ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

台風

 途中で消えちゃうのかと思っていたら、台風が近づいてきているらしくて昨夜半から雨が降り始め、時として激しく降っている。大して風が吹かないからまだそれほど近くないのか、雨台風なんだろうか。
 昔は台風が来るといったら雨戸に幅木を打ち付けて飛ばないようにしていた。なんせ家そのものがちゃちな木造だったから風が吹けばギィギィと音がしそうなくらいだった。必ず停電して、蝋燭のゆらゆら揺れる灯りの中でじっと通り過ぎるのを待っていた。だから余計に台風が通り過ぎた翌朝がやけに明るく感じたのではないだろうか。台風が接近すると学校が休みになったりしたこともなんだか特別の日のような気がしていた。
 コンクリの箱の集合住宅には今や雨戸なんてものが存在しないし、停電だって滅多にあるこっちゃない。蒸し暑いなぁという程度のことだ。本当は友達と銀座の焼き鳥屋で釜飯を食いながら旅の話をしようといっていたのに、キャンセルになった。

ばんざぁ〜い

 JAXAのロケットがとんだ。二度目の発射で衛星を軌道に乗せるところまでいったんだそうだ。これを打ち上げるのに38億円かかっているんだという。これでこれまでの経費の三分の一だというのだからこれまでだと100億円はくだらないということだ。
 日本のロケット技術は一般によく知られた名前のメーカーがその根幹を担当している。なんとなく原発にその構図が似ているなぁという気がしないでもないけれど、総じてこのあたりは同じパターンを踏んでいる。ここのメーカーの技術をひとつひとつ持ってきてJAXAでそれを統合して動かしている。
 この打ち上げ成功を告げるNHKのニュースはもうほとんど花火でも打ち上げているかの如きお祭り騒ぎとして捉えている。前回もやってきたんだと自慢げなおじさん。嬉しそうな子どもたち。そして昔はこのあたりは電気もなくてねぇ、ランプで暮らしていたんだと語る地元の方。
 そしてゴワァ〜っと飛び立っていくロケットを見送ってから、小学生の子どもが音頭をとって、子どもたちばかりに「打ち上げ成功、ばんざぁ〜いっ!」とやらせる取材班。
 まるで真珠湾攻撃を告げる大本営発表を聴いて喜ぶ皇国少年を彷彿とさせる画面だった。戦後68年が経ってしまって、こういう状況が危険な兆候なんだという意識をだぁ〜れも感じることがなくなっていく。そこに「秘密保全法」を持ち出されても、それが誰を縛る結果になるのか、もうわからない。
 「そうそう、国家の秘密を盗んで他国に有利な状況を作り出す輩がこの国を危機に陥れては大変だ!」という揺さぶりに、無条件で「うんうん」と頷いてしまう。人間は全く学習って能力がないらしい。

2013年09月14日のツイート