日本人としての道標ー3
(2)日本人の国民性 心のかたち 「和」の精神
(現在、薄れ、失われつつあるものも含め、取り戻すべく敢えて記載)
①礼節を重んじる心 規律正しさ、「武士道」精神 (義と美意識)
②勤勉性 滅私奉公 働くことは喜びであり美徳
働きが共同体の役に立つことを自らの喜びと感じる心を持つ
③忍耐心 我慢強さ
④公徳心 倫理感 もののあわれ・義理人情・心の機微・憐憫の情
⑤名誉を重んじる信条 「恥」を知ること
⑥勇気 愛国心
⑦自己犠牲の精神 献身的
⑧匠の技を敬う心 士農工商の序列の3番目に「工」を入ることに表される
刀鍛冶の技術・造船技術・測量技術・伝統工芸・日本画・食文化
「道」がつくもの 華道・茶道・香道・武道など洗練されたものが多い
刀鍛冶の高い技術が、種子島に初めて鉄砲が伝来し、僅か30年の間に、長篠の戦当時世界1 の鉄砲生産量を誇るまで国内に浸透。
(3) 日本人の知恵
①斬新さと創意工夫 織田信長が長篠の戦で鉄砲を用いた3段戦法は
欧州で同じ戦法が用いられたのは約60年後という斬新なものであった
②織田信長は当時、世界に類を見ない大型船の側面を全て鉄で覆う
鉄鋼船建造による海戦で大勝利を収めた、
また、兵農分離を目的に城下に常時戦闘集団を配置し、
楽市・楽座という税の恩典を与え、商売繁盛を図る
検地による増収策、南蛮貿易による異国文化の吸収など偉才を発揮した
③教養の高さ
識字率の高さは世界トップ水準にあった。寺小屋の普及により読み書き算盤が一般庶民に定着し、算盤での計算能力も高かった。
明治維新当時の識字率は 男43% 女10%と産業革命下にある英国より高かった
④加工文化
漢字の伝来に対し、表意文字と表音文字とに使い分けを行い、
平仮名・片仮名を発明した。そのまま受入れるのでなく、
既存文化に工夫しながら独自性を発揮しながら組み入れを図った。
先の素材を輸入し、加工品を輸出するという輸出立国にも繋がる知恵となった
⑤国家の危機への対応能力の高さ
明治維新・太平洋戦争の敗戦・バブルの崩壊と国家存亡の危機を乗り越え、世界の大国となった活力の凄さ
⑥相互扶助
地元の商人・篤志家が経済支援を行い、「私塾」・「寺小屋」を支えた他
頼母子講の存在など、相互に支援していく「お互い様」の風土を持つ
⑦技術力の高さ
明治維新以降も造船技術や航空機製造技術など多くの分野で世界最先端
技術の開発実績を多く持ち、「ものづくり」で世界を圧倒し、技術立国で
飛躍的な経済成長を遂げた国家であること