hatehei666 2016/07/21 20:35 そうした座禅会にお出席しておられたのですか。私は最近糖尿病の合併症がひどく、足首のしびれがあって、座禅の姿勢はとれなくなりましたが、信仰者にとっては、隠れた場所での一人の目を閉じての祈りに似ていると思います。自己中心的な祈りでなく、あの人は病気だけどどうしているか、この人はどうか、為政者が平和を追求できるようにといった執り成しの願いが、無限に広がってゆく感じがします。そうした静思の時はとても貴重ですね。

nankainankai 2016/07/22 08:54 数年前まで、もうこの生のうちにもういちど座禅することはないだろうと思っていたのですが,OB会ができて2年目に連絡がつき,年に一度の座禅会に参加するようになりました。
ほんとうに貴重ないっときを過ごさせていただいています。

2016-06-30 今夏の参議院選挙に対する生長の家の方針 このエントリーを含むブックマーク

生長の家が出した今夏の参議院選挙に対する生長の家の方針を読んで驚いた.さらに今夏の参議院選挙に対する生長の家の方針(その2)が追加された.いずれも実際に読んでみてほしい.

当教団は、安倍晋三首相の政治姿勢に対して明確な「反対」の意思を表明するために、「与党とその候補者を支持しない」ことを6月8日、本部の方針として決定し、全国の会員・信徒に周知することにしました。その理由は、安倍政権は民主政治の根幹をなす立憲主義を軽視し、福島第一原発事故の惨禍を省みずに原発再稼働を強行し、海外に向かっては緊張を高め、原発の技術輸出に注力するなど、私たちの信仰や信念と相容れない政策や政治運営を行ってきたからです。

憲法改正を急ぐ「おおさか維新の会」、および安保関連法案に賛成した政党(自民党、公明党、日本のこころを大切にする党、日本を元気にする会、新党改革)とその候補者を支持しないことを表明します。

とある.これは現総裁である谷口雅宣氏のブログ唐松模様6月10日でも明言されている.また立正佼成会もこの生長の家の方針に賛意を表明している.現内閣の閣僚の過半数を占めるいわゆる日本会議には,生長の家からの者が少なくない.というかその中核をなしている.それについては『日本会議の研究』等をみてほしい.日本会議内の元生長の家信者たちについて「生長の家方針」では次のように明確に述べている.

当教団では、元生長の家信者たちが、冷戦後の現代でも、冷戦時代に創始者によって説かれ、すでに歴史的役割を終わった主張に固執して、同書(『日本会議の研究』のこと)にあるような隠密的活動をおこなっていることに対し、誠に慚愧に耐えない思いを抱くものです。

生長の家については個人的に思うところが多い.というのは,私の故郷である京都東南の宇治の地に生長の家別格本山があるからだ.その歴史などは「歴史」の項に詳しい.別格本山のサイトの表紙の写真にある山と街の境に小学校がある.小学校の裏山の竹藪を通り抜け南に歩き,途中で左に折れて宇治川に出る山道を歩いて行くとこの別格本山の建物がある.今の大きな道場は小学校6年生の頃に出来たように思うが,その前からここにいくつかの建物があった.山懐にありまた宇治川にもすぐのところで,これらの建物は身近であった.

70年前後の学園闘争の頃,民族派学生運動を担ったのが成長の家の学生で,また当時から生長の家は自民党の強固な支持母体であった.それで私は,生長の家は結局あんな右翼宗教だというふうに考えてきた.私は,山本宣治の墓のことも書いているが,生長の家のこの別格本山は,山宣の実家の宇治花屋敷にも近く,山宣の宇治に何でこんな右翼宗教団体がいるのだ! と思ってきた.

