ラグーンプール

プール/バー/スコール/ジャングルバ

さて、ようやく“何もしないをしに行く旅”を実践する日である。それこそホテルを出ないで1日のほほんと過ごせるところという事で、実は今回一番こだわったのはホテル選びであった。んな感じで泊まったマクタン島のホテルは、ホテルと言っても巨大な建物があるわけではなく、7ヘクタールの広大な敷地の外周に沿って道があり、その中に点々と数部屋ずつのコテージが点在している造りになっている。んで、そのコテージ群で囲んだ中に白い砂浜を敷き詰め*1、さらにその中に海から水を引きこんだラグーンプールがあるのである(魚もいた)。
つまり、例えば夜寝苦しくて不意に目がさめてしまっても“ウェエァアーイ!”と奇声を発してバルコニーを飛び出せば2〜3歩でラグーンに飛びこむことが出来、満足したらそのままバルコニーから部屋に戻れる感じなのである。そんなことはしませんけど…(ちなみに、本当に良い部屋だとラグーンプールにはみ出すように建っていて、バルコニーから直接ラグーンに飛びこめたりもするのだが、さすがにそこまでのグレードアップは出来なかった)。一応、海沿いのホテルなので申し訳程度のビーチもあるのだが、こんな感じなので1日ホテル内の砂浜でラグーンプールを眺めながらのほほんと過ごす事に。
まずは、プールの中央にあるキリマンジャロカフェで朝食。カフェの場所までラグーンの中に点々と足場の石がおかれているので、そこをたけし城竜神池よろしくポーンポーンと飛び跳ねていくんですけど、たまに沈む石があったりしてね。嘘です。沈むのはありません。よろい注は時々いますけど…。

朝食後はラグーンプール内に浮かぶ小島にかかるハンモックを陣取ってそこで読書にふける。んで、ちょっと気が向いたら泳いでみたり、ガキどもに混じってウォータースライダーを滑ってみたり(いくつだよ、俺)。その後、陽射しが強くなってきた頃、砂浜の屋根付きゾーンが空いたのでそこに移動し、再び昼寝したり読書したり。喉が渇いたら、プールの中にカウンターの高さが水面と同じで、水の中から注文すると言うバカっぽいバーがあり、そこでドリンクを飲むことも出来ました。物凄い怠惰な休日の過ごし方ですね。良いです。

*1:ボホール島の海岸の砂らしい

『スコール』

忘れてましたが、セブは今、雨季なんで1日に1度くらいスコールがあると聞いていたのですが、昨日は夜だったし、その前は全く降られなかったんでほとんど気になっていなかったんですが、今日は昼過ぎくらいからザッと来ました。とはいっても、屋根付きの場所を陣取っていたので“いずれやむでしょ”くらいの感じで雨を眺めながら読書にいそしんでいたんですけどね。なんとなく、頭ん中では篠原涼子がパードル時代に出した『スコール』という曲が流れてたりして。おっ、ようやく脳内BGMが状況と合ってきた。

バスルーム

とか言って、実際はスコールじゃなくってちょっと長めに降り続いたんで、小降りの時を狙って部屋に戻ったんですけどね。そういえば、部屋のバスルームがまたちょっと変わってまして、バスタブとシャワーが別なのも良いんですが、まず床には玉砂利が敷いてあり、さらにシャワーの横に思いっきり木が生えてるんですよ。本当の生きた木が。地面から直接バスルームの中を通って天井にあけられた穴から屋根に突き出てる感じ(一応、写真をアップして見ますがわかるかな)。で、ここでシャワーを浴びるとどういう事になるかと言いますと、まるでジャングルの中で全裸で仁王立ちしている気分になるという。露出の癖がある人にはちょっといいかもです。

角田光代『かかとのしたの空』

というわけで、今回の旅友本としてここまで読んできた本です。『みどりの月』という本に収められた中篇2本の中の1本。集英社文庫のこの夏のナツイチフェアで“南の島に行きたくなりました”というPOPで宣伝されていた本。そのため“これを読んで南の島に行きたくなってしまったら大変!”と思い、南の島に行ってから読む事に。
仕事を辞め何もしなくなった夫に別れの予感を感じた夫婦が東南アジア放浪の旅に出るというストーリー。日本での全ての家財道具を捨てて、帰るところを無くした上でバックパック一つで、何を求めるのでもない現実逃避の旅に出ると言うのは誰もが憧れるけど代償が大きすぎて出来ないモノ。それだけに、ちょっとでも現実逃避をしたいという気持ちがある人なら、読みながら“南の島でこういう何も考えない旅をしたいなぁ”となるのかも(あ、ただ、クーラーもバスタブもない安いゲストハウスでというのがダメな人は憧れないかな)。
ちなみに、この本で旅しているのはまずタイのバンコクに入り、一旦北に行った後南下。マレーシアを経由してシンガポール、さらにインドネシアビンタン島と言った国を時には1ヶ月近く同じ場所に留まりながらあてなく放浪している感じ。残念ながらフィリピンは通らないのですが、一応国的には全て行ったことのある国なので雰囲気なんかはわかるかな(ここまでの田舎町は電車で通過するくらいしか経験が無いけど)。
で、この本で書かれている東南アジアの人たちのギラギラした感じは、フィリピンだとマニラなら近い雰囲気なのかもしれないけど、セブはもう少しのんびりしてるかな。それでも、モノ売りなんかは結構いて、車が交差点に止まると子供が窓をノックしてきて“タバコを買わないか”と言ってくる。それを断わると次の子供がやってきて“ライターを買え”と言うみたいな感じ*1。そんなアジアの妖しさの中でこの本を読んだことでちょっとは臨場感を味わいながら読めたかな。ただ、これ読んで“このまま南の島に残りたい”になっちゃマズいんだけどね。

*1:タバコ買ってない時点でライターは買わんだろ

ハロハロ

あ、フィリピン料理で日本でも有名なものがありました。ミニストップの夏の定番であるハロハロは元はフィリピンのデザートです*1。現地の言葉で混ぜこぜにするという意味だそうで。かき氷だ小豆(あんこ)だナタデココだゼリーだアイスだと言ったものをごてごて盛ったモノ。定番は紅いもアイスが乗るものらしいのですが、私がホテルで食べたのはバニラが乗ってたかな。ほかには青いゼリーだったり赤いナタデココだったりという妖しいものもごちゃごちゃ入っていたんですが、その味は…。とにかく甘い!。ま、最後に砂糖をバカバカかけてたからなんですけどね。妖しさと甘さで1杯は食べられなかったです。うーん。


俺内ランキング(2005.9.7現在)

  1. 『かかとのしたの空』:角田光代『みどりの月』より(書籍)
  2. ラグーンプール(ホテル設備)
  3. ベジタブルライス:キリマンジャロカフェ(食品)
  4. 『スコール』:篠原涼子(懐かし音楽)
  5. ジャングルバスルーム(ホテル設備)
  6. マンゴージュース:サバンナラウンジ(飲料)
  7. プランテーションベイコラーダ:スイムアップバー(飲料)
  8. ハロハロ:キリマンジャロカフェ(フィリピン料理)
  9. オーケンののほほんと熱い国へ行く』:大槻ケンヂ(書籍)
  10. ミリンダ オレンジ(飲料)

次点:アドボ(フィリピン料理)

*1:フィリピンに来た日本人が作ったかき氷が発祥という説もあるけど