巨椋修(おぐらおさむ)の新世界

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日本史における初婚年齢の推移


ふと、日本史における初婚年齢の推移ってどうなってんだ? と思い調べてみました。

まず、平安時代は早婚でした。男性だと満17〜20歳ぐらい、女性だと満13〜15歳くらいで結婚していたようです。


いまNHK大河ドラマで「平清盛」をやっていますが、彼らの恋愛はいまでいう中高生くらいの年齢で結婚前提の恋愛をやっていたということになります。

この初婚年齢は、後の鎌倉・室町。安土桃山時代もあまり変わっていないようです。


例として織田信長は満14歳で結婚。妻の濃姫はハッキリとわかりませんが10歳から15歳。


豊臣秀吉は25歳。妻おねは13歳で嫁入りしています。


武田信玄は12歳。初婚の相手は14歳。


信玄の場合は政略結婚ということもあり、結婚=性行為開始とはならなかったかも知れませんが、大まかに性行為ができる年齢になると、結婚相手を探すということになっていたようです。


もっとも当時は貴族や武将の記録しか残っていませんので、庶民は何歳くらいで結婚したかは不明。
ただ、当時、平均寿命が短かったので、大まかに同じくらいであったであろうと推測できます。
ただ、男性の場合は、女性よりやや高年齢になってから結婚していたと推測できます。



江戸時代になると、かなり正確な数字がわかってきます。

平均初婚年齢(満)
国名    村名  男子  女子

陸奥   下油田  20.6  15.6

〃    下守谷  18.8  15.3

武蔵    甲山  26.5  19.3

美濃・尾張43村 25.4  21.5

長門   紫福   29.5  23.7

(参照;http://www2.ipcku.kansai-u.ac.jp/~hamano/hd/sanshokuki.htm


これは農村部の初婚年齢ですが、東北は早く、西に行くほど晩婚化が進んでいることがわかります。


比較的貧しかった東北は早婚化少しでも早く遺伝子を残すために結婚し、豊かだった西日本は特にその必要がないため晩婚化したと考えられています。


1908年(明治41年)から1942年(昭和17年)はというと




(参照;http://www.garbagenews.net/archives/1642786.html


と、昭和初期にまで来ると、現代とあまり変わらなくなります。


戦後も初婚年齢はあがり、男性は30歳。女性は28歳まであがっています。


明治時代の平均寿命は40歳くらい、戦後まもなくで55歳くらいでしたから、平均寿命が延びた分、結婚する年齢も遅くなったということでしょうか?


ちなみにヨーロッパではどうかというと、ちょっと調べる時間がないので、「ロミオとジュリエット」を例にとると、ロミオが17歳、ジュリエットは13歳。



むかしの結婚年齢は、ヨーロッパも日本もあまり変わらないのかも知れませんね。




巨椋修(おぐらおさむ)拝