近年,生長の家が自民党系の組織に出てこないことは少し知っていたが,この「方針」は知らなかった.また,生長の家が脱原発を明確にしていることも知らなかった.万物共生・原発廃炉という私の主張に近いものである.宇治川の流れが彼らを変えたのかも知れない.また,もういちど『生命の実相』という生長の家の基本書も学ぶところがあるかも知れない.『生命の実装』を読んで脱原発,など,この本をなんども読んだという極右おばさんの稲田朋美など思いもよらないことだろう.日本語のことわりの中からそのいのちの形を今日に受けつぐように語り出すという私自身の人生の課題を,もう一歩前に進めるためにも学ばねばならない.

このような宗教団体の態度表明自体,これもまた時代が大きく転換していることの現れだ.旧来の右や左ではない,別の対立軸が浮かびあがってきている.一言でいえば経済第一か人間第一かである.これまでここは詳しくいわなかったが,この人間は,近代主義的人間ではない.万物と共生する人間である.ここをもっと深めなければならない.歴史は大きく動き,一人一人の生き方が問われる時代であることを改めて確認する次第である.

A0153A0153 2016/06/30 19:03 成長の家=右翼=自民党応援団右派と思っていたのですが、今はどうも違うようですね。2代めのブログを見ますと、各個人の判断を重視(それは信仰の基礎でもありましょうけど)していますね。創価学会も、公明党の方針そのまま支持でなく、各個人の判断重視に転じてほしいものです。公明党は政治屋に完全になっている、そんなん風に感じます。

nankainankai 2016/07/02 17:20 安倍ファシズムの前に、宗教界も大きく分岐しはじめているようです。「慙愧に耐えない」とまで言われて日本会議の中心メンバーはどのように考えているのでしょう。

それにしても創設者がファシズムの弾圧下で獄死した創価学会です。このままではいかないでしょう。婦人部のまじめな活動家も知っていますが、もう一歩煮詰まったとき,ここが大きく割れてゆくことは避けられないでしょう。それがファシズムを止めるのに間に合うかどうかが問題です。

hatehei666hatehei666 2016/07/21 20:40 生長の家の方針転換について、貴重な情報を頂きました。福島原発に対する確たる発信力、主体が西日本なのに、こう書いたことにむしろ驚きを感じました。

nankainankai 2016/07/22 08:47 生長の家の転換については,私も最近知ったのです。

生長の家の宇治別格本山は琵琶湖から山塊の間をぬって流れてきた宇治川が,宇治の町に出るところにありますが,この川を見ていると,福井の原発に事故が起こり琵琶湖が汚染されることはなんとしてもとめねばならないと,思います。

安倍ファシズムに対してこのように宗教組織が声をあげることは,ほんとうに貴重で,故郷に別格本山のある生長の家が声をあげたことを,懐かしくかつ嬉しく思っています。

2016-06-24 イギリスのEU離脱 このエントリーを含むブックマーク

イギリスの国民投票でEU離脱への投票が過半数を超えた.今後,EUと現イギリス政府との間でどのようなやりとりになるかはわからないが,欧州の統合という方向が崩れることはまちがいない.また,スコットランドはもういちどイギリスからの独立をすすめ,スコットランドとしてEUに残ろうとするだろう.北アイルランドでもイギリスからの独立を求める声がこれまで以上に深まるだろう.こうして大英帝国は解体してゆく.

EUとはドイツの独占的な金融資本が,フランスなどの資本と組んで欧州を自らの小帝国として支配し,資本主義を少しでも延命しようとするものである.今のEUは実質的に,独仏英伊などの有力諸国の首脳の間の非公式協議で,重要政策が正式提案の前に決まってしまう非民主体制である.あるブログで教えられたのだが,EUの前身であるEC(欧州共同体)について堀田善衛はその「幹部たちのほとんどは旧貴族です。つまり、旧貴族の子弟たちが、今ではECをすべて取り仕切っているということになります。」(堀田善衛著『めぐりあいし人びと』集英社、1993年)と書いているそうだ.このEUの支配層をさらに産軍複合体が裏であやつる.このようなEUに,イギリス国民が怒ったというのが,ことの半面である.

