【紅葉】香嵐渓への旅【見に行こうよう】

 一気に寒くなって「今年は秋を飛ばして冬になっちゃったね」などと巷では言われてますが、紅葉は例年通り美しい彩りを魅せつけてくれていますね。とゆーわけで、三河随一の紅葉の名所(本屋の雑誌では東海随一と書かれていた)と云われている豊田市足助町香嵐渓に行って参りました。でもまあ、山も歩きたいなということで近くにある黍生(きびゅう)という山にも足を運びました。


★目的地:香嵐渓、黍生(374m)

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と、その前に折角早く出発したのだからバスの出発地である岡崎を軽く歩いて回ることに。
岡崎市散策】

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 岡崎公園前駅で下車し、中学生の頃見学会に行ったことのある八丁味噌カクキューの前を通って矢作川を渡る。上流側に右折すると矢作神社がある。この神社はさほど大きくはないけど中央神話に登場する古社だそうで。第12代景行天皇の皇子、日本武尊が東征の際に訪れたとされている。日本武尊に周辺住民が付近の山に住み着いている賊の退治を懇願すると、尊は戦いの神「素盞嗚尊」を祀り、率いた矢作部(やつくりべ)に矢を作らしたことから、社号を矢作神社と称し、周辺を矢作と呼ぶようになったそうです。
 境内には紀元2600年を記念して建てられたという大きな日本武尊の陶像がある。今年の夏に登った伊吹山にあった日本武尊像はチープな感じがしてイマイチだったけど、こちらのはなかなか立派。

↑拝殿

日本武尊


 折り返して、東岡崎駅を目指す。岡崎城の北西の路地を曲がると、新田白山神社というのがあったので参拝。岡崎公園の中を横断して乙川沿いに出る。殿橋を渡って左折すると東岡崎駅に到着した。まだ時間があったので近くにある六所神社に向かうことに。参道を進むと左側に急な石段が出現しそれを登ると豪華絢爛な楼門が現れた。門をくぐるとまたしても豪華な拝殿があった。神社は東向きや南向きが普通だがこの神社の拝殿は西向きだった。ちょうど拝殿の中で神主さんが中で何か作業をしていた。時間が押してきていたので礼拝して写真撮ってそそくさと退散。

↑楼門

↑拝殿


【黍生登山】
 六所神社から駅に戻ってきてバスターミナルをみたらビックリ!足助行きの5番のりばに長蛇の列。自動券売機で切符を買ってバスに乗り込むがぎゅーぎゅーのすし詰め状態。乗口の近くに立っていたので乗ってくる客がいるたびに密度が増していく。そんなこんなで足助追分のバス停で下車。バスが渋滞に巻き込まれて10分ばかし遅れた到着となった。追分の交差点の近くにあった階段を登っていくと、お墓ありさらに進むとフィールドアスレチックなどがある広場に出た。やや懐疑的になりながら進んでいくと、運動場のような場所に出て小学校の中に入ってしまったことに気づく。不審者として通報されたらかなわんと思って脱兎のごとく来た道を戻る。追分の交差点で地図を見直し、曲がる方向を間違えていたことに気づく。気分を一新して再スタートするとへし折れた「←黍生城跡」の看板を見つけほっと胸をなで下ろす。
 林道を進むと駐車場らしき広場に出て、その奥の山道へと入る。やたら丸い巨石がゴロゴロとした杉林を進んでいくと巨石の下から水が出ている水場に着く。小腹が空いたのでそこでコンビニおにぎりをかじっていると、三人組の中年のハイカーが登ってきた。ジグザグと道を登って行くと急に開けた山頂にあっけなく出た。

↑巨石が木で突っかかっているように見えた
 山頂には三角点と黍生城に関する案内板とベンチが設置されており、名古屋市方面が大きく開けていた。北東方面には雪の積もった綺麗な形をした高山が見えた。端にあった巨石によじ登ってみたが木が邪魔してあまり景色はよくなかった。ベンチに座ってクロワッサンをぱくついて、登ってきた方とは逆の道から下山。竹藪を抜け民家の畑のあぜ道の中を通って飯田街道に戻った。


↑名古屋方面の展望


香嵐渓
 相変わらず渋滞している飯田街道を東に向って歩く。途中、民家の駐車場を貸し出している呼び込みの人たちに幾度も出くわす。橋を渡り警官が交通整理しているT字路を横断すると、足助八幡宮に着いた。

 もみじのトンネルを抜けて香嵐渓広場から香積寺への階段を登る。お堂の後ろに続く山道を登って飯盛山(254m)山頂へ。山頂の広場は空までモミジで包まれていて緑の葉の方が違和感があるほどだった。少し休憩したあと、東へ続く山道を使って下山。さっきとは裏腹に人気は殆どなく静かな紅葉が楽しめた。

↑もみじのトンネル

飯盛山山頂から真上を見る
 舗装路まで下りると、穴場と言われる観音寺の展望台へ向かった。確かに足助の町並みが一望できる場所ではあったが、少し開け具合が悪いのと時間帯的に逆光だったこともあってイマイチだった。

 観音山から足助の古い町並みを通って落部駐車場まで行き、汗ばんでいたのでトイレで着替えて、案外揺れる香嵐橋(吊り橋)を渡って「足助村」という店で遅めの昼食をとった。ちなみに山菜うどん。

↑香嵐橋

↑待月橋
 再び香嵐渓広場に戻り、売店でお土産を漁っているとバスの時間が来てしまったので早足で待月橋を渡りバス停へ向かった。せめてもみじまんじゅうだけでもとバス停へ向かう途中にあった空いてた売店で買った(中国人っぽいカタゴトの店員さんだった)。
 バス停に着いてみたら誰もいなかったので時間を確認すると20分勘違いしていたことに気づいた(行きのバスと混同していた)。仕方ないので近くの売店をぶらぶら眺めていると、焼き物屋でおつとめ品コーナーにあるフクロウ型の花瓶のような物を見つけたので思わず衝動買いする。
 そんなこんなで時間が過ぎバス停に戻ってくると5人ほど並んでいた。行きのバスとは打って変わって空いたバスの中で悠々自適に読書に勤しんでいると気持ち悪くなってきた。バス酔いは昔からよくするので普段1時間以上バスに乗る時は酔い止めを飲むのだが、今日はそのことを完全に忘却していた。


【感想】
 黍生、飯盛山、観音山と低山ながらも三ヶ所も登ったので次の日は足に疲れが溜まっていた。朝は急いでいたのでうっかりハイキングシューズではなくスニーカーで家を出てしまったので特に足の裏が疲れた感じがした。
 黍生は眺めが良くて結構お気に入り。空気が澄んでいる時は伊吹山まで見えるそうだ。今回も名古屋の向こうに紀伊半島らしきものが見えていた。
 香嵐渓はとにかく人が多い。紅葉はもちろん綺麗だったが町全体がお祭り騒ぎといった印象だった。これだけの人が集まるなら約400年前からスタートした町おこしは大成功なんだろうなと思った。