OLDIES 三丁目のブログ

森羅万象・魑魅魍魎を楽しみ・考える不定期連載ウェブログです。本日ものんびり開店休業中。

高林雪山師の日本気功と精神世界


 著者の高林雪山師は79歳で『新竹取物語』を出版してから脱力して怠けていたがこれではいけないと一念発起し、ベランダで歩くことから始めたという。
 そして試行錯誤を繰り返し霊界からの通信や書物でも勉強し、日本気功法の型が出来上がったという。
 日本気功法については冒頭に説明があります。独立した運動ではなく、21の型を一連で行うもので、通しで行うと40から50分くらいかかるそうです。見たところ、太極拳の一連の動作に似ていると思いました。

 高林雪山師はもともと精神世界に縁のあった方らしく、昭和3年、21歳の時、雑誌広告で大阪の霊術家を知り、給料6カ月分を支払って1週間霊術の修行を受けたという。
 その霊術家とは高石市の祖父と孫娘の二人暮しで、二人から交互に霊術を学んだそうです。
 後にその家があった場所を訪ねたら風景が一変していたという。また、お二人の名前も忘れたといいます。
 高石市にそんな方が住んでいらっしゃったのですね。この霊術とは一体どんなものだったのでしょうか。

 その後中国に渡り、戦時中に発疹チフスにかかり臨死体験をされたそうです。
 帰国して49歳になってから21日間の断食修行を行い、その後7年間放浪の修行を行った。その間、天狗の声を聞くなど色々な霊体験をしたそうです。
 このようにもともと不思議な力を持っていて、カリスマ性もあったようです。
 それで人を育てることの大切さを実践しようと社会福祉法人初生会・初生保育園を設立し、その職員さんを相手に気功法を教えていると普及していったそうです。中国の気功師ともつながりができ、「日中気功科学研究会」を設立。
 巻末に「日中気功科学研究会」の本部支部一覧が掲載されていますが、13も掲載されています。75の支部を設立予定だと書かれています。(ただ、現在「日中気功科学研究会」を検索しても出てきません。)
 この気功法を普及するために協力者を募ったところ、竹藪に2億円を放置した方ご本人から電話があり、協力してくれることになったという。

「竹やぶから不適切な2億円騒動」(1989年)【TBSアーカイブ秘録】
  https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/1050628?display=1


……という風に高林雪山師はかなり神がかったカリスマ性があり、人脈も広い方のようです。
「全国天狗研究会」「霊智哲学研究会」なども主宰しているようです。(2024年現在、検索しても出てきません。)
 そのような精神世界系の方なので、本書の内容も半分は高山師が得た霊的知見の記述となっています。そのため本書も気功法・健康法の本というよりは精神世界に分類されるべき本となっています。
 
 本書の記述によると、1987年2月23日に大マゼラン星雲の超新星が爆発した(超新星爆発の光が地球に届いた)そうです。
 その日に生れた少女が「21世紀初めの地球の未曾有の困難を救う救世主メシア」だそうです。

 検索すると、確かにその日、超新星が発見されています。

[wikipedia:SN 1987A]

 その日生まれた女の子は大勢いるはずです。2024年現在、37歳になっているはずです。
 高林師は彼女が12歳になった時に彼女の使命を伝えるつもりだという。その時高林師は91歳になっているはずだから、91歳まで生きるつもりだということです。
 果たして高林師は救世母となる少女に出会うことができたのでしょうか。

……という風に、本書も後半になるとな、なんだってーーな記述が増えてくるのですが、ともかく高林師の驚くべき驚異の世界てんこ盛りで、忘れ去られるには惜しい方だと思いました。


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「付和雷同」で「ヒット曲」【社会物理学】


2024年2月29日朝日新聞
(明日へのLesson)特別編:著者がとく 全卓樹さん
 「銀河の片隅で科学夜話」×大阪大学入試
   https://www.asahi.com/articles/DA3S15874825.html

付和雷同する人間の心が、ヒット曲を生み出す――。物理学者で高知工科大教授の全卓樹さん(66)は、著書「銀河の片隅で科学夜話」の中で、この結論を導き出した有名な実験を紹介した

「アーティストたちの楽曲への人々の評価は、皆が独立に判断するときは人気曲と不人気曲、そしてその間の曲と広くばらつくが、他人の評価を参照しながらの評価では、皆の意見に引きずられて少数の人気曲とその他の不人気曲に分極する。人気曲が一目瞭然な設定だと分極はなお極端になる」