もう一つの面は,いわゆる難民問題とそれを受け入れる余裕がなくなっているという経済の現実である.昨年2015年になって,西洋世界の難民問題が一気に表に現れた.個別の政府の対応という問題をひとまず置いて,難民問題の根本の原因を考えると,それは,800年におよぶ西洋の非西洋に対する収奪の結果として社会的な基盤が崩れた地域からの,生きるための大移動であることがわかる.奴隷貿易とその後の植民地支配によってアフリカ各地の社会基盤は大きく崩れ,それは今も続いている.また,第1次世界大戦後,欧州の支配者は中近東に各地域の複雑な民族の分布を無視して直線的な国境を引いた.分断支配が彼らの基本である.いずれもが,欧州世界の利益のためになされてきたが,その結果として,今日,難民問題が広がっている.

かつて,紀元300年の頃,ゲルマン民族の大移動があった.北方のゲルマン民族が地中海世界に進出したのである.そしてそれはさまざまの経過をたどったが,ローマ帝国の崩壊と古代世界の解体をもたらした.難民の大移動は現代のゲルマン民族大移動である.この大移動は,西洋資本主義世界の何らかの解体をもたらさざるを得ない.

このように,イギリスのEU離脱の背景には,資本主義の終焉という歴史の避けがたい趨勢がある.資本主義とは中心部が周辺部を収奪しながら拡大するシステムそのものであり,拡大・成長は資本主義の存在条件である.ところが地球は有限である.もはや現実に拡大する余地はない.したがって,拡大のシステムとしての資本主義は終焉する.

このとき,まず起こるのは民族主義,排外主義の台頭なのである.拡大し得ない以上,ものを分けあい循環させてゆくしかないのであるが,その前にまず取り合いが起こる.それが現在の民族主義,排外主義である.イギリスの今回の決定もこの排外主義が基調にある.アメリカではそれがトランプ人気になって現れている.イギリスの離脱派のある指導者と,アメリカ大統領候補トランプとなんとよく似ていることか.

移民反対の排外主義と,強欲なドイツなどの資本に利用される現在のEUへの怒り,この両面があわさって今回の離脱決定となった.

前にも書いたが,今日,唯一拡大しうる分野は兵器産業である.資本主義は戦争で儲けるしかなく,紛争をあおりファシズムに走る.現代世界の紛争はこのファシズムが作りだしたものである.現代資本主義の中核はアメリカ産軍複合体である.彼らは,東アジアにも緊張を生みだし,日本の防衛大綱も改定させた.尖閣問題もこの産軍複合体の手の上でのことである.しかしこの紛争をあおる方法は,さらなる難民を生みだし,西洋世界の解体を加速させる.

客観的な事実として,またどれだけの時間がかかるかは別にして,帝国アメリカは終焉に近づきつつある.今回のイギリスのEU離脱は,実は帝国アメリカ崩壊の現実過程の序章となるだろう.

日本の安倍政府は,一見民族主義の装いを取りながら,その実,国民の金融資産を株式市場などにつぎ込み,そこを通して産軍複合体に売り渡し,政治的にも彼らのおこす紛争を小間使い的に引きうけようとする売国政府である.参院選がどのようになるかはわからないが,アベノミクスはIMFからさえ,その破綻を指摘されている.IMFアベノミクスの目標「達成困難」…報告書日本は「アベノミクス」を放棄するべきだ―IMF日本ではほとんど報道されないが,これが事実であり,この経済政策の破綻が広まれば広まるほど,逆に改憲を推し進めて権力を維持しようとするだろう.しかし,このままでは,日本自体がアメリカに先立って崩れてゆく.

