【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

  「センバツ」「パ・リーグ」「セ・リーグ」!

東北関東大震災復興のさなか、第83回選抜高校野球大会の開催が決まった。
開催の可否についてはさまざまな意見があったようだが、選手達の夢の実現と被災地への「一筋の」光となることを願い、決めたと言う。
前日まで復興ボランティアで汗を流してた宮城県東北高校ナインは、今度は甲子園から「元気を送りたい」として、旅立っていった。被災者が、被災地が、彼らからもらえる「一筋の光」は実に大きなものがあるだろう。

(久しぶりに最低気温がプラスになった。福寿草が咲き始めた)
一方、プロ野球パ・リーグ」では、3月25日の開幕を4月12日に延期した。仙台に本拠地を置く「楽天イーグルス」の選手たちは募金活動の街頭に立ち「西武ライオンズ」の選手達も募金箱を胸に持った。こちらにも胸を打たれる。
だが何たることか、セ・リーグは予定通り3月25日開幕を決めたのである。犠牲者が一万5千人を超えるとも言われ、いまだに36万人が燃料のない寒空に身を寄せ合って避難生活を続けてる中での決定だった。

理由が揮ってる。「自粛よりも行動」(巨人清武英利球団代表)と言うわけだ。
背後には「選手が命がけでプレーすれば元気が出るし、生産性があがる」と強弁する通称ナベツネ、ゴーマン老人の姿が見え隠れする。高校生の一発勝負と明日があるビジネスプレーとは似て非なるものだ。開催の意味が違う!
このゴーマンオッサンは、歳をどれだけ重ねても高校生より未熟なのが情けない。
新井貴浩セ・リーグ選手会長阪神)は、「開幕時期が早すぎる」という選手会の総意を表明、こちらのほうがよほど常識的な感覚と言える。
東京ドームのナイターでは、単純計算で4000戸分の電力を使用するという。計画停電を実施してるこの時期、開催は一種の犯罪ともいえるじゃないか。
結局、文科省のクレームによりいやいやながら開幕を延長するという醜態を演じた。わずか4日間!まだ足りない!
この数日、自衛隊東京消防庁、東電社員、協力会社、諸々の関係者の決死の行動により、福島第一原発にもかすかながら光が見えてきた感じがする。本当の生産性あげるのはこうした人たちの利他的な行動じゃないだろうか。

東北関東大震災から一週間、ウチでもようやく福寿草が咲いた。春が一歩一歩近づいてきてる。いや、被災地では被災者達が自らの手で春をひとつひとつ手繰り寄せている。
改めて、被災地に大いなる治癒力を。「福島に福を!」そう祈るばかりだ。
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