1.福島民報より
震災から2カ月で黙とう
東日本大震災から2カ月を迎えた11日、震災が起きた午後2時46分に合わせ、福島県内各地で黙とうがささげられた。
いわき市岩間町では、津波で地区内の約90戸の大半が全壊し、10人が死亡、今なお3人の行方が分からない。「2カ月目なので、もしかすると見つかるかも…」。行方不明の母(85)を捜し続ける平子みゆきさん(56)はすがる思いで自宅跡を訪れた。
細い雨が途切れることなくがれきに降り続く中、時刻が来ると近所の人たちと一緒にじっと手を合わせた。
【写真】震災の発生時刻に合わせ、犠牲者の冥福と行方不明者の早期発見を祈り静かに手を合わせる住民=11日、いわき市岩間町
2.河北新報より
15日から計画的避難開始 福島・飯舘村
福島第1原発事故の影響で全域が計画的避難区域に指定された福島県飯舘村は13日、全村避難を15日から始めることを明らかにした。計画的避難が実行されるのは飯舘村が初めてとなる。
第1陣は、乳幼児や妊産婦がいる124世帯のうち4世帯。避難先は福島市の公務員宿舎で、当日は村主催の送別会が開かれる。
村によると、東日本大震災が発生した3月11日時点の全世帯は約1800。乳幼児や妊産婦がいる124世帯のうち、53世帯は既に避難先が決まっている。今月末までに完了し、ほかの世帯についても「できるだけ早い避難を目指す」(村担当者)としている。
村は避難先として福島市や二本松市の旅館や公務員住宅などの確保を進めているが、全世帯分には届いていない。当初は今月末までの全村避難を目指していたが、ずれ込む見通しだ。
村は4月22日に政府から計画的避難区域に指定されたが、菅野典雄(かんの・のりお)村長は「あまりに一方的で、村の実情が分かっていない」などと批判した。
村は4月末、全世帯を対象に意向調査を実施。87%が村あっせんの住宅などへの避難を希望した。村はこの結果を基に避難計画書を作成し、県に提出していた。
飯舘村の人口は3月11日時点で6587人。(2011年05月13日金曜日)