歴史は大きく動いている.われわれの側からする歴史の趨勢は,経済第一から人間第一への転換である.民族主義や排外主義を乗りこえ,ものを分けあい循環させながら万物が共生する世を生みだしてゆく.破壊のなかから建設されるべきものは,固有性と普遍性が統一された人間の生きる場である.人間原理にもとづく新しい世が,崩壊する帝国のもたらす混乱と混迷からの活路である.

2016-06-05 市民と野党の共同アピール このエントリーを含むブックマーク

f:id:nankai:20160605113603j:image:w260:right3日金曜日,夕方,西宮北口からすぐの広場であった,「市民と野党(5党)の共同アピール集会に行ってきた.この集会の案内そのもは5月3日にもらっていた。このような野党や関連する人々の取り組みが,日本の各地で行われているのだろう.ここには新社会党緑の党まで主催者になり,知りあいの緑の党の市会議員もスタッフの腕章をしていた.

この集会の詳しい様子は,うえにリンクしたIWJの録画を観てほしい.100人に満たない集会であったが,地元の関西学院の学生もふくめて,多くの人が語っていた.行ってみると,地元の知りあいの共産党系の夫婦,解放教育運動の昔の教員時代の知りあいの元教師,また別の西宮の市会議員などなど,昔なら同じ所にいるはずのない人らが集まっていて,やあやあとあいさつをかわす.こういう時代になってきたのだと思う.

日本の安倍政府は,福島の核惨事をまさに利用して,資本主義のゆきづまりをアメリカの指示のもと,ファシズムでのりこえようとしてきた.発売中のサンデー毎日6月12日号には,スノーデンの独占インタビューが掲載されていることを天木さんのブログで知った.その中で,スノーデンは「日本で近年成立した特定秘密保護法は、実は米国がデザインしたものです」と語っている.まさにアメリカの指示である.

それでも根底にあるのは,アメリカが,崩壊しつつある今日のローマ帝国という,避けることの出来ない客観的事実である.そして崩壊しつつあるこの帝国アメリカに従属し尽くすことしか他に道のない日本の支配層,それに操られた安倍政府である.これに対し,日本の若者から老人まで世代や社会的位置をこえた,反ファシズムの運動が,大きく立ち現れてきた.今はその渦中である.この運動はもとより多くの課題をもち,また選挙を主眼にしていても議会主義の枠の中では収まらないものであるが,しかしまた一歩一歩段階を追わねばならないこともまちがいない.必要な歴史段階を観念で飛ばすことは出来ない.それで,このような新しい運動にには,4月以来何かと多忙であるが,出来るだけ出かけるところへは出て,昔の知りあいたちと議論をするようにしている.

f:id:nankai:20160607131921j:image:w160:leftf:id:nankai:20160607131917j:image:w160:right追記:2冊の本を読んだ.一つは,矢部 宏治著の『日本はなぜ、「戦争ができる国」になったのか』である.もう一つは,植草一秀岩上安身川内博史・木村朗著の『米国が隠す日本の真実〜戦後日本の知られざる暗部を明かす』である.いずれもが,日本の現実を通して今日の世界の実際を暴くものである.5月3日に「今日,唯一拡大しうる分野は兵器産業である.強欲資本主義は戦争で儲けるしかなく,紛争をあおりファシズムに走る.現代世界の紛争はこのファシズムが作りだしたものである.」と書いたが,安倍政治がまさにそのもとでアメリカの最後のあがきに従属追随しようとしていることが事実で以て書かれている.

客観的な事実として,またどれだけの時間がかかるかは別にして,帝国アメリカは終焉に近づきつつある.帝国は戦争によって解体する.ベトナム戦争,イラク戦争,アフガン戦争,この戦争が帝国アメリカの崩壊のはじまりであった.さらに経済戦争である.政治力,軍事力を背景に基軸通貨としての優位性を最大限に用いて,新自由主義の弱肉強食拝金主義経済を進めてきたアメリカの方法は,実はそれしかなかったのである.しかし土台において国内産業は衰退の一途をたどり,いまや軍需産業と情報産業しか優位性はない.

