人柱力と尾獣についての資料です。
下手なスケッチつきのレポートです。

.人柱力と尾獣



【一尾】 守鶴 しゅかく



モチーフは狸。特に守鶴という僧侶に化けた狸が汲んでも尽きないお茶を沸かしたという逸話や、
この守鶴という僧侶のもとに、狸が化けた汲んでも尽きないお茶を沸かす茶釜があったという逸話があるが、
いずれにしろこの"守鶴"とはこういった逸話からもじられてきた名前であると推測される。*1
本編においては風遁を自在に操る巨大な狸。体に不思議な紋様がある。
性格はガマ吉によって"ファンキー"と称されるほど、言動が軽いような印象があり、
暴れっぷりに思い切りが良い。
人柱力であった我愛羅はいつ守鶴に乗っ取られるか分からないために、
睡眠不足であり、目のまわりには一尾の人柱力特有の隈があった。




【二尾】 又旅 またたび

    • 【人柱力】 :二位ユギト



モチーフは化け猫、猫又と思われる。歳を重ね妖力をもつようになった猫で
尾が二又に分かれているものである。*2
本編では炎を自在に操り、飛段や角都を苦しめる。
その獰猛な虎のような姿に似合わず女性的な喋り方をし、
おそらく尾獣の中で(尾獣に性別があるかは不明だが)紅一点と言える存在。
人柱力である二位ユギトはビーとまではいかないまでも、
尾獣化を駆使できるレベルまで人柱力の力を制御できていた模様。




【三尾】 磯撫 いそぶ

    • 【人柱力】 :やぐら



外見のモチーフは大亀、甲殻類と思われるが、
その名の通り磯撫で<いそなで>という妖怪のエピソードもモチーフになっていると思われる。
磯撫では巨口鰐とも呼ばれる怪魚で、サメに似た外見をもち、
まるで水を撫でるように泳いで音もなく忍び寄り、船に襲い掛かって人を食すとされる。*3
本編では大亀のような姿をしており、大人しく、やや頼りないような喋り方をする。
故あって、やぐらから野放しとなっていたところをトビに捕えられる。
人柱力であるやぐらは四代目の元水影であるが、
トビに操られていた可能性が高く、彼が支配していた時代は、
霧隠れの里は血霧の里と呼ばれるほど荒んだ状態にあった。




【四尾】 孫悟空 そんごくう

    • 【人柱力】 :老紫



外見のモチーフは猩猩<しょうじょう>やゴリラ、獅子と考えられるが、
その名の通り『西遊記』または『ドラゴンボール』の孫悟空(大猿)そのものとしてもよい。
本編では誇り高き仙猿の王。ただし誇りが勝ちすぎて傲岸不遜というわけではない。
人柱力という形で自分たち尾獣の存在を否定し、力だけ取り込もうとする人間に
敵意を抱いてはいるものの、ナルトに対して一定の理解を示し、
自分が持つ人間という尺度にとらわれず発言するなどの懐の深さがある。
人柱力の老紫は土影・オオノキよりも頑固だと四尾に言わしめるほどだが、
熔遁を操るなど、腕は確かだった様子。最後の最後で、頑固さを緩め、
尾獣である四尾・孫の存在を認めるような口ぶりで四尾に語りかけた。




【五尾】 穆王 こくおう

    • 【人柱力】 :ハン



モチーフはイルカ+馬。恐竜のような外観を持っている。
その名の穆王<ぼくおう>は穆王八駿という特別な馬を操り異民族との戦を制したといわれる。*4
イルカの方のエピソードは不明だが、上述の者とは別に暴君として活躍した穆王もいる。*5
その脚力を活かした突進攻撃が得意なようで、八尾に傷を負わせた。
一人称「私」から感じ取れる話し方は気高さや品位を感じさせる。
人柱力のハンは蒸気の力を利用して戦う。




【六尾】 犀犬 さいけん

    • 【人柱力】 :ウタカタ



モチーフは蛞蝓<なめくじ>、蛭<ひる>といったものと思われる。
同じような姿をもつ蛞蝓<かつゆ>は這って歩くのに対し、
六尾・犀犬は足を持っており似て非なる存在。
その名の"犀犬"は中国にルーツをもち、
地中に棲む盲目の犬であり、モグラのように地中を自在に移動する。
幸運を招くので、うまく飼えれば家は繁盛するとされる妖怪。*6
本編の犀犬はやや訛りがかった喋り方をし、回りくどさやマイペースさも感じる。
毒ガスを使う等、姿に違わず毒々しい攻撃を使う。
人柱力であるウタカタはシャボン玉状に発生させた泡沫を爆発させる攻撃を使う。




【七尾】 重明 ちょうめい

    • 【人柱力】 :フウ



外見のモチーフはカブトムシや他昆虫を思わせるもの。その名の重明は、
後述する牛鬼に対して弓をひいた愛洲重明なども考えられるが、
中国に双睛という鳳凰に似た鳴き声で鳴く伝説の鳥がおり、
この別名が「重明<ちょうめい>の鳥」と呼ばれるところを出典としているとも考えられる。*7
本編の重明は6枚の翅<はね>と尾を持っており、
人柱力であるフウが鱗粉を使ったり、蜻蛉のように飛び回ったりすることから、
カブトムシだけの特徴を持つわけではないようだ。
一尾・守鶴のようにファンキーでノリが軽いところを感じさせる喋り方をする。
フウも剽軽な話し方をし、語尾に「〜っす」をつけるのが特徴。




【八尾】 牛鬼 ぎゅうき

    • 【人柱力】 :キラー・ビー



モチーフは牛と蛸。足が蛸足のように吸盤がついていて、相手を搦め捕ることも可能。
その名前の由来である牛鬼は主に海岸に現れ浜辺を歩く人間を襲うといわれている妖怪。
頭が牛、胴体が鬼または蜘蛛のようなものとされている。*8
本編の牛鬼は雲隠れの里を幾度にもわたって災禍をもたらした暴れっぷりを見せるが、
人柱力であるビーの人柄にふれ、現在では随分丸くなり、世話焼きなところを時折覗かせる。
ビーには「八っつぁん」と呼ばれ、友達のような存在である。
墨を吐くなどの蛸のような術を使い、足である部分は切断されても再生できるようだが、
牛の部分にあたる顔の部分、特に角は三代目雷影に折られたきりそのままである。




【九尾】 九喇嘛 くらま



モチーフは妖狐、金毛九尾の狐である。文献などに記される逸話にある玉藻前など、
人間を惑わす存在、絶大な妖力をもつ存在として描かれることが多い。*9
本編でもご多分に漏れず絶大なチャクラをもち、他の尾獣とは一線を画す存在である。
人柱力であるナルトに対して、はじめは敵意や憎しみを抱いていたが、
ナルトとのチャクラの綱引きに敗れた後、徐々にそれらは緩み、
ついにはナルトに完全に手を貸す形となる。
ややべらんめえのきつい口調で話すことが多く、悪態づくことが多いが、
その根本は悪意の塊とは言えない。
その名の九喇嘛は『幽☆遊☆白書』の妖狐・蔵馬からと思われる。