NHK大河光る君へ9回遠くの国で藤原為時が花山天皇に中国語を読み上げているシーンがあった。
これまで光る君へで貴族たちが勉強するシーンで書き下し文で読み上げていたのでちょっとびっくり。
日本は我々が思うよりずっと昔から中国語を書き下し文で読み上げていたと言うのが現在の学術的な説だと理解しています。
平安時代はもちろんそうだったので、光る君へのいままでのシーンでそうなっていました。
とは言え、当時の日本人も漢文は日本語ではないことは十分理解していて、仏教のお教だけでなく、漢詩で韻を踏む必要がある事などから、中国語読みも行っていた事も事実です。
その辺のバランスを取るためもあって今回中国語読みなのですが、音も字幕もよくわからなかった。
仲尼 昔夢 周公 久 聖智 莫言 時代過
このまま翻訳機にかけても意味不明でした。 何かの引用でもない。
最愛の妻 忯子 よしこ を失って悲嘆に暮れる花山天皇を慰めるために為時が自作の漢詩を読み上げたと誰かが書いていたので、その趣旨で理解すると、
昔孔子が周公などの聖人は時は過ぎていくと言ってはならぬとおっしゃいましたが、
花山天皇の悲しみは云々
と続くのではないか。
追記
「本朝麗藻」という平安中期の漢詩集に収められていたもの、との事
https://twitter.com/manreki/status/1764468825016373460
で、区の図書館を検索したら本朝麗藻で検索した禁帯出で
群書類従 第8輯 塙 保己一
と言う本に入っているらしい。今度調べてまた追記します。
追記
ネットに載っていました。
https://artexhibition.jp/topics/20240302-AEJ1897142/
該当の部分は
孔子 昔 周公を夢見ること久しく
聖智 言うなかれ 時代過ぎたりと
で「あなたの御代は終わっていませんよ」と励ます歌だそうです。
なるほど。