帝国アメリカは現代のローマ帝国,崩壊過程に入ったローマ帝国である.アメリカとの関係は,崩壊しつつある帝国との関係をどのようにするのかという問題である.帝国アメリカを率いてきた産軍複合体の力は今しばらく強大である.東アジアにも緊張を生みだし,日本に戦争法も作らせた.

自民党は,かつての自民党ではない.アメリカのもとで軍を世界に展開しようとするファシズムの党である.もとよりマスコミもこの本質を伝えない.かつて自民党に投票してきた層が同じ考えのまま変質した自民党に投票する.搾取・収奪のためのあらゆる合法的方法がなくなったとき,資本主義はその維持のためファシズムを登場させる.それが9.11以降の世界である.そのことも詳しく述べられている.

広島・長崎・福島を経た我々にとっては,アメリカから独立するかどうかの問題に終わってはならない.アメリカ問題は人類全体の問題である.原発の問題もまた,原発に依存しないエネルギーを開発して原発を止めると言うだけの問題はない.アメリカの核戦略に対して核兵器の本当の廃絶という問題である.つまり,日本において顕在化した諸問題の根拠を遡ると,アメリカの存在や核兵器の存在をそのままにして,日本だけが脱原発しアメリカから独立するという問題ではないことがわかる.

八〇〇年の経済を第一とする西洋の時代のその行きついた果てが,帝国アメリカである.人間原理にもとづく新しい世が,崩壊する帝国のもたらす混乱と混迷からの活路である.これ以外にない.新しい世をどのように生みだすのか.ここに人類がかかえる最大の問題としてのアメリカ問題がある.ここにまたアメリカからの独立という問題の真の意味がある.原爆と核惨事を経験したわれわれは,アメリカ問題の当事者である.この立場と観点をしっかりもって,深く掘り下げることが必要だ.それなくして対米自立もまたありえない.等々考えさせられる本であった.

umryuyanagi104umryuyanagi104 2016/06/07 17:22 こんにちは〜♪
公私共にとてもお忙しいご様子、お体の具合はいかがですか?
回復は順調ですか?

nankainankai 2016/06/07 22:59 ありがとうございます.

体の方は,年相応に疲れを感じるときもありますが,何とかなっています.年に一度の健康診断で,昨年も再検診の項目がありましたが,それもクリアーしました.

昼間は地域にいるので,暇人と思われていますが,あいかわらず夜3日授業をしています.気分転換をかねて問題づくりもやっていますが,なかなか切替が難しいです.

大きく変わりつつある住宅街の自治会の代表をしていて,なかなか気の休まるときがありません.

しかしまあ,いろいろすることがあるのもそれでいいではないかと,やっています.

umryuyanagi104 さんもどうかお元気にやってください.金沢に行く時間が出来そうにありません.

numapynumapy 2016/06/10 11:43 おはようございます。
お元気そうで何よりです。
それにしても世界はどこへ行くんでしょう?日本は?
参院選で、改憲組は3分の2を超えるかもしれない。
それが何を意味するのか、改憲支持の人たちは
イマジネーションが欠落してますね。

nankainankai 2016/06/11 09:24 世界は大きな混沌をくぐらなければならないのか,とも思います.

欧州の難民問題は現代版ゲルマン民族大移動ですね.昔のゲルマン民族大移動がローマ帝国を崩壊させたように,難民問題は西洋世界を大きく変えるのではないでしょうか.

その中で日本は非西洋で最初に資本主義になったところです.その経験を踏まえれば,もっと独自の役割を担えるのですが,逆にこの西洋世界に従属して,あるいはその先頭に立たされて,最初に崩壊しかねない現状です.

今の日本は,学校も地方議会も行政も、もちろん国家官僚も,大きく土台のところで腐っています.ファシズムか否かの分かれ目が迫っているようです.それぞれの立場で,やつらを通すなと,やってゆきたいです.