>多数決の意思決定において、自説を譲らない2~3割の人がいると、その意見が最終的に集団の意向を決定づけてしまうという結果が分かりました。

>米国の大学では、巨額の報酬でIT大手「GAFAM」などに移る研究者が結構います。公になるはずの科学的知識が企業に囲い込まれてしまうのはちょっとかなしいですよね。

>本編で全さんは、多くの他者の判断を参考にして決める人間の心性は、食料調達が難しかった先史時代に、「人類が獲得した形質なのだろう」と推測した。狩りの獲物や果物がなる場所といった情報が乏しく、他者からの伝聞は貴重な情報だった、というわけだ。また、敵対集団に囲まれた原始部族社会では、集団の素早い意思統一の方法としても、付和雷同は効率的だったのだろうとした。


私はむしろ多数派に反対して少数意見を言いたくなるタイプだ。
集団社会に溶け込めないので原始部族社会では生き延びられなかっただろう。

 
  


2024年3月9日朝日新聞
他人の評価が生むヒット曲、多数決は「頑固者」次第…
数理で探る社会
 https://www.asahi.com/articles/ASS377KLDS35UCVL020.html


>ほかの人の評価が見えず個々人が独立に判断するときは、楽曲への評価は、人気曲、不人気曲、そしてその間の曲と広くばらつきます。しかし、他人の評価が見える場合は、皆の意見に引きずられて少数の人気曲とその他の不人気曲に分かれるということです。

> 多数決の意思決定では、自説を譲らない少数の人間がいると、他人の意見を参考にする「浮動票タイプ」のその他大勢の人たちの意見の修正が繰り返し行われます。

 何人の集団で実験するかで違うのですが、17~30%弱の譲らない人たちがいると、その人たちの意見が最終的に多数意見となってしまいました。多くの人が少数の確信を持った人たちになびいてしまうわけですね。

 現実世界でも、エネルギー産業であれ、医師会であれ、たばこ産業であれ、確信を持った少数派が強大な影響力を振るうのはなぜか、という疑問に対するひとつの答えになると思います。


>米国の大学では教授などのポストが限られていることもあり、高額報酬で巨大テック5社「GAFAM」などに移る研究者が結構います。公になるはずの科学的知識が企業に囲い込まれてしまうのはちょっとかなしいですよね。

>社会物理学はいますぐに社会を変革することはできませんが、研究が積み重なれば社会の不便さや居心地悪さを改善することに寄与するのではないかと思います。


カネも権力もない泡沫ブロガーの私が何を主張しても少数派のままですが、
カネも権力のある1%の特権階級が99%を支配できるという理論。
   
   
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「自己責任論」から「ハック」「チート」へ

2024年2月25日 朝日新聞
陰る「自己責任論」、希望と危惧―― 文筆家・綿野恵太さん
 https://www.asahi.com/articles/DA3S15871837.html

「最近のビジネス書は、成長指南や自分磨きを説く努力肯定の本にかつての勢いがありません。生まれ持った才能を生かせる場所を見つけろ、ブルーオーシャン(未開拓の市場)を探せ、といった手持ちのカードを生かす内容が人気です。漫画やアニメも、主人公が試練を乗り越えるのでなく、努力不要の異世界転生が流行しています」

「代わってよく使われるようになったのが『コスパ』(費用対効果)、『ハック』(システムを逆用したり効率化したりするテクニック)、『チート』(いかさま、ずる)というのは危惧しています」

「ハックやチートの考えは法の穴を突いたり抜け駆けで利益を得たりするような利己主義の面があり、行きすぎると社会の良識が壊れる手法です。能登半島地震で問題となったSNSでの偽投稿、バズればなんでもありの炎上系や迷惑系などがそうでしょう」

「競争を避けてニッチな場所を求める志向は強まるでしょう。しかしそれは勝者になる逆張りの戦略で、競争社会であることは変わりません」

「社会が大きく変わるとしたら、遺伝や環境のせいにして自分自身を納得させ、ハックやチートに魅力を感じていたのが、『自分が不遇なのは社会の制度が悪いんじゃないか』と動く。そんな人が増えた時だと思います」


私がマスターしたいのは「速読」なのだが、中学2年生の頃から無駄な努力を続けているのに未だにマスターできていない。


衰退した努力神話と自己責任論
 ハックとチートの時代、救いと危うさ
  https://www.asahi.com/articles/ASS2F6RD5S10UCVL00P.html
 ↑ネット版は紙面版より少し長い
  
  
綿野恵太
 https://www.asahi.com/comment/commentator/watano_keita.html
 https://twitter.com/edoyaneko800
 https://note.com/edoyaneko800/

 
  
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